2005年12月01日
F-35Aの次は、AL-1A計画がキャンセルされそうです。

U.S. said mulling ending airborne laser project [11/30 Reuters]

空中レーザー砲による弾道弾迎撃計画は頓挫か。その一方、THAADシステムは実験継続の話を聞かなくなったのに、計画そのものがどうなるかをあまり聞かないですね。GBIインターセプターの方に力を入れてるんでしょうか。

実は今年の初めに日本へAL-1A計画の参加打診があったのですが、このままではお流れになりそうです。


22時32分 | 固定リンク | Comment (13) | ミサイル防衛 |

2005年12月03日
1ヶ月前に横須賀への原子力空母配備が決定されましたが、配備される空母はニミッツ級6番艦「ジョージ・ワシントン」に正式決定しました。建造中のニミッツ級10番艦(次世代空母CVXのテストベッドとしてあらゆる新装備が盛り込まれる)が就役したら東海岸に置いておきたいので、ノーフォークが母港のワシントンを転出するということになった模様です。


キティホーク
キティホーク級航空母艦

ニミッツ
ニミッツ級航空母艦


地元では原子力空母反対運動が起こっているようですが、アメリカ海軍は通常動力空母を造っておらず何れ原子力空母だけになってしまうので「通常動力空母を配備しろ」という要求は無理です。そうなると横須賀以外への配備を促すしかありません。つまり佐世保です。(佐世保商工会議所は原子力空母の誘致に積極的、地元民は消極的)

通常動力空母CV-63「キティホーク」の退役が2008年、それまでに横須賀と佐世保の原子力空母押し付け合いが始まる・・・事は無いでしょう。厚木の空母艦載機地上基地を岩国に移転するので佐世保の方が近くなるのですが、横須賀でそのまま決まると思います。佐世保は前線に近過ぎますから。



空母と言えば、中国の大連に繋がれている空母ワリヤーグはお色直し(錆び落としと再塗装)されました。ソ連が崩壊しウクライナの持ち物となった未完成のこのクズネツォフ級2番艦は、中国に屑鉄として売られた後も暫く放ったらかしにされ赤錆だらけでした。


エンジン付いてないドンガラ
クズネツォフ級航空母艦


購入した時の名目はマカオで水上ホテルにする計画だったそうですが、恐らく人民解放軍は艦載機発着訓練用プラットホームとして使うのだと思います。(ワリヤーグは機関が付いておらず(ウクライナ側が引き渡す際に機関を破壊済み)、自走は出来ない)なにしろ同様にロシアからスクラップとして購入(先ず韓国企業がロシアから購入、それを中国へ転売)したキエフ級空母ミンスクは、テーマパーク「明思克航母世界」(ミンスク空母ワールド)として運営されていたものの倒産。マカオ水上ホテル計画の採算が合うとも思えません。

ワリヤーグがそのまま空母として再就役するわけでは有りませんが、何時の日か中国海軍は空母を保有しようとするでしょう。それは20年後、或いは30年後くらいの話なのでしょうけれど。その頃には「ジョージ・ワシントン」の退役時期が迫っているでしょうから、横須賀にニミッツ級の後継艦CVXが来る事になるかもしれません。日米同盟が、続いていればの話ですが。
23時33分 | 固定リンク | Comment (37) | 軍事 |
2005年12月05日
11月17日に白燐弾に関する記事を書いてから2週間以上経ちますが、今まで巷に出回っていたデマ情報(発生する煙は猛毒ガスのホスフィンだとか、半径150mに広がる煙の中に居たら終わりだとか、燃焼温度は5000度だとか)を信じる人も減ってきて、ようやくマトモな話が出来る土壌が生まれたと思います。しかしその一方で・・・


燐兵器 [益岡賢のページ]
チェルシー・ブラウン&益岡賢
2005年11月28日

米軍が行った2004年11月のファルージャ攻撃についてイタリアのテレビが報じて以来、米軍が燐兵器を使ったことが話題になっています。

比較的まっとうな扱いの報道やネット上の紹介がある一方、米国の宣伝を自ら買って出る「自主的スターリン親衛隊おこちゃま版」型、あるいは「『荘子』列禦寇篇痔を舐むただし金さえもらえない」型の記事も散見されます。

米国のイラク侵略と不法占領自体がそもそも国際法に違反した犯罪ですから、その枠組みの中で米軍が犯した犯罪を指摘することは屋上屋を重ねるようなものですが、とりあえず、国際法の専門家の協力を得て、多少官僚的に、法的な論点を整理しておきます。

一見して『えっ、2chネラーの煽り?』と見紛うかのようなクオリティの文章です。米国の片棒を担ぐスターリン親衛隊という発想にも付いて行けません。っていうか意味が分かりません。

益岡賢氏といえば『ファルージャ 2004年4月』という本を、いけだよしこ氏と共同編訳された人ですが、益岡氏といけだ氏が共同運営するブログコメント欄でのいけだ氏の誠実な対応(例1例2)と比べてそのあまりのギャップの激しさに興味深いものを覚えます。

益岡氏は白燐弾問題で擁護的な記事を『アメリカの手先』であるかのように考えておられるようですが、それは認識を誤っています。軍事屋さん達は「白燐弾」を、化学屋さん達は「白燐」を、それぞれ正しい知識の元に擁護しているだけなのですから。白燐弾を不正確な情報で「謎の超兵器」にデッチ上げて糾弾することは『まっとうな扱いの報道やネット上の紹介』ではありません。益岡氏は、共同運営管理するブログがデマ情報の発信源となっていた事実について、一体どう思っているのでしょうか。



【閑話休題】

“超兵器”になった「白リン弾」市民メディア・インターネット新聞JANJAN

JANJANの記事から当ブログへの参考リンクが貼られるという、不思議な事を経験。これを書いた東堂一記者に今後お願いしたいのは、田中大也記者の記事「非武装中立論」の問題点のように真正面からJANJAN読者層への問題提起を図って欲しい、と言う事でしょうか。色んな場所で盛り上がってきた白燐弾騒動ですが、なるべく正確な情報で論じ合って欲しいものです。
23時48分 | 固定リンク | Comment (36) | 平和 |
2005年12月09日
「条約に書かれていなくても国際慣習法のもとで不法であると論ずることができる」という主張が一部で出てきました。しかし白燐弾については慣習法という概念から見るならば尚更、当て嵌まらないでしょう。

何故なら慣習法とは「慣習のうちで、強制がなくても、人々に法として意識され守られているもの」という事です。つまり皆がその対象についてどう扱うか意識し、コンセンサスが得られている場合を指します。しかし白燐弾については、寝耳に水でした。



【珍説】
通常兵器であっても、陸戦の法規慣例に関する条約(ハーグ陸戦条約)およびその条約付属書のもとで、ファルージャにおける白燐兵器の使用は不法であると論ずることができる。

第23条:不必要の苦痛を与える兵器、投射物その他の物質を使用すること。



【事実】
その条項は対象兵器の範囲が非常に曖昧なので「ダムダム弾の禁止に関するハーグ宣言」で明確に名指しされたダムダム弾以外の兵器に関しては個々に該当するかどうか判断されます。ショットガン*1やアンチマテリアルライフル*2の対人使用をこの条項に当て嵌めるべきだという解釈論*3は以前からよく聞きますが(つまり慣習法的なものと言える)、しかし白燐弾に関しては今までそのような議論を聞いた事がありません。

また特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の「焼夷兵器の使用の禁止又は制限に関する議定書」では定義上、白燐弾はそもそも焼夷兵器に該当しません。*4(しかも、そもそもアメリカはこの議定書を批准していない)もし仮に焼夷兵器であるとしても、議定書は焼夷兵器の軍事目標への攻撃を禁止していません。使用条件の制限はあります。*5

前述のショットガンやアンチマテリアルライフルの対人使用(対人狙撃)を禁止しようという解釈論にしても、榴散弾*6や機関砲による掃射*7での対人使用は除外されており、地上からの火砲による焼夷攻撃がハーグ陸戦協定に触れる可能性は低い。

なおもう一度言いますが、CCWの定義上、白燐弾は焼夷兵器に該当していません。



*1 散弾銃の事。

*2 12.7mm以上の大口径狙撃ライフル。以前、対戦車ライフルと呼ばれていた種類を指す。

*3 戦場でのショットガン、アンチマテリアルライフルの対人使用禁止は条約を広義に解釈したもので、現状では自主規制に近くあまり守られていない。違法使用と訴えられた例自体も無く、CCWで明確に禁止規定を制定しようという動きは未だ実現していない。

*4 焼夷兵器の定義とは、焼夷効果を第一義的な目的として設計された兵器をいう(第1条その1)。焼夷効果が付随的である弾薬類(発煙弾や照明弾)は焼夷兵器に含めない(第1条その1-b-i)。

*5 人口周密地域で焼夷兵器を空中から投射する事(つまり空爆を指す)の禁止(第2条その2)。人口周密地域で空中からの投射以外の焼夷攻撃を行う場合、民間の巻き添えを最小限に留めるための実行可能な全ての予防措置をとる事(第2条その3)。
[参考:焼夷兵器の使用の禁止又は制限に関する議定書(議定書III)

*6 弾体に散弾を詰めた榴弾。砲弾型と航空機投下型爆弾がある。現在は廃れ気味。

*7 フルオート射撃で薙ぎ払う事。
22時54分 | 固定リンク | Comment (109) | 平和 |
イタリア国営放送RAIが白燐弾の被害として載せた写真が「証拠として疑わしい」との指摘が・・・その為、新たなる犯人探しも始まりました。


Behind the Phosphorus Clouds are War Crimes Within War Crimes [George Monbiot Tuesday November 22, 2005 The Guardian]
I asked Chris Milroy, professor of forensic pathology at the University of Sheffield, to watch the film. He reported that "nothing indicates to me that the bodies have been burnt". They had turned black and lost their skin "through decomposition". We don't yet know how these people died.

シェフィールド大学の法病理学教授クリス・ミルロイによれば、死体が黒いのも、皮膚が一部損失しているのも、腐敗が進行している状態を示すものであって、体が燃えたという証拠にはならない・・・非人道兵器だとの状況証拠として示されてきた肝心のRAIの写真が、疑問を持たれています。

そこでこの記事の筆者ジョージ・モンビオット氏(彼自身、検死医の資格を持つ)は、「これらの死体は白燐弾ではなく、サーモバリック弾によるものではないか?」と推測しています。サーモバリック弾はアフガニスタンやイラクで既に投入されており、ファルージャでも使用された可能性があります。しかしこれらの写真の死体がサーモバリック弾によるものだという証拠はありません。

サーモバリック弾(HIT:High-Impulse Thermobaric)は地下坑道や建造物等の閉塞された場所への攻撃に使われます。弾体から燃料(固形火薬)を放出し、霧状になったところで点火。大規模な爆発を引き起こす兵器です。爆圧は通常の榴弾より低くなりますが、爆風は広範囲に広がります。弾体から中身を放出してから爆発させるので、弾殻破片は飛び散りません。つまり破片で切り裂かれるような事にはならず、爆風で皮膚が焼け爛れる・・・といった死体を作り出す事はできるかもしれません。

全てはまだ憶測です。ミルロイ教授によれば写真の死体は焼死体である証拠は示されていないと判断されています。ならば通常榴弾など、他の兵器によって為された死体である可能性もあるのです。肝心の証拠写真が怪しくなったこの騒動は、今一度、科学的な検証を重ねる必要があるでしょう。


それにしても、11/20に愛・蔵太さんの所で「次なる超兵器はナパームBかサーモバリック弾」とコメントしていたのが早速、現実になったんですね。白燐弾、白燐弾とあれだけ騒いでおきながら今更違うかもしれないって、一体・・・
23時01分 | 固定リンク | Comment (57) | 平和 |
2005年12月11日
ジュネーブ条約で定められた無防備地域宣言を地方自治体の条例として制定しようとする運動の矛盾点は以前にも紹介しましたが、簡単に纏めるとこうなります。

条件的問題:敵軍が接触した地帯の付近で占領の為に開放されている地域。宣言先は敵軍。
権利的問題:地方自治体は自国軍への指揮権が無いので、合意が無い限り宣言はできない。

この通り、平時に条約として宣言できる性質のものではないし、宣言には自国軍との全面的な合意が必要であり、そもそも航空機による空爆やミサイル攻撃には無力です。ところが、無防備宣言運動家の間ではミサイル攻撃にも有効だとする解釈を唱える者もあります。「軍隊が接触した地帯」の部分を長射程のミサイルや火砲で攻撃できる範囲と捉えれば、弾道ミサイルにだって有効だ―――そんな主張です。


さて、それでは「軍隊が接触した地帯」とは具体的にどれくらいの距離を指すのか調べてみる事にします。ジュネーブ条約第1追加議定書26条によれば「軍隊が接触した地帯」とは「地上から直接砲火に晒されている地域をいう」となっています。


ジュネーブ条約第1追加議定書 [赤十字国際委員会(英語)]
"Contact zone" means any area on land where the forward elements of opposing forces are in contact with each other, especially where they are exposed to direct fire from the ground.
"接触地帯"とは、敵対する軍隊の先遣部隊が互いに接触している陸上の地域、特に先遣部隊が地上から直接砲火に晒されている地域をいう。

この条文を「地上から直接、砲火に晒されている」と途中で勝手に読点を打って読んだ場合なら、地上から発射される全ての兵器を指す解釈も出来ます。しかしそれは誤りです。

『直接砲火』(direct fire)とは直接照準射撃を意味し、間接照準射撃(indirect fire)を含まないという事を意味するのです。故に間接射撃である弾道ミサイルは条約の定める地上からの直接砲火ではありません。

間接射撃とは山なりの弾道で、目標を直接視認できない遠くの目標も味方や障害物を飛び越えて攻撃できます。(榴弾砲、迫撃砲など)。直接射撃とは近くの目標を直接視認して射撃するもので、弾道は水平に近くなります(戦車砲、自動小銃など)。直接照準で最も有効射程の長い戦車砲(戦車砲に限らず平射砲全般)でも直接視認という条件上4〜5kmほどが限界なので、「軍隊が接触した地帯」とは数km以内に接近した場合を指す事になります。

このように無防備地域宣言を出すには、軍隊がすぐそばまで近付いて迫っているという条件が必要になります。「付近」という言葉の解釈については必要無いでしょう、これを拡大解釈して数百km離れていても「付近」と言い張るのは無理があります。



権利的問題についてはこちらを参照。


ICRC:Commentary(赤十字国際委員会による注釈)
' Who must send the declaration? '

2283 In principle the declaration must be sent by the authority capable of ensuring compliance with the terms of the declaration. In general this will be the government itself, but it may happen that in difficult circumstances the declaration could come from a local military commander, or even from a local [p.704] civil authority such as a mayor, burgomaster or prefect. Of course, if the declaration comes from a local civil authority, it must be made in full agreement with the military authorities who alone have the means of ensuring that the terms of the declaration are complied with.

赤十字国際委員会による説明では、「基本的に宣言を行う事ができるのは政府。しかし困難な状況ならば地方自治体が宣言する事もできます。もちろん地方自治体が宣言する場合、軍当局との完全な合意を得なければなりません」となっています。

注)ジュネーブ条約は赤十字国際委員会が提唱して作られたものですので、本家本元の見解です。
08時27分 | 固定リンク | Comment (46) | 平和 |
2005年12月14日
以前にも述べましたが、無防備地域宣言についての論争は赤十字の解説(ICRC:Commentary)により全ての決着を見ることになるでしょう。赤十字の解説に「地方自治体が宣言する場合、軍当局との完全な合意を得なければならない」とある以上、自衛隊との合意を得ていない宣言は無効であり条約違反となります。


“Of course, if the declaration comes from a local civil authority, it must be made in full agreement with the military authorities who alone have the means of ensuring that the terms of the declaration are complied with.”
ジュネーブ条約とは赤十字国際委員会(ICRC)の提唱により締結されたものです。そしてICRCはジュネーブ条約の番人と言える存在で、同条約が履行されているか監視する立場にあります。ICRCの解説は条約の公式見解です。"Commentary"とは解説、注釈であり"解釈"ではありません。他の意味を捻り出す余地は無いのです。

しかし、無防備地域宣言推進派はこれを覆す論理を模索し続け、とうとうこんな事を言い出しました。




【珍説】
自衛隊は軍隊(military)ではないから自衛隊当局は「軍事当局 (military authorities)」ではない。故に存在しない軍事当局の了解を得る事無く無防備宣言する事が可能???


【事実】
当たり前の話だが国際法上、自衛隊は軍隊として扱われる。国際社会は日本国内の特殊事情(言葉遊び)など考慮してくれない。

そもそもジュネーブ条約には"military"という単語が頻繁に見受けられ、第一追加議定書だけでも100個近く存在する。もしこれら全てについても「自衛隊は軍隊ではないので従う必要が無い」とした場合、条約に参加している意味そのものが無くなってしまう。こんな主張は通用しない。条約不履行と見なされてしまうだろう。

一つの無茶を通そうとする余り全てを失ってしまうのは本末転倒と言わざるを得ない。



このような主張はどうやら無防備宣言推進派の間では定番らしく、Another Type of "Letter from Ceylon": 無防備都市宣言 その3でも紹介されていました。以下は明治大学政治経済学部助教授の生方卓氏の見解です。



次にthe military authorities の問題ですが、この追加議定書は、the military authoritiesを持っていない国もありえるということを想定しておりません。日本は憲法上はthe military authoritiesを持っていないのですから、宣言のために「軍事当局の了解」を不必要とするのではないでしょうか?

他方、自民党の今度の憲法改訂案のように、日本が「軍」を持つことになれば、事態は一変します。だからこそ、この改訂案は大変危険なのだということになるのではないでしょうか。

換言すれば、第9条とジュネーブ条約とはむしろ相互補完的な関係にあるということだと考えておりますが、いかがでしょう?

生方氏は更に発展させて憲法九条改正問題とのコラボレーションを行っています。しかし、いかがでしょうかと言われても・・・もし改憲案通りに「自衛隊」が「自衛軍」になったとしても、「Self Defence Force」という英語表記は全く変わらないであろう事に何故気付かれないのでしょうか。

それ以前の問題として、現在の自衛隊当局も国際法的には軍事当局と見なされます。そうでなければそもそもジュネーブ条約自体に参加できていないのです。
23時22分 | 固定リンク | Comment (48) | 平和 |
2005年12月18日
名前が元に戻ってた。

Name Change for F-22 Raptor
The Air Force has changed the designation of the F/A-22 to the F-22A Raptor.

F/A-22のF/Aとは「Fighter(戦闘機)/Attacker(攻撃機)」を表し、戦闘攻撃機を意味します。F-22AのAは、単なるABCD…アルファベット順番上のAで、初期生産型を意味します。今後改良型が出て来ればF-22B、F-22Cという番号が割り振られます。

ラプターは3年前に予算を通すための議会対策(なんでも出来る万能機であるとのアピール)でF-22からF/A-22に名前を変更していたのですが、部隊配備が始まった途端に元に戻してしまった事になります。

しかし予算獲得戦争はまだ継続しており、空軍は更なる予定配備数の増加を、議会は減少を狙って攻防は続いたまま。果たしてどうなる事やら・・・
17時50分 | 固定リンク | Comment (21) | 軍事 |
新聞記事の見出しだけで判断してはいけない、という事を痛感しました。

授業で「赤紙」配布 戦争拒んだ生徒に「非国民」 福岡 [12/17 朝日新聞]

この題名を見た瞬間は右翼国粋主義者の教師が馬鹿な事をしたな、と思いましたが、記事の内容を良く見るとなにやら違う様子。

 「コメントは当時の大多数の日本人を代弁して書いた」
 「紙切れ1枚で戦争に駆り出された悲惨さを感じてほしいと思った」
 「戦争を美化しようということではない」
 「学校によると、教諭は人権学習に熱心という」


これって反戦主義の教師が赤紙の恐怖を子供に植え付ける為に暴走した結果では・・・と思い始め、もうちょっと調べてみる事にしました。 すると時事通信の記事では教諭の釈明がより詳しく載っていました。

 「当時の人の立場で書くように指示し、当時の状況でコメントすると説明した」
 「コメントが足りなかった」


やはり反戦教育目的だった模様です。これって、ショックを受けた生徒が説明を良く聞いていなかっただけでは? プリントにも説明を書いていれば何の問題も無かったと思います。教師の暴走とか、そういう大袈裟な話ではないような気がしてきました・・・

ところが毎日新聞の記事によると、ショックを受けた女子生徒の保護者らが「社会科の教諭を代えてほしい」と訴える騒ぎになっています。女子に赤紙を配ってどうするんだというツッコミは置いておいて、もしかすると保護者の方はこの教諭の立ち位置を分かっていないのかも。

他の新聞、読売新聞の記事中日新聞の記事共同通信の記事を読んでみても、この教諭がどういった主旨で授業をしたのか掴み難い内容です。(産経新聞と日経新聞は記事にしていない模様)しんぶん赤旗が記事にしていればもっと詳しい事が分かりそうなんですが。


結局この事件は「当時の状況を踏まえて考えて見よう」という主旨に過ぎなかったのだと思います。新聞に載せて大騒ぎにするような事ではないのでは、と思いました。しかもどの新聞記事の見出しを見ても見出しだけを見たら誤解されかねず、内容を読んでも真相を把握し辛くて、幾つか記事を読んでみても何となく分かる程度。

この教諭が軽率な事をしたのは確かですが、こんな報道の仕方は無いのでは。

23時29分 | 固定リンク | Comment (47) | 政治 |
2005年12月22日
サウジアラビアはBAEシステムズ(本社イギリス)と戦闘機「ユーロファイター/タイフーン」の契約について調印しました。

EF2000


BAE signs landmark Eurofighter contract with Saudis [12/22 The Times]
BAE SYSTEMS was celebrating the first big export order for the Eurofighter last night after Britain and Saudi Arabia signed a memorandum of understanding that could secure £10 billion of work for the British firm and its sub-contractors.

It is thought that up to 72 Typhoon jets will be delivered to the kingdom from 2008, but neither government would confirm the size of the order.


2008年から72機納入、100億ポンド(2兆円)の大口契約です。以前の情報では400億ポンド(8兆円)と報道されていましたが、そこまでの巨大契約には至りませんでした。けれど、2兆円で72機・・・1機あたり300億円近いですね。これは単純な機体価格ではなく、メンテナンス費用やミサイルなどの装備品込みの価格だからで、機体本体価格は100億円もしない筈です。

輸出商戦で苦戦していたユーロファイター/タイフーン(ユーロファイターは欧州圏での愛称、タイフーンは輸出名)が、遂に一定の成果を上げました。F-35Aの開発が危ぶまれる中、もしかすると意外に数を伸ばすかもしれません。


【追記】
Kojii.netさんの所で続報がありました。

「金額については BBC が 60 億ポンド (106 億ドル) と伝えているが、100 億ポンドという説もある」(DID, 2005/12/23)

「サウジアラビアは、同国が発注することになったタイフーン戦闘機のパッケージ総額は報道されている 70 億ポンドを下回っている、と主張している。この件では 9 月に、英 Guardian 紙が 400 億ポンド説をブチ上げたことがある」(DefenseNews, 2005/12/23)

との事です。The Times 紙の100億ポンド説よりもBBCの60億ポンド説の方が近い模様。これだと1兆2000億円で72機、1機あたり166億円。欧州向けの価格としては高いですが、サウジ向けとしてならむしろ良心的価格かも。
21時28分 | 固定リンク | Comment (93) | 軍事 |
2005年12月27日
これは・・・この手の諜報戦ではっきりと分かる形で「犠牲者」が出る事は稀、でしょうね。それが報道される事は更に稀です。


上海総領事館員が昨年自殺、「中国が機密強要」と遺書 [12/27 読売新聞]
遺書の中に、「国を売ることはできない」などとも書かれており、館員は外交機密に関する情報は男に伝えなかったとみられる。

まるで冷戦期に戻ったかのようです。諜報戦。この事件のリーク自体も宣伝戦です。

スパイ事件は冷戦が終わった後も幾度か報道されてきました。最近10月にも東芝の機密情報漏洩でロシア人スパイが摘発されたばかりです。中国絡みの事件も今年4月に起きています。これは防衛庁元技官が潜水艦用の高張力鋼についての資料を持ち出して中国武官に渡した事件でした。こうした諜報戦は普段から行われていて、表に出てきて報道されるのは摘発された時くらいです。勿論、これらは氷山の一角に過ぎません。


今回の上海総領事館員の事件は、自殺と言う形で発覚しました。単純なスパイ事件とは違い、大問題に発展する恐れがあります。証拠が遺書では外交問題にはならないでしょう。しかしマスコミを大きく賑わせ、世論に影響を及ぼす事は確実です。

もし日本に本格的な対外諜報機関があれば・・・領事館員は救えたかもしれない。この領事館員は機密を漏らさなかったが・・・他の者はどうなのか。こうして情報機関の設立とスパイ防止法の制定を求める声が強くなるでしょう。当然の事ですが日本人の対中感情は更に悪くなります。

情報戦。この記事自体も、情報戦の一環にあります。
05時48分 | 固定リンク | Comment (63) | 政治 |
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