2008年12月29日
前回の記事「核兵器シェアリングという幻想」は少し説明が長くなってしまいましたが、NATO方式の核兵器シェアリングを一言で言い表すと「アメリカがNATO加盟国に短射程戦術核兵器を使用直前に譲渡し、攻め込んできた敵軍を吹き飛ばす為のもの」です。短射程戦術核兵器である以上、敵国が持つ長射程戦略核兵器に対する抑止力とは成り得ません。ではどうしてこんな事を、核兵器をわざわざ手渡す必要があるのでしょうか。アメリカ軍がそのまま使ってしまった方が手早く効率的な筈です。核兵器シェアリングという回りくどい事をする意味・・・それは短射程戦術核兵器という存在の意味を理解すれば、その理由が分かります。

自国自身が、自己の判断で、自国領土内で、攻め込んできた敵軍に、核攻撃を行う。

これが短射程戦術核兵器を譲渡する事の意味です。攻め込んできたソ連軍に対し、アメリカ軍が核攻撃を行った場合、戦場となった国は大被害を受けます。アメリカ軍の行動がNATO指揮下のものであり、NATO加盟国が納得済みであったとしても、被害を受けた国の国民はとても納得できないでしょう。例え戦争に勝てたとしても、核攻撃を行ったアメリカは恨まれる事になります。味方殺しの罪・・・核兵器シェアリングとは、この味方殺しの罪を一緒に背負うという意味があります。アメリカ一国に罪を背負わせるのではなく、NATO全体で背負っていく為に・・・故に核兵器を使用直前に配備国へ譲渡し、配備国の責任の下に使用します。自国領土に核を落とす決断を、自国自身の手で行う為に。これほどまでの悲壮な覚悟を持っていなければ、核兵器シェアリングに参加することなど出来ません。お手軽に核武装できる手段だと勘違いしている人が居ますが、それは甚だしい間違いです。

構想自体が「自国領土内での迎撃戦闘に核兵器を用いる」という前提であるが故、核兵器シェアリングで譲渡される兵器は短射程のものに限られます。敵国の中枢部を直撃できる長射程の核兵器は、そもそもこの核兵器シェアリングという構想の目的外のものです。実は「アメリカ本土を攻撃できるような核兵器は譲渡されない」というのは副次的な意味での結果であって、それが第一の理由ではありません。その為、アメリカ本土さえ安全ならいいだろうと「日本とアメリカが核兵器シェアリングを行い、アメリカ本土は攻撃できないが中国の主要部に届く射程の核兵器を用意する」という選択は、出来ません。核兵器シェアリングとは配備国の意思で自国領土内で核兵器による迎撃戦闘を行うものである以上、敵国領土を攻撃する目的の核兵器は最初から有り得ません。そのようなものは存在自体が既に核兵器シェアリングという概念から外れてしまっているのです。

その為、もし日本に核兵器シェアリングを適用するとしても、NATOで行われているB61戦術核爆弾の譲渡は出来ないかもしれません。B61をNATOで使う場合には、ソ連中枢に叩き込もうとする国は無いでしょう。大規模地上戦闘が始まっている時点で、既にそのような目標はアメリカの戦略核兵器によって叩かれた後である上に、目の前に迫ってきている敵地上軍を何とかするほうが先決だからです。一方、日本の場合、中露への爆撃は無理でも北朝鮮への爆撃はどうにか可能であり、北朝鮮は大規模途洋侵攻をして来ないわけで、そうなると北朝鮮の長射程核兵器に対して、B61を核抑止力・核報復手段として使おうとしたがるでしょう。しかしそれは核兵器シェアリングの意味から逸脱してしまいます。よって、アメリカはNATO加盟国にB61を譲渡しても日本には譲渡しない可能性が高いです。その場合、日本が核兵器シェアリングで許される核兵器は、対空核ミサイルや榴弾砲用の戦術核砲弾などの、国内での迎撃戦闘にのみ使用できる物に限られます。

ところで・・・


【著者が語る】報道されない近現代史
アパグループCEO・元谷外志雄氏
(産経新聞出版・1575円)
FujiSankei Business i. 2008/5/24

本書では、米国が独、伊など5カ国に核抑止力のための政策として提供している「ニュークリア・シェアリング(核分担)」の有効性を説いた。これは、米国が戦時には核を保有しない同盟国に核兵器を提供する仕組みで、メディアは知らせようとすらしない。


まさか田母神前空幕長の元ネタはこの本なのか、それともアパの元谷社長に教え込んだ側なのか、それとも二人とも別の人の主張を鵜呑みにしているのか知りませんが・・・まさか核兵器シェアリングで長射程戦略核兵器が得られるとか、勘違いしていないでしょうね?
23時30分 | 固定リンク | Comment (40) | 平和 |

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  1. それは既存の契約での話で米国との交渉次第な気もするが。
    出来ても日本所有のトマホーク型オハイオに政治的に微妙になった場合かつ
    緊張が認めれると判断された時のみ貸与されるとする程度だろうし。

    今までない。まったく同じ内容では意味がないってのはなんか違う気も。
    田母神支援って訳でもないが、米国が直接核恫喝を受けた場合、
    米国理由で別の方法で渡す逃げ道も作っておくって程度での
    発射権利の委譲手順を考えてる人達もいるので。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月29日 23:48:19
  2. 日本で政治的判断で米国が躊躇する不安を警戒する人達がいるのは
    日米同盟は米欧同盟みたいにNATOという大きな枠組みで
    動いていない所に問題がある模様。EUには核もあるしね。

    あと、仮に日本が後々の情勢で核武装の可能性を検討する場合でも
    実際に核武装してしまうより、この方式で軟着陸を狙う可能性も
    米国側にはあるのではないか?というのがあったかと。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月29日 23:51:41
  3. >1

    核トマホークの譲渡は有り得ないだろう。潜水艦搭載型は米本土への攻撃が可能になる。そんなものを渡す筈が無い。

    >日本所有のトマホーク型オハイオ

    核ミサイル発射権の譲渡は無理。せいぜい、イタリアの戦略ミサイル巡洋艦と同様に、ミサイルと発射権はアメリカに握られたままってのがせいぜいだろうね。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月29日 23:55:48
  4. >1
    >今までない。まったく同じ内容では意味がないってのはなんか違う気も。

    田母神の主張は「NATOではこんな素晴らしいシステムがあります」という風な紹介だったので、実態を知らせるだけでも大きな意味がある。

    あと、日本の都合の良いようにルールを改変できる保障は何も無い以上、それは夢物語と見なされる。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月29日 23:58:59
  5. >>4
    田母神が履き違えてるだけならわかるが、シェアリングが絶対こう限定されると
    状況を想定してしまってるのが問題という話では。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 00:05:03
  6. >>3
    日本が独自に核配備してしまうよりは米国スタッフや米国の把握する戦略原潜に
    超限定的措置において貸与という手法も取れる様計らう程度では米国は危機には
    ならないかと。沈黙の艦隊じゃないんだから。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 00:06:45
  7. >5

    田母神は「NATOの核シェアリング」と限定して紹介しているので、問題は無い。そしてNATOの核シェアリング以外にシェアリングの実例は無い。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 00:08:07
  8. 核兵器をシェアされたNATOが迎撃用にのみ使う、っていうのも言い過ぎのような。

    冷戦当時、西側に住む我々は現実的にはNATOは迎撃策しか取れないだろう、と思い込んでいたけれど、当然積極策のオプションも持っていたはず。

    それに相手はソ連ではなくてWTOだから、その意味でも「敵国」に戦術核をぶち込む障壁は相対的に低かったんじゃないだろうか?
    飽くまでも、戦術核ね。一発だけなら誤射かも知れないし・・・

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 00:11:14
  9. >8
    >核兵器をシェアされたNATOが迎撃用にのみ使う、っていうのも言い過ぎのような。

    侵攻に使う気なら長射程兵器じゃないと意味は無いですよ。というかNATOの戦略で侵攻を行う場合は、アメリカ軍が核を使用するだけです。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 00:15:21
  10. >それに相手はソ連ではなくてWTOだから、その意味でも「敵国」に
    >戦術核をぶち込む障壁は相対的に低かったんじゃないだろうか?

    その役割はパーシング中距離弾道ミサイルが担っていたし、INF以後はランス短距離弾道ミサイルの仕事。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 00:20:15
  11. >>6

    潜水艦が潜水艦である以上、常に位置を把握し続ける事は困難だよ。いっそ、イタリアの戦略ミサイル巡洋艦のようにハッキリさせた方が良いだろう。でもそうなると結局、核ミサイルの発射権譲渡ってのは無理があるな。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 00:24:29
  12. >>9
    >NATOの戦略で侵攻を行う場合は、アメリカ軍が核を使用するだけです

    目からうろこが落ちた気分。
    この一文でJSF氏の言う「核兵器シェアリングという概念」が理解できた気がする。


    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 00:27:27
  13. >>7
    だから、シェアリング論はほかの人もやってるし、田母神が勘違いしている欧州のシェアリングと
    限定していかなければならないというお話なんだが。

    米国が絶対にそんなこと考える筈がないんだー!みたいな話になると別物になっちゃうんだよ。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 00:41:23
  14. >>11
    どの道、日本で考察されてるシェアリング論っていうのは日本が直接核武装するとNPT違反になるし、
    色々と問題も大きい。
    また、米国議会が難物なので米軍が判断して日本にさっさと権限を貸与して
    そ知らぬ振りを決め込む様な算段はないものかとして考えられたものなので。
    米国から自立するとかいうものでもなければ核兵器を持つというものでもなく、
    要するに、小沢みたいな馬鹿政治家のガス抜きと米国議会というお荷物要素の
    妨害をなんとかする妥協案として出てきたものなんだよね。
    だから米国が危険になるとかじゃなくていかに米国から介入リスクを切り離すか、
    日本の核武装派を黙らせるかっていうむしろ日本核配備不要論の一派だったりする。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 00:46:50
  15. そんな米国の紐付き核に意味があるのか?っていう様な代物なんだよ。

    だから米国が危険に思うとかそういう風な契約にはならないだろうし、
    もしそうなるなら米国はより危険な可能性を警戒したという感じになるだけ。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 00:48:55
  16. 細かいこというと西ドイツ空軍のF-104Gに搭載される核爆弾は、西ドイツ領内じゃなくて東ドイツ(これもドイツ領内といえば領内ですが)やポーランドあたりのワルシャワ・パクトの空軍基地や軍事的要地を狙うためのものではなかったでしょうか?

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 01:20:04
  17. >16

    侵攻してくる敵軍を狙うのと同時に、そういった任務もある筈。だから北朝鮮攻撃目的のB61核爆弾の日本への供与は、アリだとは思う。だけど結局は自由落下爆弾で、IRBMとかは無理っぽいのかな。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 01:39:49
  18. 仮に核兵器シェアリングによって日本が戦術核の保有に成功したとしても、先制核攻撃に対して投射能力が生き残らないと核抑止としては不完全だと思うのだけれども

    とはいえ一定の抑止力にはなるだろうが

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 01:41:18
  19. >18

    こちらの投射体って戦闘機なんじゃね? NATOの核兵器シェアリングはB61核爆弾だし。なー、戦術核で抑止力ってのも無理がある話だが。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 01:49:56
  20. 核兵器シェアリングでシェアリングが行われるのは戦術核であって、戦略核ではない、つまり他国に対する先制攻撃の為の兵器ではなく、自国領内、或いは敵の集中してるポイントを攻撃する為の兵器を共有すると言う思想に基づいて行われている。

    故に戦略核に対するカウンターアタックを行えるという核抑止としての効果は核兵器シェアリングには意味が無い。

    但し、相手の通常侵攻に対する抑止としての効果ならば、核兵器シェアリングには期待できる。
    しかしながら、自国領土毎薙ぎ払う事になる為、シェアリングの輪に入るという事は、自国民を見殺しにしてでも迎撃を行うという事を覚悟していなければならない。

    という事かな?

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 03:20:37
  21. ってか、要するに↓これにNATO諸国が組み込まれるんだろうな
    http://wikileaks.org/wiki/US_Army:_Nuclear_Operations,_FM_100-30,_29_Oct_1996

    UKサーバあたりからだと落としやすい。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 04:05:17
  22. >>20
    EUと極東で事情が違うんですよね。欧州方面では大規模侵攻を受けるというものがある。

    この場合、当時の考え方では戦略核の前に戦術核の出番が出てくる。

    したがって、自国近郊で核爆弾投下なんかやらかすからには米軍がやっちゃうのはマズイかと。

    米軍とEUの自決権の都合上、自国付近で敵を吹き飛ばす戦術核爆弾の使用許認可は
    各自で決断した方がよいという事になる。

    また、NATOには戦略核も配備されているし、これは敵国の核に対して
    即カウンターを行うものだから米英仏等が条約に従って撃てば良い。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 04:52:44
  23. 極東の場合はまったく事情が違って海上阻止活動がメインになる。
    この場合欧州と違って戦術核利用の可能性はぐっと減る。

    また、仮に米軍が使用するとしても公海上になる。したがって戦術核については
    あんまり難しく考えなくていいし、場合によってはその出番もないかも知れない。

    ただし、中国や北朝鮮が核恫喝を行っており、この2政府は今後の政情次第では
    暴走する危険性がある。また、対露と違って対中では弱含みな議会がある。
    また、軍部の発言も過激発言が相次いでおり、全面核戦争で少しでも
    人口の多い中国側が生き残れば勝ちみたいな無茶苦茶な発言が警戒感をあおってる。
    北朝鮮は自爆的な核使用も匂わせている。

    日本に核を使うと米国が核介入するというならば米国に打ち込むという
    彼らのアジテージと同じ様なものが実際に米国に突きつけられたとき、
    米国は日本に使われても直接核反撃は行わないだろうという形に
    逃げつつ、条約にしたがって一定数の反撃能力権限が譲渡されたという
    屁理屈みたいな論法をやらかす可能性があるという事。

    ただし、これは核議論が高まって日本に独自核持たせるよりは米軍が管理する核を
    提供するという形で軟着陸させるという意味合いの方が強い。

    ボタンなら得られるかも知れないというのは核装備よりは可能性が
    あるという程度でしかないということ。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 05:00:15
  24. 政治的な側面として、国民の核アレルギーを緩和するには効果的かもしれない。
    いきなり核武装では拒否反応は大きいだろうし。

    あとは、地雷やクラスター爆弾の代替手段として、戦術核を持つことは
    効果的だと思う。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 13:14:30
  25. >あとは、地雷やクラスター爆弾の代替手段として、戦術核を持つことは効果的だと思う。

    事実じゃなくても、思うのは勝手だしね。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 13:39:15
  26. 短射程での投げ合いって、日本だと台湾の状況次第で台湾―沖縄くらいかな?

    統一後の朝鮮半島のほうがよっぽど核シェアリング論を適用するのにあってそう。

    Posted by 名無しОбъект at 2008年12月30日 21:10:33
  27. 田母神氏の話を核シェアリングという問題に矮小化してますが。
    田母神氏の主意は、80年代の欧州中距離核問題でも提起された、敵の戦域核攻撃に対し、米の戦略核で、抑止の実効性が維持できるかという問題。
    直接日本が保有する云々よりも、中朝から中距離核兵器で攻撃受けた場合に、日本国内もしくは周辺に配備された、中距離核にて反撃を行うことにより核抑止力の実効性を高めるということ。
    これの運用体勢については極めて高度な政治判断、交渉が必要。


    Posted by 名無しОбъект at 2009年01月01日 00:10:10
  28. >>27
    矮小化もなにもそのままでは・・・
    コメントで出ている話も田母神以外の核シェアリング論者が
    危惧している事が別にあるという程度ですよ。

    Posted by 名無しОбъект at 2009年01月04日 03:33:13
  29. 核戦略の話をするときに、実際に使われたとき実際に反撃できるのかなんて考えても無意味すぎだろ。
    使われたら負けなんだよ、核戦略ってのは。
    だからこそ、使う前に米国が報復しないだろうと思われるような冷え切った関係にしないことが、
    日本における核戦略の基本中の基本。

    それで保証がとか自主性がとかいうなら、米国が日本に、シェアリングだろうが独自開だろうが、核保有を認めて、米国のメリットになる妄想の入ってないシナリオ出してみろと。
    可能性の無い理想論など無意味にもほどがあるからな。

    Posted by 名無しОбъект at 2009年01月04日 15:43:51
  30. >>29
    核シェアリングの可能性は日本が独自核を持った場合、それが米国に向く可能性、
    また、核拡散条約の絡みで二国間が緊張化する事、更にドミノ効果で核拡散が加速する
    という懸念材料が出た時に考えられるのではないかという前提付の話。

    そしてまさしく、米国政府が日本が攻撃されても米国は反撃しないなんていう
    事態を恐れてる層が居て、もし日本の核議論が進んだ場合、双方の利益の為に
    「米軍の管理・完全把握する戦略核を米国との直接関係でなく、
    日本の判断として反撃可能とする(米国側の厳しいガイドラインや監視下による)」
    というものでしかない。緊急時の指揮官以外全部米軍スタッフ等の編成なら
    米国が恐れる様なものになりようがない。また、政治的なアクロバット
    みたいなものでむしろ米国理由からこの論くらいしか落ち着き様が無いのでは?
    という話。田母神限定ならいざしらず、核シェアリングの本筋的には
    「米国理由による日本への核戦略関与の二段階措置」みたいな感じな訳だ。

    理想論っていうのは小沢みたいな自前で核もつぞとか、
    米中が政治的に接近したり、米国民が日和見になったとしても
    必ず本土並み待遇で核反撃をやってくれると信じきってる
    人たちの方じゃないかと。

    Posted by 名無しОбъект at 2009年01月04日 17:25:10
  31. 考えてみたんだが、核シェアリングによって日本がアメリカから受け取ることができる核は、基本的に日本の領土内でしか使用できない代物だから、仮に核シェアリングが成立したとしても、それは中国に対する有効な核抑止力にはならないのでは?
    ぶっちゃければ、有事の際に日本を核攻撃するのが中国か日本自身かの違いしかないとも。

    これならいくら金がかかっても、MDの方がはるかに有意義に思えるな(笑)。

    韓国が北に続いて核保有を宣言したなら話は変わるかも知れないけど、いざ核シェアリングを受けるとなったら、予算や国防政策にムチャクチャな制約が課せられる覚悟が必要だろう(アメリカによる事前のチェック抜きに防衛予算が下りなくなったりして…)。

    Posted by 名無しコメット神信者 at 2009年01月04日 20:18:04
  32. >>31
    それは欧州方式の戦術核爆弾レベル。
    想定されているのは米国の核の傘がおこなわれないのではないか?という
    あいまいな状況を払拭するというものになっている。

    核議論を行う場合、核推進派は必ず米国が本土並み待遇で日本を扱わないとすれば
    相手側は付け上がるのではないか?反撃がないと思われれば抑止力にならないというのがある。

    したがって、米国が仮に関与しなくても一定数の反撃能力が有事の際に供与され、
    日本の自衛権に基づいて核反撃可能であるという明文化がなされれば
    米国が離脱していても相手に対する一定の抑止力にはなるのではないか?って事。

    日本でしか使用出来ないとか先制で使えるとか、米国に打ち込める可能性とか、
    そういうのは性格上縁遠い話という事になる。

    こんな話が出てしまうのも北朝鮮みたいな馬鹿や中国が頻繁に核攻撃論をかまし、
    米国は脅せば日本を見捨てるなんてことを言ってるからなので
    日本が積極的にやってとかいうものでもない。ほんとに大丈夫なの米国、
    なんか相手におもいっきりなめられてますけど?って感じな訳だ。

    また、米軍としても政治家のお守りで米軍は供与したいけど政府に止められてダメってのを
    回避したいし(供与自体は米軍の思いのままなので)、仮に供与したとしても
    米国に類が及ばないという言い逃れの方策でもあったりする。

    繰り返すが、今すぐにどうこうというもんではない。

    Posted by 名無しОбъект at 2009年01月04日 20:37:22
  33. >>32
    その辺りに懸念や不安を示す相手には、核シェアリングも無駄な気がするな。
    だいたい可能性を持ち出して懸念を言い出す様なら、核シェアリングだって有事には空証文で終わる可能性があるんだし、自力での核開発でも始めない限りキリのない話だろう。

    Posted by 名無しコメット神信者 at 2009年01月05日 09:32:56
  34. >>30
    独自に核開発されるぐらいなら―という論法は、
    日本の独自核武装の可能性が、非常に難しいという時点で、成立しないわけなんだが。
    自前で核を持つというのを理想論と自分で切って捨ててるのに、矛盾してるよ。

    Posted by 名無しОбъект at 2009年01月05日 13:31:09
  35. >>33-34
    そもそも、日本が米国との同盟から離脱したり、アメリカ側から考えても
    日本が米国の核コントロール外になる事を嫌っている論な訳なので、
    そこまで突き詰めて万全を心がける様なものでもないと思うのだが。

    あとは核シェアリング論を核武装論と間違えている人が多いのが混乱の元かな。
    核シェアリング論は自主核武装論への敵対理論かつ、武装論者の中心である
    米国がわが身かわいさに引いたら即撃たれるという論へのカウンターみたいなもんです。
    政治的に米国が引く可能性があるならボタンだけ日本が持てる形式にしておけば
    政治的にはごまかせるから自主武装とか現実を考えない無茶な事を叫ぶなって論です。

    Posted by 名無しОбъект at 2009年01月06日 00:50:20
  36. >>34
    独自の核武装という「日米同盟に対する」日本の暴挙と、核武装そのものの技術的経済的負担とは別のものだよ。

    Posted by 名無しОбъект at 2009年01月06日 01:41:01
  37. 流石は産経新聞

    政治部デスクの笠原氏はアメリカが日本にIRBMや核弾頭巡航ミサイルを譲渡してくれると考えている模様です。

    http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090322/plc0903221801005-n1.htm

    【政治部デスクの斜め書き】北のミサイル 核保有論議に正面から取り組め

    ドイツ、イタリア、オランダなどが採用している米国とのニュークリア・シェアリング(核の共有)政策を参考にすべきだ−ということを主張したいと思います。

    (中略)

    米国は自らの本土を直接、狙えるような大陸間弾道ミサイル(ICBM)の配備を認めるはずがないというのなら、ICBMより射程が短い中距離弾道ミサイル(IRBM)や巡航ミサイルなどの配備を検討すればいいではありませんか。

    □笠原健(かさはら・たけし)

    Posted by 名無しОбъект at 2009年03月22日 19:17:14
  38. >35 米国がわが身かわいさに引いたら即撃たれるという論へのカウンターみたいなもんです。

    アメリカの「核の傘」を疑うと同時に、なぜ「ボタンだけ日本が持てる型式」が可能になると想定できるのか、はなはだ不思議です。

    引用した態度をアメリカが取ると前提した場合、北朝鮮が「ボタンを日本に渡したせいで日本から報復核がとんできた場合、わが国もアメリカに核攻撃を行う。」と声明を出すだけでアメリカはボタンを渡してくれなくなるでしょう。

    やはり信用できないアメリカを想定した上で核シェアリング論を持ってきても、抑止力にはならないかと思います。

    Posted by 名無しОбъект at 2009年08月17日 03:40:16
  39. 核シェアリングは別にいいと思うんだ
    まぁ、国内で起爆させるというスイス式国防術を本気で実行する決断力と覚悟があればだけど

    Posted by 大佐 at 2013年02月20日 16:52:18
  40. 4年前の記事に書き込む空気読めてないバカか…

    Posted by 名無しОбъект at 2013年02月20日 16:57:18
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