【以下、本文】
---団藤保晴氏 「日経電子版の客寄せ特ダネ、いただけない素人騙し」の言説を検証する---
団藤保晴氏による
「日経電子版の客寄せ特ダネ、いただけない素人騙し」
http://blog.dandoweb.com/?eid=91592
であるが、以下見過ごせない点が多い。個人的には趣味ではないが、事実誤認などがあまりに酷いため、その間違いを以下に指摘し、団藤保晴氏の言説を検証することとする。
>「ゲイツ、原発挑戦の真相」へと読み進ませて、原子力分野の素人さんには大変な原発が出来ると大いなる幻想を持たせたと思います。
『原子力分野の素人さん』とは我々専門従事者が絶対に口にしない禁句であり、まかり間違っても、そのような失言を行えば、団藤氏のような新聞記者によって、『専門家の思い上がり』と徹底的に批判されるところ。
では、『原子力分野の素人さん』ではない「らしい」団藤保晴氏の言説を以下に検証してみることとする。
1.核融合と核分裂の違いは無視?
>これが簡単に出来るくらいなら核融合実用化の大きな障害がひとつ取り除けるのだと申し上げたら、いかに困難な話なのか理解していただけるでしょう。
残念ながら読み進んで行かなくても、この時点で団藤保晴氏は核分裂炉と核融合炉では一体何が違うのか、特に中性子のエネルギーについて全く理解していないがために、以下の言説がほとんど全て間違っていることが、この時点で既に予想することが出来る。
確かに核融合炉に限らず、原子炉・核融合炉に用いられる原子力用材料では
「原子炉内で中性子照射に対する耐久性」
が問題になるのは明らかである。
ただし、肝心なことはその中性子が一体どのような物なのか。相手を把握しなければ全く意味をなさない議論となる。
本来なら、当該中性子の持つエネルギーに対する材料の感受性(専門用語では核反応断面積)を考慮しなければならないし、我々専門従事者にとってはそれが大前提のものとなる。
しかし、ここはさわりとして極めて単純化した議論を行うこととする。
中性子照射による損傷(ダメージ)は、核反応断面積が不変という極めて単純化した場合としても、
A.材料に当たる中性子のエネルギー
B.材料に当たる中性子の量
に依存するのは誰の目にも明らかである
ところで、核分裂反応で発生する中性子のエネルギーは「2MeVを最大」
(注:実際には1MeV前後でピークとなるが、核融合炉との比較目安として保守的な値を用いる事とする)
とし、その下は引きずるような形で中性子のエネルギー分布を形成する。
一方、核融合炉におけるD-T反応である
D + T → He + n (14MeV)
で発生する中性子のエネルギーは「14MeV」と、核分裂反応における最大の7倍にも達する。
ここで野球のボールを中性子になぞらえて、ピッチャーの投げるボールで考えてみる。
高校の初等物理学で習うように、運動エネルギーは速度の二乗に比例する。そのため、運動エネルギーで7倍の差があると、速度はルート7≒2.65倍異なることとなる。
つまり、核分裂反応の最大のエネルギーである2MeVが、仮にプロ野球超一流ピッチャーが投げる時速150kmのボールだったとすると、核融合炉では最大でその2.65倍、つまり時速約400kmとプロペラ飛行機なみの早さとなり、同じ土俵で野球など、とても成立しないことが分かる。
すなわち団藤氏の言説は、プロ野球で時速約400kmもの剛速球を投げるピッチャーが存在し、それで同じ野球が成立する、と豪語しているのと同じ事である。
この有様では、「材料に当たる中性子のエネルギー」だけを考えただけでも、団藤氏の言説は失当であることは明らかである。
本来は、これにその球数(中性子の当たる量)、打者の打率(中性子核反応断面積)を考え合わせなければならないが、野球で言うピッチャーの投げるボールの速さを考えただけで破綻してしまう言説は、さすがに如何なものかと考える。
2.「エネルギー=出力×時間」の物理原則を無視?
>協力を求められた東芝の「小型高速炉(4S)」はナトリウム冷却高速炉ながら、出力1万キロワット級とコンパクトさが売り物です。小さいが故に中性子の発生も少なくて、核燃料体交換無しに30年運転をうたいます。
さらっと記載されているが、東芝の「小型高速炉(4S)」の特徴・特性を全く理解していないどころか、高校生レベルの物理すら理解しているか怪しいことが、この言説で読み取ることが出来る。
そもそも、核分裂でも何にしても発生するエネルギーは、「出力×時間」の積であるのは、高校1年生レベルの初等物理学でも理解すべき事項である。
そして、核分裂反応によって発生する中性子の量は、その核分裂数に比例し、エネルギー(注:出力ではない)もそれに比例するのは明らかである。つまり、「出力」が小さくても、その発生「時間」が長ければ、それだけ多くの中性子が発生することは明らかである。
一方、団藤氏の当該言説は「原子炉出力」にとらわれて「小さいが故に中性子の発生も少なく」としているわけであり、当該炉における生涯のエネルギー発生量に思いが至っていないこと。
すなわち、初等物理学でも理解すべき出力とエネルギーの関係を理解していないことが、ここで明らかである。
3.そもそも「原子炉」の何処の部分(材料)を問題にしたいのか?
>ところが、今回取り上げられた米テラパワー社の「TWR」は10万〜100 万キロワット級といいます。これで100年間連続運転すると原子炉は膨大な中性子線を浴びます。
簡単に「原子炉」と記載されているが、「原子炉」のどの部分
(原子炉炉心を構成する核燃料等なのか、それを取り囲む原子炉(圧力)容器なのか、それともその他であるのか。)
を指すのか、問題にしたいのか、全くここでは理解できない記載である。
4.革新的原子炉CANDLEへの無理解
4.1 「炉の材料」って燃料被覆材のこと?
> その「革新的原子炉CANDLEの研究」はウランを「いっきに40%燃焼した場合、一般に使用されている材料では持たない。材料を変更し、温度を下げることによりこの燃焼度を達成することも可能であるが、温度を下げることは原子炉の性能を落とすことに繋がることから、ここでは、被覆材への高速中性子の照射量が限界になる前に被覆材を交換する方法を採用する。この作業は高い放射線レベルで行なうことになる」と記述しています。
>炉の材料がもたないから途中で交換する訳です。
ここでようやく「炉の材料」という言葉が登場する。
CANDLEを引き合いに出した段階で、善意に考えれば、
「被覆材への高速中性子の照射量が限界になる前に被覆材を交換する方法を採用する」
と有るように、団藤氏はここでは「核燃料被覆材」を問題にしたいことが、ようやくここで分かる。
<もっとも先の部分では行き詰まるため、ここではわざとぼやかしているのかも知れないが、団藤氏が意図するごまかしについては、簡単のため、まずはここでは触れないこととする。>
しかし、核燃料の被覆材が原子炉における連続燃焼に耐えられないのであれば、現存している大半の軽水炉発電所(日本国内にある大部分の原発)やその他の発電所(もんじゅ)、研究炉のように
「核燃料を覆う被覆材を、核燃料丸ごと交換すれば良いだけ」
の話である。
もっとも、日本国内に現存する原子炉では、核燃料被覆材の材料的限界を迎える前に、核燃料が燃え尽きて使えなくなる(燃えなくなる)ために、その限界を迎えることなく、トラブル無く交換されている。
つまり、大多数の原子炉では
>炉の材料がもたないから途中で交換する
訳ではなく、燃料被覆材(一般には燃料被覆管)の限界を迎える前に、核燃料の寿命が来るように設定・設計している。
そして、それが何らかの原因で破損でも起こさない限り、核燃料の核的寿命(反応度)が残っているのに、それをわざわざ残して交換するような、もったいないことは行っていない。
当たり前ではあるが、それを行えば高く付くだけで、不経済そのものである。
4.2 そもそも団藤氏はCANDLE技術を全く理解していない?
さらに言うのであれば、団藤氏はCANDLE技術の神髄である、以下の記載を意図的に無視しているか、それとも全く理解できていないこととなる
団藤氏の紹介による「革新的原子炉CANDLEの研究」
http://www.spc.jst.go.jp/hottopics/0905nuclear_e_dev/r0905_sekimoto.html
の本文には、最も肝となる以下の記載がある。
「燃焼が進んで、燃焼領域が炉心の端まできた場合は、図5に示すように燃焼済領域を取り除き、燃焼の進行方向に新燃料を加える。こうすると CANDLE燃焼を再開できる。」
つまり、団藤氏の言う「炉の材料」のところである「核燃料被覆材」は、CANDLE技術では
「『もたないから途中で交換する』のではなく、核燃料被覆材が持たなくなるまで(=寿命を迎えるまで)燃焼済領域を取り除き、燃焼の進行方向に新燃料を加えて、CANDLE燃焼を再開することで『使い回す』」
わけである。
すなわち、この点において現状の使用済核燃料とともに核燃料被覆材を処分する方法に比べて、核燃料被覆材を使い回すという合理性がCANDLE技術には存在する。
<更なる革新性がCANDLEには存在し、くだんのTWRでもそれこそが神髄であるが、団藤氏の言説がそれ以前の時点に留まるため、ここでは割愛することとする。>
しかし団藤氏は、団藤氏自身にとって都合の良い点である
>炉の材料がもたないから途中で交換する
という誤った結論(ミスリード)を導き出したいために、CANDLE技術の例を持ち出し、あろう事か継ぎ接ぎを行って、自説
(=そのような原子炉は成立しないとの主張)
に都合の良い点を持ち出したことは、ここで明らかである。
以上より、CANDLE技術を良く読めば、CANDLE技術では団藤氏の主張である
「炉の材料がもたないから途中で交換する」
訳ではないことは明らかである。
そして、団藤氏は自説に都合の良いように当該論文の抜き取り、継ぎ接ぎを行ったか、CANDLE技術の肝心要の部分を意図的に無視したか、それとも元々全く理解できていないことも明らかである。
これは科学を語る際に、絶対に行ってはいけないことであり、科学を扱うジャーナリストとして、団藤氏は完全に失格と言える。
5.まとめ
> 言われるように100年間も連続運転して中性子線に耐える材料は、核融合炉開発で求められているものに近いのです。
先の1.で言及したとおり、中性子照射に耐える材料開発は必要であるが、それに求められる条件は全く異なる。よって上記の言説は失当。
> もし耐えたとしても高度に放射化して非常に厄介な存在に化します。
原子炉材料(核燃料被覆材や原子炉容器材料他)の放射化
(注:全ての原子核が放射化されるわけではない!)
は確かに問題であるが、それ以上に放射能そのものである「核分裂生成物」をガラス固化体等で安定化させている事実は、一体どのように考えるのか。
私個人は放射化の問題を矮小化するつもりはないが、原子炉の運転で必ず発生する使用済核燃料と、核分裂の結果発生する核分裂生成物に言及せずして、放射化の問題のみを取り上げる態度は、不誠実と評価されても仕方がないのでは?
> これくらいは少し原子力を取材していれば見えてきます。
以上の通り、どうしても気になる点だけを列挙しても、団藤氏の言及部分はほぼ全て失当、もしくは資料の歪曲、誤解または曲解でしかありません。
よって、団藤氏が見えていると豪語する
「これくらい」
は、本小文で「完全否定」されるほどのものであり、この程度の理解で原子力を
「理解した気になって」語ることは笑止、と言うのが、私個人の正直な感想です。
だからこそ、団藤氏の一連の原子力に関する言説は問題だらけであり、真正面から論評する価値を見いだすことが出来ないものと愚考します。
個人的には、いくら団藤氏が特オチを日経新聞に許したからと言って、その焦りのあまり、定評のある研究成果を継ぎ接ぎしたり、自己の未熟な知識をさらけだしたりするのは、格好の良いものではなく、科学を語るジャーナリストとしては失格である、と考えます。
なお、上記小文についての文責は全て私個人にあり、私個人の勤務先、所属学会他の見解を代表するものではないことを、最後にお断りしておきます。
皆さんは如何お考えでしょうか。
【転載終了】
以上、現役の原子力技術者「へぼ担当」さんの指摘でした。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 17:25:20
……である、何が正しいのかを見極めるのは難しいし
解らない事をいいことにいい加減な事を吹聴しまくる輩の多い事よ。
Posted by 名無し杭打ち機道見習い at 2010年03月26日 17:27:10
また読んできますニャ
Posted by 名無しマヘル神信者 at 2010年03月26日 17:44:15
デタラメな記事という事は分りました。
あと、何本記事上げる気ですか・・・ご自愛を。
Posted by 江南 at 2010年03月26日 17:50:25
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 17:51:41
理解ができない
何が問題になっているのかすら判らない
「適当抜かすなゴルァ!!」
ぐらいしかわからん.
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 17:56:25
軍事でも原子力でも一緒ですよ
私たちは、よくわからないまま批判したり嘲笑したりしないようにしたいものですね
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 17:59:19
高校生レベルから学べるから心配御無用。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 17:59:50
というか、一行一行噛み砕いて調べないと、はっきり言って何がなんだか判らない。
ちょうど週末だから、酒でも飲みながら調べてみよう
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 18:01:11
なのでどっちが正しい事言ってるのかもわからない。
あちこちで日経叩かれてるけれど、それの尻馬に乗って
日経批判してみました的なアレだったのかなぁ
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 18:01:45
さっぱりわからんw
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 18:02:05
3往復目いってきます・・・
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 18:09:10
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 18:11:14
わからん
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 18:12:10
これから何度も読み直して塵程でも理解出来るよう努めて参ります。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 18:14:24
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 18:14:48
反論してる人は、持たないから途中で交換するんだよ何もわかってねーなアホwwwwwwwっていってる。
団藤さんは核融合のエネルギーとかもわかってないからぶっちゃけかなり微妙だ。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 18:17:02
原子力の分野は軍事の中でも専門性が高いのでなかなか手が出ないです
Posted by 40mm砲神信者 at 2010年03月26日 18:24:13
核分裂連鎖反応を引き起こしているのは中性子。
その中性子が燃料である核物質以外の原子炉を構成している部品類にあたると部品が劣化したり放射化したりする。
そうすると炉が脆弱になったり、炉全体が放射性物質になってしまう。
結果、原子炉としてエネルギーが取り出せなくなってしまう。
ので、強力/長期間の中性子照射に耐えられる炉心の部品が必要なわけだが、それができるくらいなら核融合技術がもっと進むだろう、ということが言いたいんだきっと。
というのがまず一つ
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 18:25:22
で、中性子の強さがどのくらいかと考えてみると、
核分裂で出てくる中性子の場合は、安全係数を考えてだいたい2メガ電子ボルト。
核融合反応では、基本的な反応として重水素+三重水素の反応でヘリウムと中性子ができる反応の場合で14メガ電子ボルト。
なので、エネルギーとしては7倍も違いますよ。
ということですね。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 18:36:53
E=1/2・mv^2
なので速度の二乗に比例するから、
逆に考えると7の平方根で2.64575…で、だいたい2.65くらいだから、150kmくらいの球を投げるピッチャーとその2.65倍、400km/hの球を投げるピッチャーを同じ土俵の上で勝負させるんですか、ということ、かな。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 18:46:59
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 18:50:39
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 18:53:34
へぼ担当氏「核融合と核分裂じゃあ発生するエネルギー(原子炉に対するダメージ)が全然違うから比較は無意味」
ってコト?
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 18:56:53
が、解ったフリをする事は罪だ。
かくいう私はちっとも解らなかったw
Posted by 御神楽 at 2010年03月26日 18:57:35
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 18:59:36
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 19:00:08
原子炉材料の場合は主に
中性子照射脆化:中性子が部品にあたって、その部品が脆く壊れやすくなること。
放射化:中性子が部品にあたって、その部品も放射線を出すようになってしまうこと。
というのがあるのがおさえておくポイント?
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 19:03:25
そもそも現象と施設の違いがある。
論点は核分裂炉の課題と核融合炉の課題を同一視していること、そもそも現行の軽水炉に対する理解が浅いことである。
ちなみにオレも物理は高校時代に習ったきりだぜ。
分からないのはオレも同じ!!ナカーマ
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 19:07:24
物理は変人がやるものだから心配するなw
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 19:12:59
管理人も物理理系だぞ。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 19:24:09
物理は誤答しようがないから受験向けに選択してそれっきりだったw
まあ日常生活でも役に立つからそれで十分だと思うけどね。
大学で物理専攻に進んだ友人のことは今でも尊敬しているよ。
俺にとって物理はいまでも研究するものではなく、あくまで利用するものですw
近代戦ではやっぱり物理は必須ですからね。
Posted by 29 at 2010年03月26日 19:26:26
ならばJSF氏も(ry
まぁ、これほどのアクセス規模とコメント数を誇るブログを作り上げてしまったJSF氏は、良い意味で変人と言えるのでは?w
凡人のブログなんて、一日に数人か、下手こいたらゼロだからな・・・
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 19:31:20
放射線を受けた結果生成するのが不安定な核種なら崩壊も同時に進行しますし、安定なら崩壊しません
結果長期間放射線に晒されても線量は一定以上になることはありません
怪獣映画の放射線ビームでは無いんだから受けた物質がみんな放射化するわけではありません
放射性物質というものがどういうものか理解出来てないと思います
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 19:42:32
改めてみると4.2の記述はどうかと。
CANDLE炉の解説の5.では、
軽水炉では天然ウランは1%の利用だが、CANDLE炉は再処理せずに
40倍の利用ができることになる。但し、これだけ燃焼するためには材料の問題が発生する、と書いてある。
被覆材の寿命があまってるからそれまで燃焼させようぜ、ではなく、
再処理せずに40倍の利用ができるから燃焼させようぜ、という技術であって、
そのときは「炉の材料」もなんとかせにゃならんね、と書いてある。
団藤氏はウランを40倍利用するCANDLE炉でも材料の交換について
触れられてるのだから100年も燃焼する炉だとどうなるかね、と
言ってるのだから、この理解は正しいのでは?
ただし、その比較に意味があるかという問題や、
>被覆材を交換する方法を採用する。この作業は高い放射線レベルで行なうことになる
の後には
>この作業は再処理と比べると液体を扱わないので、操作も単純で2次的な廃棄物も少なくなる。
と続くのに無視している所など、団藤氏はとうていフェアとは言えないとは思いますが。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 19:53:54
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 19:55:15
わりとよく知られている軽水炉や黒鉛炉、高速増殖炉などと比較してどこがどう違うのか?
専門じゃない人間にとってはそれが分からないから、理解しにくくなってしまっているような?
ぐぐってみるべきなんでしょうが、本文に素人でもわかるような解説があれば、理解が進んだかも
Posted by at 2010年03月26日 19:59:36
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 20:09:19
しかし、新聞記事にこの程度の間違いに目くじらたてたら、新聞記者何も書けなくなるんじゃねーの?
と思ったのも事実だな。
だいたい、新聞の科学記事なんて専門家の目で見て≠ソゃんと正しいことなんてほとんど無いし……、十全に正しいようにしろと言うのは専門家の思い上がりだと思うんだな。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 20:15:17
国民に真実を伝える義務を無視するなら、いい加減な事書いてもらっても構わんよ
ゴシップ記事とかカルト雑誌としてな
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 20:18:15
だから、変な誤解・曲解で叩かれない限りは多めに見た方が……
遺伝子系とか植物工場系の記事なんてもっとめちゃめちゃだよ。
彼らはまあ言えばおもしろおかしい読み物を書くのが仕事で、科学的に正確なことを書くのが仕事じゃない。
Posted by 39 at 2010年03月26日 20:20:50
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 20:22:10
>新聞記者何も書けなくなるんじゃねーの?
間違った記事を書くくらいなら、何も書かない方が良いに決まってるだろ。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 20:23:42
団藤記者は他紙の記事を「素人騙し」と批判しているのだから、そういう言い訳は通らないよ。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 20:24:36
一般誌なんて全部そんなもんでしょ?
国民に真実を伝える義務≠ネんて崇高なものはないよ。彼らのお題目はともかくとして。
Posted by 39 at 2010年03月26日 20:24:52
を見て、新聞全体が年々部数減らしてる理由が解る気がする
ついでに民放の視聴率も
まぁ今はインターネットもあるしな
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 20:26:03
でもこれだからねぇ・・・なにせ原子力関係の記事って放射能と放射性物質の違いすら理解してないのに
偉そうに御高説垂れる連中ばかり
最低限素人向けの放射化学の本ぐらい読んで欲しい
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 20:26:20
つまりゴシップ記事って事なんですね
新聞でまともなのは日付けとテレビ欄くらいか
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 20:28:18
1.核融合炉が出来る云々は的外れ。分裂炉と融合炉の中性子エネルギーの大きな差を無視している。
軍事的にいうなら、40mm弾を10000発防げるならば120mm弾も防げるだろ?って言ってる様なもの。
3.現在の原子炉は、核燃料の寿命が核燃料被覆材交換のタイミングとなっており、被覆材の寿命は余っている。(そうでなければ高価な核燃料を余らせてしまう事になる)
4.CANDLEは、核燃料を入れ替えて核燃料被覆材を寿命ギリギリまで使おうと言う発想であり、むしろ指摘とは全くの間逆。
と言うのは理解した。
ただ
2.物理原則を無視〜は良く解らない。
低出力炉がそうでない炉と同じ総エネルギーになるにはより長時間稼動する事になる。
つまり「中性子の発生も少なくて、核燃料体交換無しに30年運転をうたいます」は合っているのでは?
説明不足とは言えそうだけど、物理原則を無視とは流石に言いすぎでないのか?
>>36
被覆材交換が必要なのは長期間稼動した場合に共通であり、CANDLEだけ特別に必須と言う訳ではない、むしろCANDELは現行の交換サイクルよりもサイクルが長くなる。というのは合っている。
団藤氏は一般の原子炉でも核燃料交換と同時に行われる筈の被覆材交換がCANDELにだけ必要な様にミスリードしているから問題なのだ。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 20:29:11
いい加減な記事書いて金貰えるんだから、良い商売だよな新聞とかマスコミって
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 20:31:20
CANDELにだけ も CANDLEにだけ のミスです
すんません
>>37
文中の
団藤氏の紹介による「革新的原子炉CANDLEの研究」
http://www.spc.jst.go.jp/hottopics/0905nuclear_e_dev/r0905_sekimoto.html
読むだけでもけっこう解るぞ。
Posted by 49 at 2010年03月26日 20:35:44
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 20:36:51
新聞記事、特に報道ならそれほど目くじら立てないと思う。
新聞記事は素人にもわかりやすくする以上、専門家から見ればおかしいのは当然ですしね。
まあ元々、新聞記事自体がその分野に通じた記者であるから記事を書けるものではあるけど……。
しかし、今回のはそもそも「新聞記事」ではないし、内容も「批判」するものである以上、妥当な批判でなければならない。
とはいえ、あなたが言いたいことも理解できる。
新聞も結局は某巨大掲示板や便所の落書きと同じ情報媒介の一つに過ぎない。
知名度や読者数という要素から、「格」があると認識されているだけで、間違ったことを述べてはいけないって言われるのは酷なことだとは思う。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 20:51:35
真実はJSF氏にしかわからんけどw
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 20:55:39
>協力を求められた東芝の「小型高速炉(4S)」はナトリウム冷却高速炉ながら、出力1万キロワット級とコンパクトさが売り物です。小さいが故に中性子の発生も少なくて、核燃料体交換無しに30年運転をうたいます。
小さいから中性子の発生が少ないとは4S炉の紹介にはどこにも掲載されていないし、売りにもなっていない。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 21:04:08
自分が無知な人間だという事を思い知らされます…。
うん、やっぱり初心は大事ですね
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 21:16:39
これまでの原子炉
・臨界量に達するだけの濃度の燃料が、大量反応しない程度の分量になるように制御棒を入れてスペースを区切る。
・燃料が燃えてきたら、制御棒をあげてスペースを広げ、周りの燃料が臨界状態になるようにする。
→途中で混ぜたりするわけではないので、未反応の燃料が結構残る
CANDLE炉
・燃料の形状に工夫をして(棒状?)、中性子による燃料の変質が蝋燭が頭から燃えていくように起こるようにする。
→あくまでも自然に反応が進んでいくだけなので、制御不要
という理解でいいのかな?
あと、ここで出ている「劣化ウラン」は、砲弾とかウェイトに使われているものじゃなくてPuのこと?
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 21:50:08
B.連続発射したら1万5千発なんて砲身持たないだろ、何言ってるんだ?
A.誰も連続発射するなんて言ってないよ
こんな感じなんだろうか?
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 22:06:56
49氏の辺りを手掛かりにすると「ジャンル全体が抱えている課題を固有の欠点のようにあげつらう」「自論をひっくり返される取っ掛かりになりそうな情報を伏せる」てなパターンに見えますが・・・。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 22:11:55
例えてみる。
生木の薪があったとする。燃えない。(劣化ウラン。)
そこで、端っこに真っ赤に燃えた炭を当ててみる。(濃縮ウランでの反応開始)
すると、生木は徐々に乾いていき、いずれ燃え始める。(中性子吸収の増殖反応により劣化ウランが燃料に核種変換され、核反応開始)
燃えている領域は徐々に生木の部分を進んで行き、反対側には灰が残る。(ロウソクのように核反応領域が進んで行き、反応が終了した方には廃棄物が残る)
こんなのが、CANDLEの原理。
燃焼領域の移動は、年間数センチだそうな。
薪が尽きそうになったら、新しいのを継ぎ足して、灰を掃除すればok。
んで、燃料のケーシングの方は、灰の部分は反応終わってるので劣化ってほどじゃない。
問題は、燃焼中の部分で熱交換する箇所。
継続的に中性子を浴び続けるから、100年もやってらんないだろうね。ココは定期交換が必要だろう。
中性子のエネルギーの例えとしては、薪の話なのに、溶鉱炉と比較されても。。。って感じであります。温度が違いすぎる。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 22:40:07
本来は燃えません。
でも、中性子を当てると、Pu239に核種変換します。
そして、Pu239は核燃料となります。
コレが増殖炉の原理。
CANDLE炉の場合、生木が徐々に燃えるように、劣化ウランが燃料棒の端の方から徐々に燃えていくのが画期的なんです。
最初に焚きつけ用のU235(通常の核燃料)が必要ですが、その後は劣化ウランだけあれば勝手に燃えていくんですね。
あと、別に劣化ウランじゃなくても、天然ウランでも問題ありません。
そんなわけで、今までゴミだった劣化ウランが燃料になっちゃうのが凄いんです。
従来は天然ウランの1%しか燃料にできなかったのが、40%も燃やせるそうですよ…。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 22:57:48
…すいません、中高物理の参考書買ってきます orz
物理(だけじゃないけど)面倒だと思っておっぽったツケがこんなところで…
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 23:04:18
凄いなこれ、本当に革新的だ。
実現するならゲイツマネーでも構わないけど、制御システムにWindowsを使うのには反対と言っておこうw
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 23:05:50
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 23:09:03
ウィンドウズNTに振り回される米海軍
http://wiredvision.jp/archives/199807/1998072806.html
もう12年も前の記事か。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 23:21:12
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 23:24:28
従来の原子炉に関する記載には少し引っかかりがありますが、記載内容にそれほど大きな間違いや誤解はありません。
基本的には>>60, 61でのコメントがほぼ全てとなります。分かりやすく、的確な表現にしていただき感謝申し上げます。
補足すると、CANDLEにしてもTWRにしても、その神髄は途中、使用済核燃料の「再処理などを行わず」に、一度核分裂反応開始という火を付けてしまえば、後はゆっくり核分裂反応を起こし、そこで発生した中性子によって、「その場で燃やせるように」あらかじめ大量に盛り込んだ劣化ウランをPu-239に変換する反応(生成)と、それを消費する主にPu-239の核分裂反応(燃焼)を均衡させることにあります。
これがろうそくに明かりを灯すように、溶けた蝋に火が付いて燃えるのと、蝋が溶けるのとを均衡させて、ゆっくり燃え落ちていくようにすることになぞらえているわけで。
CANDLEは、その名のろうそくのように、炉心上部から下方向に核分裂反応によるPu燃焼と、周りにあるU-238のPu-239への変換(生成)を同時に進行させて、それが釣り合ったところでゆっくり進むわけです。
因みにTWRの場合は、米国等における公開資料によると、XYの横方向に燃焼させていくようです。
要はCANDLEにしてもTWRにしても、基本的には高速増殖炉(以下FBR:FAST BREEDER REACTOR)の一種です。
しかし、発想が従来のFBRと根本的に異なる点は、制御棒他で「積極的に核反応を制御しようとせず」に、Pu-239の核分裂反応による中性子の供給と、核原料物質であるU-238のPu-239への変換を、自然に「原子炉炉心内で完結して連続的に燃え移っていく」ように行うこと。
つまり、一度火を付けてしまえば、途中、使用済核燃料の再処理を行わなくとも、劣化ウラン(減損ウラン)として大量に在庫が存在するU-238を「Pu-239に変換しながら、作ったその場で燃やしきる」ことがミソです。
と言うわけで、ここで出ている「劣化ウラン」は、砲弾とかウェイトに使われているお馴染みのU-238主体のものであり、Pu-239等Puそのものでは有りません。
あくまでも劣化ウランはウランであり、それをどうPu-239のような核燃料物質(専門用語ではfissile)に仕立てて、燃やしていくかが、これらCANDLEやTWRと、従来のFBR等の違いに対する理解の鍵となります。
以上、ご参考まで。
追伸
>> 63
因みに、イランのブシェール原発の訓練風景として有名なものに、シミュレーター画面に大きく×のWindowsのエラーポップアップが(大汗)。googleの画像検索で探していただければ、爆笑するかも知れませんね。
詳しいことはお話しできませんが、訓練用シミュレーター等のインターフェイスにWindows系を用いているシステムはそれほど珍しいものではありません。実機では...秘密です。
Posted by へぼ担当 at 2010年03月26日 23:26:57
コメントありがとうございます。
>従来の原子炉に関する記載には少し引っかかりがありますが
制御棒をあげる部分のところでしょうか?
制御棒をあげることにより、燃焼による中性子の到達範囲が伸びる。
→未反応の燃料にも反応が及ぶが、臨界に達するかどうかはその周囲にも充分な中性子が供給されているかどうかによる。
現状だと、そんなにうまくいかない。
という理解はまちがいでしょうか?
Posted by 57 at 2010年03月26日 23:45:11
コメントありがとうございます。
>従来の原子炉に関する記載には少し引っかかりがありますが
制御棒をあげる部分のところでしょうか?
制御棒をあげることにより、燃焼による中性子の到達範囲が伸びる。
→未反応の燃料にも反応が及ぶが、臨界に達するかどうかはその周囲にも充分な中性子が供給されているかどうかによる。
現状だと、そんなにうまくいかない。
Posted by 57 at 2010年03月26日 23:45:58
核分裂の直後に出る中性子は高速中性子で、これが当たることで次の核分裂が起こって連鎖的に反応するってのが高速炉。一方、高速中性子が減速材(軽水炉では軽水、つまり水)に当たって速度が落ち、熱中性子になったのが当たることで連鎖反応になるのが熱中性子炉。
軽水炉で使われる濃縮度(3~5%くらい)のU235は高速中性子が当たっても分裂しない。これは安全にも寄与している。ところが、兵器級(90%以上)に濃縮すると高速中性子でも次の反応を誘発し、結果的にごく短時間で連鎖反応が進行、つまり核爆発する。ウラン型の原爆はこの原理。
ごめん、あんまりうまく説明できない。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月26日 23:58:04
基本的にそれほど大きな間違いではありませんし、以下、若干補足すれば十分かと考えます。
既存の原子炉の場合、制御棒を使う主目的は出力(反応度)調整にあります。一方、おまけの高等テクニック(高性能化)として、原子炉内の核燃料出力分布の平坦化等、核分裂反応の進み具合の能動的なコントロールがあります。
ちなみに、原子炉炉心内における1つの中性子の到達範囲は、皆さんがご想像されているほど長いものではありません。
せいぜい数十cmオーダー(軽水炉の場合)であり、高速炉になるとそれが若干伸びますが、原子炉の炉心全体をひとっ飛びにカバーできるまでのものではありません。
ただし、核分裂反応というのは伝搬しますので、制御棒で抑えられている以外の部分については、それなりに核分裂反応が進むことになります。
つまり、制御棒を引き抜く事による効果はご指摘の中に有るとおり、制御棒に近い核燃料において、大事に残しておいた核分裂反応を再開させることにあり、お釜で言えば後で燃やすために避難させておいたものを燃やすことがメインです。
それにより、原子炉全体の出力(反応度)の維持と、局所的な効果として3次元方向での核分裂反応の起こり具合をコントロールするような、高等テクニックを行う余地が生まれることになります。
これは原子炉炉心内において核分裂反応を如何にまんべんなく進め、燃え残しを如何に少なくするか、如何に完全に燃やしきるか、という経済性にも直結することになります。
よって、制御棒そのものの寿命も含め、その運用方法などは高度な産業上のノウハウでもあり、私個人も頭を悩ませながらそれを見いだして、身につけていったところです。
<因みに、このような原子炉炉心の設計・解析を自動で行う計算機プログラムも存在しますが、まだまだ人間の発想は計算機プログラムに勝っているところ。
いつかはオセロなどのように追い越されるのかも知れませんが、どのような方針で、何を最適化・優先順位付けをして、どのようなゴールを設定するのかは人間そのもの。それこそが我々のような専門従事者の存在意義ともなるところです。>
以上、かなり難しくなりましたが、ご参考まで。
Posted by へぼ担当 at 2010年03月27日 00:23:51
高速増殖炉であるというところも大きいですね。元のU-235の20倍ばかりPu-239が出来るように見えます。
イランの例のお話は既に把握しております。笑わせてもらいましたが、いくら試験運転中とはいえ…。(エラー内容自体はシステムが機能不全に陥るものではないようですが)
Windowsベースのシステムが意外とあちこちに使われているのは把握しています。高級オシロスコープの中身がPCそのものだったりとか。コスト面、開発の難易度を考えると、合理的な局面もあるでしょうし、用途次第では全否定する事もないとは思います。
>>65
「ゼロで割ったせいでバッファが溢れた」とか、どう見てもまともに評価してないし…。このレベルで原発の制御システムを組まれたら怖すぎます。
Posted by 63 at 2010年03月27日 00:37:24
世界を救いまくった物理学者が出てこないなんて・・・
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 00:38:48
>>72
あれは別にマイクロソフトが悪いわけではないらしいですな。
叩かれやすい会社なので都市伝説が広まってしまったのが不幸というかなんというか。
http://mltr.ganriki.net/faq09c02c.html#00463
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 01:28:20
なんたって先生はジャージだからな!
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 01:57:47
安全保障に関するものは、なるべく多くの国民が理解を深めなければならないと思うが
物理の知識が無い私がこの記事をさっぱり理解できないように、
軍事に興味のない人々に安全保障問題を理解してもらうのも難しいのでしょうねぇ・・・
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 03:12:23
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 04:35:54
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 04:49:15
核物理や放射線物理、プラズマ系の人頼みますよ。あと特に原子力工学科の人!!
物理は範囲が広すぎるので、何でもすぐにわかるわけじゃないんだよなぁ。
読んでてこの記者がよくわかってないで書いてるのはわかった。注意しないでさらっと読むと、こっちもそうだと勘違いするかもしれない。
こういう事に興味や知らん人は騙されるだろうな。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 04:58:55
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20100324-OYT1T00525.htm
放射性廃棄物100分の1に…原発解体に新技術
こういうのも理解出来ないのかも知れないねえ。
米軍の新しい原子力空母は40年近くも燃料交換をしないんだが、燃料交換はしないけど
原子炉は入れ替えるとでも言いたいんだろうか・・・
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 05:01:51
効率と再処理と燃料資源問題のブレークスルーになる。日本向きの技術だ。
あと制御棒のメカニカルな問題も無くなる。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 05:26:26
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 08:26:41
「ゆうた」のアホ振りが萎える。こいつ原子力のこと全然理解してないなw 理解できないことには迂闊に口を出さないのが利口な人間というものなのだよ。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 10:22:55
素人目には精錬された燃料を使わない高速増殖炉とかMOXをつかうプルサーマルは、反応の均質が保証しにくいから、制御技術というか反応監視の技術が必要になるように感じるんですが、その辺は追いついているんでしょうか。
そこがへぼ担当さんのコメント#71の
《このような原子炉炉心の設計・解析を自動で行う計算機プログラムも存在しますが、まだまだ人間の発想は計算機プログラムに勝っているところ。》
ということかとは思いますが、私が新型原子炉の計画に不安を感じているところです。
この間の地震で結果を出したので日本製の炉心の構造的な強度はあまり心配していないんですが、反面バケツでグルグル的な事件もあったので、その二つの事例を混ぜるのもおかしいとは思いますが、実用に至る前の試験装置が予算不足でOUTというのが心配です。
原子力関係の皆様はカッツリ予算を確保して、未来の為に頑張ってください。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 10:42:40
当然ながら高速増殖炉やプルサーマル用の核燃料だって高度に精錬されている。濃縮されてないだけで。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 11:58:09
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 16:25:53
>>85
たしかに精錬されていないというのは間違いでした。スミマセン。
私が気にしていたのは、結果として変化してしまう燃料についてです。一般に精錬というとある程度のモノを目掛けて組成が変化するのですが、高速増殖炉あるいはMOXは元素レベルでの過渡の反応を利用する技術と理解しています。この辺りで私の理解は止まっているとお考えください。
燃料使用中に燃料の元素構成の比率や状態が変化するように考えているので、変化の程度が安定して把握出来るのかというような程度です。
初期状態は精錬調整されて安定把握されているのは間違いないのですが、運転状態で微妙な変化を行なっているというように感じています。
実際に運転のノウハウがたまれば当然に問題がないと思うレベルですので、既に小規模にMOXを利用したプルサーマルは成功していて、そのデータで十分応用可能ならばあまり心配もないですし、その規模によっては全く別物でしょうしという理解です。
MOXについては既に実績を持って活動を開始していることと思い、実用にはあまり不安を持っていません。
ただその廃棄燃料の話題はまだ先のこととはいえ、気になっているというのが私の感覚です。
状態の変化が追跡できるなら廃棄燃料の管理が一段、楽だろうという発想です。
予算云々に関しては、私は生活が傾かない程度に応援しますという程度の立場表明です。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 18:40:26
発想を転換して固体ではなく液体の中性子遮蔽材を採用してこれを適宜交換しつつ使い回せば?
…ってそれ軽水じゃん。
っていうか、黒鉛炉なんかは燃え終わった燃料棒はどんどん交換して燃やし続けるもんだと思ってたけど、今回の原子炉はいったい何所が革新的なわけ?
Posted by ハインフェッツ at 2010年03月27日 20:27:41
ということかとは思いますが、私が新型原子炉の計画に不安を感じているところです。
ってあるけど、何だって万能なプログラムがあるわけじゃないし、完璧なものなんて無いぞ。
特に新開発だから既存をベースにしながら、新原子炉と対応した技術と解析プログラムを作りあげていかなきゃいけないし、まだまだ未知の領域がある。
しかも工夫や新しい発想ってのは、プログラムに頼ってたら出てこない。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 20:29:38
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 20:46:08
解決の目処は立っている技術的問題さえクリアすれば実用可能な技術と理解してOK?
ビルゲイツが東芝を訪問…というニュースを聞いて以来、TWR炉についてそういう
疑問持っていたので助かりました。
WindowsNTで…っていうけど、カーネルがunix系になる前のMacOSで原子炉制御するのは
「爆弾三勇士」ですぜ…
例の爆弾マークが出たとたんに、炉の方も「爆弾のようなモノ」になってしまうw
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 21:00:01
まあ、"理論上は"問題があるわけじゃあないでしょうね。
…あのもんじゅもそうなんですが。
しかしなあ、アメリカの原子力関係者は日本のこういった新型炉関係の技術開発には非常に否定的な立場を取っているんだよね…
例えばプルサーマルにしてもマイナーアクチニドの関係で燃料を使いまわせば使いまわすほど放射性が高くなって扱い辛くなると言ってるし。
…高速炉ならマイナーアクチニドの燃焼が期待できるとは言われているんだが、それでも四割程度は残ると聞くし。
Posted by ハインフェッツ at 2010年03月27日 21:01:26
自分は制御棒関連の事故がなくなるだけでも、やってみる価値のある技術だと思う。
旧ソ連等の事故があったわけだが、今後原子力発電が増えるであろう途上国での事故も怖いしなぁ。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 21:05:06
でもねぇ、熱流量の大きな発電炉で一次系にナトリウムを使うというのが…
Posted by ハインフェッツ at 2010年03月27日 21:14:23
http://www.spc.jst.go.jp/hottopics
/0905nuclear_e_dev/r0905_sekimoto.html
冷却材については鉛系冷却材(液体金属)やガス冷却材が優れているがナトリウムでも良いことが分っている。ここで紹介する具体例は最近安全性の高い高速炉として注目されるようになった鉛ビスマス冷却窒化物燃料高速炉を用いたものである。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 21:23:18
> TWRの革新的な部分
私個人の場合、業務に直結するもののため、詳細な評価・問題点の抽出等、技術評価は内々に行っています。
しかし、残念ながら商業秘密指定の東芝4Sへの評価など、インサイダー情報満載で、あまり詳しく書き込むと秘密情報暴露や株式相場等取引に物色材料などを与えてしまうため、漠然としたお話しだけで、ほとんどお話しできないのが申し訳ないところ。
ただ、株式等の公正な取引維持と商業秘密他の維持のため、その点だけはどうかご容赦下さい。
その上で主なものを簡単に列挙すると
1.通常の原子炉では炉心全体でまんべんなく燃焼を行うが、CANDLEや4S、TWRの場合、>>60, 61と私個人の>> 67でお話ししたとおり、核反応(生成、燃焼)を行う場所がゆっくり炉心内を移動すること。
つまり30-100年間、「全く同じ場所がまんべんなく燃えているわけではなく、ゆっくり燃え移りながら通り過ぎていく」こと。
2.そのままではほとんど燃えない劣化ウラン(正確には核原料物質:fertile)等をPu-239に変換し、核燃料(正確には核分裂性物質:fissile)として作ったその場で燃やしきること。
すなわち、「使用済核燃料の再処理を不要」としながら、「当該原子炉炉心内で核燃料サイクルを回す」ことによって、ウラン資源の飛躍的な利用率向上を図れる点。
そして、事故時に問題となるfissileや余剰反応度を必要最小限に抑え、事故時の安全性向上を図ることが出来る点。
3.原則として高速炉体系で「その場で」燃焼させるため、取り扱いのやっかいなマイナーアクチニド
(MA:マイナーアクチノイド、マイナーアクチナイドとも言う。;単なる英語読みの問題で違いなし。)
の燃焼を「その場で人為的操作なしに」期待できる点。
高速炉体系でのマイナーアクチニドの燃焼は従来と同じ利点ではある。
しかし、従来からある高速炉核燃料サイクルでのマイナーアクチニドの燃焼を考えた場合に踏まなければならない、再処理などでマイナーアクチノイドの分離、そして再び核燃料に添加するなどの余分な工程(手間)を排除でき、その場で何もしなくとも行うことが出来る点。
4.他でも触れられているが、基本的に原子炉内での自律的な燃焼・生成のバランスをとらせれば良いだけのため、制御棒周りのトラブルや人為的な過誤を原理的に排除できる点。
5.核燃料供給は初期燃焼部分を除き、大量の在庫を持つ劣化ウラン
(天然ウランでも構わないが、濃縮ウランに必要なU-235を絞り出していない点、もったいないだけ。)
で十分なこと。そのため、核拡散抵抗性などでも大きなメリットとなる。
と言うことになります。
以上の点は理論上ほぼ解決しており、後はそれを具現化するための技術的な問題点の抽出、解決の段階にある(ただしpaper reactorの具現化というのは非常に大変なものではありますが)、と考えていただいて結構です。
一方、課題はその裏返しであり、細かい技術的な点
【これこそが詳細技術評価(メリットはほぼ自明のため)になるわけですが、この部分は現在、商業秘密指定となっています。
まあ、原子炉炉心設計・原子炉運転経験のある専門従事者であるなら、ごく当たり前に思いつき、指摘できることですが、私個人には商業秘密に係る守秘義務が有ります故、ご容赦を。】
はさておきながら、一番大きい(懸念される)のは、
「原子炉寿命中は『原則として途中で取り出さない』30-100年間分の使用済核燃料の取り扱い(保存・封じ込め他)をどうするか」
という点にあります。
そのため、日本国内では原子炉立地審査指針に果たして適合するのかどうか、事故時の想定をどうしたらよいのかという、極めて重い課題となります。
なお、>>94, 95での議論ですが、確かに4SやTWRでは、高速増殖炉のうち現状では最も実現可能性が高い金属ナトリウム冷却高速炉体系が想定されています。
しかし、原理的には高速(増殖)炉体系を組むことが出来れば良く、冷却材にナトリウムを用いなければ成立しないという概念ではないため、CANDLEのように鉛ビスマス冷却窒化物燃料高速炉体系や、フランス等で開発の進むガス冷却高速炉体系でも成立しないわけではありません。
【ただし、その場合はハードルがもう一段高くなりますが、これは詳細技術評価の範疇となります。】
以上、ご参考まで。
Posted by へぼ担当 at 2010年03月27日 22:29:06
鉛ビスマスだとロシアのアルファ級原潜の原子炉だな。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月27日 22:42:24
>>96で記載した「高速増殖炉」の部分は全て「高速(増殖)炉」に訂正させてください。4Sの場合は「高速炉」であっても、現状設計では「高速増殖炉」ではないため、その旨の注意が必要です。
(考え方はほぼ同じなのですが。>>96では修正漏れがありました故、お詫びして訂正します。)
Posted by へぼ担当 at 2010年03月27日 22:51:45
ただ、いきなり技術的なハードルの高い設定をしてるのがどうしても気になるんだよね。
原子炉内部でのプルトニウムの挙動もまだまだ判ってない部分があると聞くし…
個人的には技術的な安全性を取るならガス冷却だと思う。
…でかくて低出力になっちゃうけど。
Posted by ハインフェッツ at 2010年03月28日 00:13:25
核兵器と高速炉は、減速されていない高速中性子を連鎖反応に
用いておりますが、核分裂による連鎖反応はそもそも100万分1秒
以下の短時間で進行する現象であり、機械で制御できる物ではあ
りません。これについては熱中性子炉でも同じです。
ではなぜ原子炉が核兵器のように爆発することもなく、制御が
可能かといいますと、連鎖反応を起こす中性子として、燃料原子
(U-235やPu-239等)が核分裂するときに放出される中性子(即発中
性子と呼ばれます)の他に、核分裂で発生した核分裂生成物から
若干遅れて放出される中性子(遅発中性子と呼ばれます)が寄与
しているからです。
遅発中性子は、即発中性子の放出から0.1〜50秒程度遅れて放出
されるため、制御棒による機械的な制御が可能になります。
なお、即発中性子のみで臨界状態に達することを即発臨界と言い、
原子炉を設計する場合は何があっても即発臨界にならないような
設計が求められます。
長々と書きましたが、原子炉と核兵器を全くの別物にするポイント
ですのでご理解いただければ幸いです。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月28日 00:15:47
> ガス冷却
個人的にはガス冷却も悪くないと考えていますが、旧来のガス冷却炉の場合、致命的なほど経済性に劣るのが欠点。
そのため、現在開発が進められている高温ガス冷却型原子炉に期待するところですが、細かな技術的課題もあり、全部が全部バラ色という訳ではありません。
いずれにしろ、各技術には一長一短があり、そのときの技術水準や各々の国の事情、特性に合わせ、柔軟に対処していくことが肝要と愚考します。
Posted by へぼ担当 at 2010年03月28日 00:45:38
4sにしろ進行波燃焼にしろ…
となると、肝心の炉心以外の部分に難しい要素を取り入れるというのはどうもいただけないのよね。
小官なら従来型のガス冷却機構を採用した高速炉でパワーをセーブしながら燃やし、炉心に於ける核種の挙動をまずきちんと研究する事を考えるね。
…この段階では発電はおまけ程度でよろしい。
液化金属なり高温ガスなり、はたまたそれがダメなら別の手法を採用するなり経済性を考えるのはとにもかくにも基本的な技術を確立してからだと思う。
そりゃまあ、矢継ぎ早に新型の原子炉を設計しては試験するの繰り返しじゃ採算なんぞ取れないが、高速中性子とマイナーアクチニドという敵を知らずに従来の方式に従った炉心設計をしてもどこかで破綻が出る可能性が高いわけで。
特に"制御棒が無い"ってタイプの場合、高速中性子型の炉心の挙動をきちんと把握した上で設計をしないと"単純な構造で定常状態を維持する"ような炉心設計は難しいと思う。
Posted by ハインフェッツ at 2010年03月28日 10:45:39
詳細なお返事も出来ますが、かなり脱線風味ですので恐縮ですが簡単に。
> 従来型のガス冷却機構を採用した高速炉
ガス冷却高速(増殖)炉についてはフランスが取り組んでおり、ナトリウム冷却高速(増殖)炉路線をとる日本との相互連携が図られています。
もっとも「従来型」の冷却機構を取り入れれば熱中性子炉になってしまいますし、「高速炉体系」を組めば従来型から外れることになってしまいますが。
ちなみにこのような新型炉(新型体系炉)の原子炉の炉心の挙動は、計算機解析によるものと、ゼロ出力原子炉(臨界集合体)に依る実試験(検証・実証・ベンチマーク)と必ずセットで行います。そうしなければ、当該炉心の挙動を事前に把握することが出来たとは誰も考えず、原子炉の安全性以前に成立性の評価も、単なるデータの羅列としか見なされません。当該原子炉の経済性はそれ以降のお話しです。
そうして十分な知見を集めた上で、漸く実機に進むわけであり、計算機解析だけでいきなり実機に向かえるとは、専門従事者であれば誰一人たりとも考えてはいません。
また、それでも不測の事態(スーパーフェニックスにおける出力振動等が具体例)が起こりうるため、「もんじゅ」のように発電可能な原子炉となっても、主なミッションに核的データ(炉心特性・特に平衡状態等の運転経験を積むこと)の取得が必須とされているわけで。
高速炉に限らず、新型炉(新概念を含む炉心)については、事ほどかように慎重なアプローチが求められているところ。
よって、東芝の4SやTWRについても、相当程度の臨界集合体他における実証データによる裏付けが必要なのは明らか。
そのうち、既存FBRの開発の際に得られた膨大なデータ
(ほとんど表には出ませんが、原子力草創期からの実験の積み重ねは伊達ではありません)
を、かなりの部分で流用できる4Sはともかくとして、制御棒を不要とするTWRについては極めて慎重な扱いが必要と、我々(弊社内に限らず原子炉物理を生業とする者)の間では考えられています。
以上、ご参考まで。
Posted by へぼ担当 at 2010年03月28日 14:59:55
ただ、このエントリの本文には少し助詞の抜けがあると思います。
> 「『もたないから途中で交換する』のではなく、核燃料被覆材が持たなくなるまで(=寿命を迎えるまで)燃焼済領域を取り除き、燃焼の進行方向に新燃料を加えて、CANDLE燃焼を再開することで『使い回す』」
とありますが、これは、
「『もたないから途中で交換する』のではなく、核燃料被覆材が持たなくなるまで(=寿命を迎えるまで)燃焼済【の】領域を取り除き、燃焼の進行方向に新燃料を加えて、CANDLE燃焼を再開することで『使い回す』」
の間違いではないでしょうか?(【】部分追記)この「の」があるとないとで意味が違ってきます。
また、
> すなわち、この点において現状の使用済核燃料とともに核燃料被覆材を処分する方法に比べて、核燃料被覆材を使い回すという合理性がCANDLE技術には存在する。
という表現も、
> すなわち、この点において現状の【、】使用済核燃料とともに【まだ耐久性の残っている】核燃料被覆材【までも】を処分する方法に比べて、【使える部分の】核燃料被覆材を使い回すという合理性がCANDLE技術には存在する。
の方が違いがより明瞭だと思います。
僭越ながらご意見まで。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月28日 15:28:23
FBR でも延々炉心を組みなおしてデータをとってますし。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月28日 19:56:30
>制御棒を不要とするTWRについては極めて慎重な扱いが必要と、
>我々(弊社内に限らず原子炉物理を生業とする者)の間では考えられています。
ま、ごもっともな事だと思う。
それにしても軽水冷却でどうにかして高速炉を作れないものかね?
例えばチェルノブイリ型とか冷却は軽水で常識的に考えると中性子を喰われちゃって動けないはずなのに、他の黒鉛炉同様天然ウラン燃やせるわけだし…
>>104
もしも小官がCANDLE炉を設計しろと言われたら燃料の交換などは一切考えずに炉心自体を細長い円柱状に造って反応帯が一番下まで到達したらそこで原子炉自体解体してしまうという方向で設計しますね。
反応の進行に従って下から新しい燃料を入れ、上から燃えカスを取り除く方式では反応帯が炉内の一箇所に固定されてしまうので、その部分の材料が長期間中性子に曝されてしまう。
Posted by ハインフェッツ at 2010年03月28日 20:05:25
ハインフェッツ氏が原子力関係者、もう少し絞って原子炉の設計に関わる者ではない事を前提に話をしますが、後段のそのコメントこそ本記事にて取り上げられた団藤保晴氏の行為そのものではないかと考えますよ。
Posted by さむざむ。 at 2010年03月28日 21:01:54
理想を言えば核燃料は処理工場の中以外ではずっと被覆材の中に密封されていた方がいい。
折角進行波燃焼をやるのなら、炉心を線香のようにして丸ごと密閉し、細長い炉心の中を十数年かけて反応帯が移動し、完全に燃え尽きたところで炉の寿命と看做して解体するという方法の方がいい。
Posted by ハインフェッツ at 2010年03月28日 23:37:35
いい加減にしないとお前、ブログ主や「へぼ担当」氏からも怒られるぞ?
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月28日 23:48:20
>もしも小官がCANDLE炉を設計しろと言われたら
あのさー、本物の原子力技師が見ている前でよくそんなことが書けるよね。君、素人だよね、思い上がりは止めたら?
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月28日 23:51:13
いかにも素人です。
が、経済性の為に進んでリスクを負うような設計はどうも頂けないと申しておるのです。
Posted by ハインフェッツ at 2010年03月29日 00:18:31
このスレでこれが言えるってのはよほどの恥知らず。
その面の皮の厚さは中性子をも完璧に遮蔽する。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月29日 00:31:24
いい加減一つの文言に何時までも拘りますな。
そりゃそうと、生物の細胞は主成分が軽水だから完全とまでは言わんが大体中性子を遮蔽するよ。
Posted by ハインフェッツ at 2010年03月29日 00:38:28
そりゃあなたのお馬鹿加減を端的に表す文言だからですよ。
自分でも言い過ぎたと思っているでしょうが、もう取り消せませんからね。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月29日 00:50:08
あなた、色々な場所で他の人から注意を受けているのに全く態度に改善が見られませんね。
少しは謝ること、他人の忠告を受け入れることを
覚えてはいかがですか?
web上でも、社会生活でも、最低限の
謙虚さは必要だ思いますよ。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月29日 02:01:39
半可通の素人が半端な知識で専門家の仕事に対し「あれは危険(なはず)だ」と世間を煽っているのを批判しているのがこの記事だよね?
あなたのしていることも、この記事で批判されていることと同じじゃないの?
「経済性の為に進んでリスクを負うような設計はどうも頂けない」と言うならそれがどれほどなのか定量的に論じるべきだと思うよ。
リスクとベネフィットなんてどんなことにもあるんだしさ。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月29日 10:31:51
だけど、高速炉・高速増殖炉に関してはまだ長期間の実証試験に耐えたものが無く、スーパーフェニックスの例に見られるように高速中性子の関わる原子炉物理の理解もまだ充分とは言えない。
この現状で高速中性子を利用し、数十年以上の長期間にわたって定常状態を維持できるような炉心の設計というのはまだまだ慎重さを要するところでありましょう。
…以上の点に関してはへぼ担当氏も首肯するところだと思う。
あたしゃその上で「あれは危険なはずだ」ではなく、もう少し枯れた技術を元にした実直な設計を心がけるべきなんじゃないかと言ってるの。
Posted by ハインフェッツ at 2010年03月29日 12:14:52
貴方は自分の身の程を弁えた方がいい。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月29日 12:21:18
それじゃ何の理由にもなっとらんと思う。
それに、TWRは知らんが、ここで提示されているCANDLEのレポートはあくまでも理論的可能性を指摘しただけのペーパープランだと小官は理解している。
思考実験の中の原子炉だと考えたから、小官が設計するならと言ったつもりだったんだが。
Posted by ハインフェッツ at 2010年03月29日 12:54:28
正直言うと、貴方の頭の悪い書き込みは見たくないし、一々反論するのも時間の無駄なんですよ。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月29日 13:11:14
じゃあ聞くは一時の恥で聞くけどさ、ここで提示されているCANDLEのレポートじゃ反応帯の移動速度は通常の運転で年4cm程度だから長寿命の炉が設計できるとの記述があったけど、そうすると単純計算で2mの燃料棒が燃え尽きるのに50年掛かるわけだよね?
頭悪いから小官はよう判らんけど、これは炉心をよっぽど小さく作らない限り、このタイプの原子炉はそもそも燃料交換の必要なんて無いんじゃないの?
燃料が燃え尽きたらそこで寿命と看做して一向に構わないと思うよ?
それなのに、被覆材はそのままで燃料だけ交換するのがこのタイプの原子炉の革新的な部分だ
…って面妖しくね?
Posted by ハインフェッツ at 2010年03月29日 13:28:32
論文、既知の事項の都合の良い抜き書きは「これは科学を語る際に、絶対に行ってはいけないことであり」
は厳に戒めないといけない事、と痛感します。
(なんか書こうとしても、自分が半可通でしかないのが判っただけです)
とはいえ、東芝4Sもぐぐるで英文を漁る程度じゃ、ホント情報無いんですよね(へぼさんの解説で良く解りました、情報流していないんだも)。…
Posted by ぼろねこ2k at 2010年03月29日 13:29:59
小官の設計程度のことは事前に検討した上での概念提示である可能性なんてことは考えもしないんだろうなあ。
素人の思い付くようなことはプロならば事前にすべてさらりと検討していて当然なんだが。
そんなこともわからないから素人なんだな。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月29日 14:54:30
だから>>107でへぼ担当氏に
>後段のそのコメントこそ本記事にて取り上げられた団藤保晴氏の行為そのものではないかと考えますよ。
とやんわりと言われているんだが、彼はその意味が理解出来てないんだよな。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月29日 15:54:13
小官の見間違いでなければ>>107はへぼ担当氏ではなくさむざむ氏なのでは?
それに、このエントリで言及されてるCANDLE技術のレポートに関しては、これを見る限り実際に燃やす炉ではなく技術自体の理論的可能性に全体的に触れたという感じにしか見えないんだが。
Posted by ハインフェッツ at 2010年03月29日 16:50:00
彼もあんたの様な知識不足な素人の癖に思いつきレベルでアレは駄目だコッチの方が良いと専門家批判をする輩には身に覚えがあるんだろうな。キヨとか。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月29日 17:59:19
というのはどこで見たものだったか。
それが表に出ないのは、公表すると「秘密情報暴露」の可能性があるというのもあるのかなぁ。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月29日 18:33:06
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月29日 18:53:42
専門家は常識も分からないと考えるのは馬鹿な素人だ。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月29日 18:57:55
>それにしても軽水冷却でどうにかして高速炉を作れないものかね?
できてたら既に作っていると思いますよ。ナトリウムは軽水と反応するし、鉛ビスマスは腐食性が上がるから使えないんじゃないですか?また、黒鉛減速を忘れていませんか?軽水のみではチェルノブイリ型は減速してません。また、軽水減速では沸騰時に中性子を吸収できなくなる正のフィードバック効果もありますよね。
燃焼点のことについても、燃料を付け加える際に燃料の厚み等をコントロールできるから別に一箇所に中性子負荷をかけると言うことは無いと思いますがね。
>>99
ガス冷却は経済性が悪いでしょう。(比熱の差)
また、黒鉛高速中性子減速軽水冷却炉は核燃料の燃焼度の違い(1%と40%)、再処理の必要性の無さから、TRWやCandle炉とは較べられないと思います。
また、Candle炉はTRW炉が実証されれば、その可能性も実証されるので、ペーパープランでは無いと思います。
まあ、数理的データが無い以上どっちともいえません。
Posted by ハインツフェルツ氏は否定的過ぎないか? at 2010年03月30日 10:41:29
それにしたって、ここで提示されてるCANDLE技術のレポートは議論され尽くした感が無いのよ。
前段でウラニウム資源の利用効率が40倍になるという話だった筈がいつの間にかCANDLE炉では在来型原子炉の40倍の燃焼度で燃やすという話になっちゃってるし、
(このレポートで比較対象にされているのは軽水炉だから、核燃料が濃縮されている分軽水炉の燃焼度を高く見積もらないといけないと思う)
継ぎ足し燃焼の件も反応帯の移動速度が年間4cm程度なら数世紀のタイムスパンで運転し続けるのでもない限りわざわざ継ぎ足す必要性が不明。
専門家が実証データを元に議論し尽くしたと言うよりは
「こういう原子炉を作って研究したいけどだれか出資しませんか」
というわけでざっと理論的可能性とその利点を示したプレゼン用資料のような印象を受けたね、自分は。
…勿論、TWRに関しては何も資料が無いので何も推測できません。
>>130
あーちょっと待って下さい、系の中に減速材が入ってくるとその時点で高速炉ではなく熱中性子炉になっちゃいますよね。
これを避けたいがために、高速炉では中性子に殆ど干渉しないガスや液化金属を使うものと小官は理解しております。
が、黒鉛減速軽水冷却炉なんかは中性子を喰ってしまう軽水を使用しながら、その影響を抑えて軽水による冷却を実現しているわけで、高速炉でも炉心の設計次第では似たような手法で軽水による減速効果を抑えて、軽水冷却が実現できる可能性は無いのだろうかと申したのです。
Posted by ハインフェッツ at 2010年03月30日 12:25:51
貴方の事を真面目に相手にしている人はもう居ません。時間の無駄だと分かっていますから。しつこい粘着ストーカー書き込みは迷惑なんですよ。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月30日 12:46:50
それは>130氏に失礼では?
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月31日 10:01:08
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月31日 12:23:43
黒鉛高速中性子減速軽水冷却炉は、チェルノブイリのように低出力時に不安定で、運用のまずさもあいまって、あのような惨事になったと思う。
そもそもどの程度、変換プルトニウムを燃やせるかも解らないし、本質的に高速中性子増殖炉じゃない。基本的に危険な炉だから、今閉鎖されているのじゃない?
まあ、情報もないので(保安上出せない)、これ以上ここで素人が議論や評価しても無意味だと思う。それこそ、団藤さんの二の舞を演じることになる。
Posted by 名無しОбъект at 2010年03月31日 22:12:29
天然ウラン型の原子炉にとってはそもそも毒でしかないはずの軽水が炉心に入っていても設計次第では熱中性子炉として機能するのだから、高速炉も設計次第では中性子を吸収し減速する作用が強い軽水の(核反応に対する)毒性を抑えて成立させられる可能性は無いだろうかと言っただけですんで。
…勿論、高速炉の核物理が完全に解明してない現状では想像上の代物でしかない事は当然ですが。
Posted by ハインフェッツ at 2010年04月01日 12:06:00
Posted by 名無しОбъект at 2010年04月07日 04:15:39
船にも理屈の上では最適だ
(軍用には出力次第ですが、原潜や原子力空母の燃料は高濃縮ウランを使っているから、天然ないし劣化ウランでOKな方式ならメリットはあるかも)
ただし、どちらも政治的というか原子力の嫌われぶりからすると実現性は薄いな
(軍用に関しては言わずもがなですが)
Posted by 名無しОбъект at 2010年04月10日 16:53:27
無限に一定速力で航行し続ける船舶であるなら話は別ですが、基本的にはそのような船は存在しない以上、上記紹介のCANDLEやTWRのような原子炉は「止めずにゆっくりずっと動かす」との特性から、全く舶用炉には向いていません。
むしろ舶用炉の場合「如何に頻繁な出力変動に対応するか」と言う点が重視され、経済性に多少劣っても、信頼性や安全性の面から要求される出力変動への対応が最大限重視されます。
そのため「むつ」にしても当時の目からしても極めて保守的な設計がなされ、その極致は核燃料(燃料集合体)に見い出すことが出来ます。
よって、近年長寿命化が著しい軍用舶用炉炉心の場合、当然それなりの対処がなされている機密の固まりと推定するのが妥当であり、だからこそ公表されている核燃料に対する情報はほとんど無いことが指摘できます。
以上、ご参考まで。
Posted by へぼ担当 at 2010年04月13日 00:13:31
原子炉とは違うが、探査機には既に核電池が実用化されている。
…本物の原子炉よりははるかに出力が低いが。
>>139
出力変動への対応なら別にパワープラントの構造に拘らなくてもハイブリッド車みたくバッテリーで吸収する策があるかと。
Posted by ハインフェッツ at 2010年04月13日 20:13:46
そういう知識があると、いかにシーウルフ級原子力潜水艦が
とてつもないことが認識できますです。ありがとうございます。
当然ながら搭乗員の担当者はその構造、出力特性、安全性の管理まで
精通していなければならないわけで・・・。
作り上げた技術者も凄いけど、それを通常任務にしている中のヒトも
そのマニュアル作ったヒト、伝授したヒト。
ああ、なんかやっぱレベルが違いすぐる。
Posted by 名無しОбъект at 2010年04月13日 23:34:36
所謂エレクトリック式の様に一旦電力に変換して通常潜水艦の様なバッテリーやキャパシタ等で出力変動に備える、あるいは通常潜水艦の2次電池を充電させるために原子炉を使うような事にはできませんかね?
>>140
所謂アイソトープ電池って奴ですね
ただそれだと探査機の電源にはなりますが推進システムとして使うとしたら出力が高い方が良いので
Posted by 名無しОбъект at 2010年04月18日 02:48:18
レスに気がつくのが遅れてしまい申し訳ありません。以下簡単に。
> バッテリーやキャパシタ等で出力変動に備える
フランスの原潜のように、原子力ターボエレクトリック推進などの場合は出力急変ピーク吸収のために積極的に考慮の価値はあるかも知れません。
ただし、通常の原潜も完全停止から原子炉を再起動するのに非常に大きな電力を必要とし、そのためのバッテリーを既に搭載していますが、それ以上にバッテリーを搭載すべきか否か。
現状の技術では原子炉側での対処が出力容量的にも容易なため、未使用時には始終となりかねないバッテリー搭載での対応より、原子炉側での対処が現状良策と判断されているようです。
ただし、これはバランス感覚の問題であり、現在の急速な充電池の発達の結果によっては将来に変化が有るかも知れません。
> アイソトープ電池
現存する物は熱電変換素子に依る物のため、基本的にkWオーダーとなり、原潜にとっては非常用電源をまかなうことが精一杯で、とても原潜の推進用にまでは転用出来ないでしょう。
ウルトラCとしては、原子炉の崩壊熱の利用という手段がありますが、これは熱電変換素子の特性上、熱出力もさることながら温度差が物を言いますので、その意味では効果が薄いと考えます。
以上、ご参考まで。
Posted by へぼ担当 at 2010年05月16日 08:22:36
Posted by へぼ担当 at 2010年05月16日 08:25:52
本「日経電子版の客寄せ特ダネ、いただけない素人騙し」
http://blog.dandoweb.com/?eid=91592
の件ですが、団藤氏は当該記事に関して無かったことにしたいようです。
まあ、問題のある記事を放置するのとどちらがよいのか?と問われると疑問点もありますが、何ら自らの見解を明らかにせず逃走する態度は、自らの責任である署名記事を実践できない団藤氏に、日本のマスコミの典型的な悪癖を見る思いです。
以下、私の追記コメントを掲載し、その旨お知らせする次第です。
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ところで団藤氏はこれだけのコメントが付いている状態でも、何のフォローもしないつもりなのでしょうか。
批判を受けたからと言って、ML配信の過去記事のリストから削除するだけで、それ以上の言及はないと言うのでしたら、それはそれで一つの考え方です。
しかし、最低限今後に活かす考え方が明示的に示されていなければ、コメントを寄せる方々への軽視以外の何物でもありません。
そして、団藤氏が日頃執筆している記事も同様に作られているのではないか、との疑念を呼ぶばかりであり、せっかくの本blogの存在意義もなくなるのではないでしょうか。
是非ご意見をお伺いしたいところです。
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また、本記事に対してトップからのリンクが意図的に(?)張られていないなど、団藤氏の本blogに対する運営方針には大いに疑問があります。
出来れば本記事はなかったことにしたい、と言う意図があるのであれば、訂正なり考え方を示すべきで、こっそり存在を隠蔽するやり方は、旧動燃が指摘され、団藤氏自らも弾劾した隠蔽体質そのものでしょう。
このように問題の多い対応を行っていることについて、団藤氏自らの見解を是非お聞きしたいところです。
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Posted by へぼ担当 at 2010年05月16日 16:35:59