北の長射程砲の無力化任務が韓国軍へ委譲 [2005/04/10 中央日報]
在韓米軍第2師団が担当していた対火力戦任務が、今年中にも韓国軍に委譲される見通しだ。 対火力戦任務とは、北朝鮮の長射程砲など、前線に配備された砲兵を無力化するもので、開戦初期での要となる任務だ。 昨年、韓国軍が在韓米軍から委譲された10の軍事任務の中でも最重要の任務だ。
しかし、2年ほど前の報道ではこうあります。
「米、北への軍事行動を排除しないはず」 [2002/12/18 朝鮮日報]
リチャード・パール(Perle)米国防政策委員会委員長は17日、本紙との単独インタビューで、北朝鮮の核問題と関連し「ブッシュ政権は浮き彫りとなっている危険が余りにも実質的なため、全ての方策を考慮するはず」とし、軍事的な方策も排除してはいけないと主張した。
同委員長は「北朝鮮は韓国の相当部分を含む軍事分界線(DMZ)地域に大きな打撃を与える可能性があるという点で、イラクとは違う」とし、「韓国政府が北朝鮮側の砲撃発射地点を追跡し、即時反撃することのできる対砲兵(counter-battery artillery)技術を充分採択しないでいるのは無責任であり、理解できないこと」と批判した。
カウンターバッテリーアーティラリー(対砲兵)、つまり敵軍の大砲が発射した砲弾を“対砲レーダー”で捉え、発射地点を割り出して反撃を加える技術です。この装備が発達した近年では、砲撃戦は僅か数分で陣地転換を繰り返しながら戦闘するといった形態になっています。
つまりパール委員長の言によると韓国軍は対砲レーダーの数が足りない。しかしここ2、3年の間に大量追加配備したという話を聞きません・・・それなのに、アメリカは対火力戦任務を韓国軍に任せる事を決めました。韓国軍はK-9自走砲やMLRS、ATACMSなどの砲戦用攻撃装備の充実にばかり目が行って、対砲兵技術がまだ不完全であるにも関らずに、です。
朝鮮半島で戦争になった場合、韓国軍はアメリカ軍からE-8ジョイントスターズ(地上目標捜索レーダーを搭載した航空機)や無人偵察機からの敵砲兵位置の情報提供を受けられる事には変わりが無いのでやはり北朝鮮軍に比べて有利な状況は変わりませんが、在韓米軍が対火力戦任務を請け負っていた時に比べると弱体化しています。
・・・アメリカは韓国から撤退する気なのでしょうか。少なくとも最近の動きは、戦時に韓国への被害が大きくなるがアメリカ軍の被害は少なくなるよう後方へ下がるといった主旨になっています。
関連:在韓米軍の戦時予備物資計画、来年に廃止 [2005/04/08 東亜日報]
Posted by shilka at 2005年04月10日 23:52:50
他にも【米韓】在韓米軍の戦時予備物資計画、来年に廃止[04/08]
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2005040943498
アメリカは南を餌にしようとしてるんでしょうか?
いや単に馬鹿らしくなっただけ?
Posted by ひろぽん at 2005年04月11日 00:04:35
そんなところなのではないでしょうか……?
プライドを撫でてあげればほいほい言うこと聞くでしょうし。
「最も重要な(そして危険な)任務を、君たちを信頼して(盾としての役目を)任せる」
「やってみせるニダ!フッフッフ、米帝もウリたちの実力を認めざるを得なくなったニダ」
Posted by Vainamoinen at 2005年04月11日 02:02:59
まだ、しばらく先の話にはなると思いますが。
Posted by ASDIC at 2005年04月11日 03:01:25
この話、以前あった「在韓米軍縮小」と同じなんでしょうか?
この勢いで在韓米軍は鬱遼島・済州島あたりまで後退するのでしょうか?
ひょっとしたら、対馬まで・・・?
そうだとすると、虞大統領は公約を実現したことになりますね。
誇らしいことです。ホルホル
Posted by you at 2005年04月11日 18:06:20
2003年7月の首脳会談で、既にそこまで進んだという憶測もあったりします。
http://japanese.joins.com/html/2003/0707/20030707171706200.html
> 両首脳はまた、10余年間にわたる両国の協力の成果を基礎として、
>一段階高いレベルの協力関係に発展させる必要性に共感し、両国関係を「全面的協力同伴者関係」に発展させることを決めた。
この全面的協力パートナーシップ関係が軍事協定にまで及ぶというソースは見つけられなかったんですが、盧武鉉政権になってからかなり中国寄りになっていますね。
Posted by カリー at 2005年04月11日 20:00:16
>2003年7月の首脳会談で、既にそこまで進んだという憶測もあったりします。
レス有難うございます。
今はまだ軍事協定は無くとも今後は十分考えられるということなんですね。
少し前にそれを示唆するような記事を読んだ記憶があって(どのサイトか失念してしまいましたが、可能性としては韓国の新聞か人民日報あたり)気になっておりました。
Posted by shilka at 2005年04月11日 21:26:52
皆様とっくの昔からご存知でしょうが、親玉の中国もかなりの自転車操業ですよ。当分半島に関わる余裕は無いんじゃないですかね、国内問題のほうが遥かに深刻でしょうから。
日々チナオチ。http://blog.goo.ne.jp/gokenin168
夜は大抵重いです。
Posted by ひろぽん at 2005年04月11日 21:57:15
そうですね・・・確かに現在、米第二師団が担当している対火力戦を引き継いで全く同等の能力を韓国軍が発揮できるとは思いませんね。対砲レーダーもJDWや他のミリタリー雑誌も韓国軍が大量購入したとは書いてなかったと思いますし・・・。
これから買うにしても、戦力化するまでの間はどうするんでしょうかね。
>在韓米軍
確か第二師団はDMZ前線から後退しましたよね。
これからの戦略として(特に陸軍部隊は)本国に部隊を駐留させるようになってますし。
確か、韓国とグアム(もしくはハワイ)に司令部を置くという話を目にした事があるので在韓米軍の撤退は当面は無いと思います。
Posted by 邪夢 at 2005年04月11日 23:19:33
と通りすがりの軍事ドシロウトが書き込んでみる。
Posted by 2338 at 2005年04月13日 23:40:34
米軍の戦時弾薬、無償引き受けを推進
http://japan.donga.com/srv/service.php3?biid=2005041416938
ウリ党のある関係者は、「台湾、フィリピン、タイなども、00年にWRSA計画が終了した時、米国側から大半を無償で引き受け、一部は安値で購入した」とし、「このような前例を考慮して、今後の対米交渉過程で無償で引き取るか、韓国の戦闘力補強に必要な物資だけを選択的に購入する案を模索する方針だ」と話した。
敵に回るとわかってる相手に、そんな事をアメリカが考えるでしょうか?
Posted by link at 2005年04月14日 21:10:53
攻撃を中心に考えているんでしょうね。
そもそも、北朝鮮の原油輸入量では年間で
数個師団を数週間動き回らせるだけでやっとと
聞いたことがあります。(まぁ雑誌サピオネタ
なのでどこまで真実か疑問符がつきますが。)
いまや、燃料の欠乏、兵員の食糧不足による栄養失調、物資欠乏による訓練不足で人民軍はごく一部の清栄を除き実戦投入不能と言われていますのでこれでもいいと言う事なんでしょうか。
もしくは、
「韓国の斬り捨て。」
「戦時における地上部隊投入の否定。」
を意味していると考えればよいのでしょうか?
下手をすると
「合衆国による攻撃。」
自体を余り考慮しておらず、
「中国による占領もしくは自壊。」
を目指しているのでしょうか?
確実なのは韓国が急速に日米同盟にとって
「敵国」化している事なんでしょうね。
F15Kも当初言われているほどの性能はないみたいですし、そのあたりも合衆国が韓国への親近感を急速に失っている表れなのかもしれません。
Posted by QP5027 at 2005年04月14日 21:26:34