首相「辺野古付近」「ヘリ部隊切り離し断念」沖縄知事に:朝日新聞 5月23日
仲井真知事との会談で、首相は「ヘリコプター部隊を切り離して移設すると、海兵隊の機能を大きく損なう」と述べ、ヘリ部隊の一部を県外に出すことも断念し、普天間全体を辺野古に移す方針をはっきりさせた。工法や詳細な建設場所の調整はこれからだが、自民党政権時代に米国と合意した現行案にほぼ戻ることになる。地元の反発で工事に入れない状態が続き、市街地の真ん中にある普天間飛行場を使い続けなければならなくなる可能性も高い。
首相は辺野古周辺への移設を決めた理由として「昨今の朝鮮半島情勢から分かるように、東アジアの安全保障環境に不確実性がかなり残っている」と指摘。「海兵隊を含む在日米軍全体の抑止力を現時点で低下させてはならない」と述べた。韓国の哨戒艦が北朝鮮の魚雷で爆破された事件を念頭に置いた発言だ。
辺野古への移転に舞い戻り、工事が出来なければ普天間継続。別にアメリカは困らないでしょう。むしろ移設案の1800m滑走路より普天間基地の2700m滑走路の方が長くて便利です、戦略輸送機も直接降ろせますから。韓国コルベット撃沈事件もあった以上、海兵隊がグアムやテニアンへ後退する事など有り得ない話で、首相の辺野古移設明言により、国外移転も県外移転も完全に消えました。
辺野古・ヘドロ埋め立て浮上 工法決定、5月は見送りへ:朝日新聞 5月19日
工法の決定は見送られましたが、杭打ち桟橋案も実質上放棄され、民主党鳩山政権は体面を取り繕う為だけにヘドロを使って環境に優しい埋立をすると言っていますが、そのヘドロ自体を沖縄で調達する事は困難で、柔らかいヘドロは地盤沈下も早く、これもどうせ放棄されて普通の埋め立て案に戻る事になるでしょう。
※ヘドロに関する認識は、上記は間違っていたようです。
あーあーあー、関係者全員硬直しちゃって。
これは、再度解きほぐすには時間がかかりそう…。
さて、残念ながら本エントリに一点だけ異議、というか確認を求めたい点が。
>そのヘドロ自体を沖縄で調達する事は困難で、
沖縄県では、港湾維持の為の浚渫泥の処分には頭を抱えている、というのが現状といえそうです。
といいますか、行き場を失った浚渫土砂を処分するために、埋立事業が繰り返されている、というのが現実のところで、先般大問題になった泡瀬干潟の埋立計画も浚渫土砂の処分が主目的、と喝破されたりしています。
ttp://d.hatena.ne.jp/hymatsuda/20070611(ブログですが…)
また、沖縄では地上土砂、いわゆる赤土の海岸流出にはものすごく神経質になっていまして、赤土を利用した埋立もかなり厳重な規制対象になっています。というか論外でしょう。
ttp://www.pref.okinawa.jp/kankyouhozen/okinawa/redclay/report/report.html
つまり、「ヘドロを利用した…」は沖縄にとっては常識の範囲内の話でして、いまさらこんなアイデアでダマされる奴なんかいない、という話なんです。
おそらく現行案でも、報道された羽地内海等の浚渫泥の利用は当然視されていたものと思われます。
※ご指摘ありがとうございました。
鳩山首相は、「最低でも県外」「5月末までに全ての合意を得る」という口約束を果たせず、地元住民との合意は残り一週間で達成できる筈もなく、実質上の公約を破る事になります。それでも首相は辞任する積りは全く無いようです。
首相、県民歓迎と認識か:沖縄タイムス 5月23日
鳩山由紀夫首相は4日の初来県後、周囲に「自分はそんなに反対されたとは思わない」との感触を漏らしている。周辺によると「首相はむしろ歓迎されたと思っている」という。
4日は県庁前広場をはじめ、首相が立ち寄る各地で抗議行動が起きていた。しかし首相は「どこでも、同じ人が集まっている印象がある」と感じ、「車で走っているときは(沿道で)みんな手を振ってくれている。ほかの県を訪ねたときと比べてそれほど嫌われているとは思えない」と話しているという。
このエピソードを聞いた与党議員は「宇宙人にもほどがある。本当に石を投げないと分からないのか」と吐き捨てるように話した。
もはやコメントのしようがありません。この期に及んでまでまだ鳩山首相を支持する人達も居るようですが、そういう人達もまた「沖縄県民は鳩山首相を応援している」と信じており、鳩山首相本人もその支持者も同種の病気に罹っているとしか思えない振る舞いを平然と行っています。もうルーピー呼ばわりされても仕方が無いでしょう。グアム・テニアン移転を夢見る人もまだ居ます。この状況でそう信じられる人達は現実が全く見えていません。
いい加減に目を覚まして下さい。