《前回までの粗筋》隅田金属ぼるじひ社さんは、最初は戦車不要論だったのに主張をどんどんエスカレートさせて「日本本土への上陸戦は不可能」と陸自不要論を唱え出しました。彼は、明確な間違い(海軍歩兵の装備する戦車は旧式などと主張)すら頑として訂正せず、提示した揚陸戦力見積もり資料(日米協同演習山桜37)を存在すら無視し、とうとう「戦車崇拝は男根主義だ」などと下品なレッテルを貼り出した、そんな隅田金属さんの次なるエントリーは・・・
ゆとり上陸作戦:隅田金属日誌RORO船にはそれなりの港湾が必要:隅田金属日誌民間徴用船は揚陸に参加してはならないという不思議ルールの主張が中心のようです。しかし実際には専門揚陸部隊が上陸後に港湾を確保して陸揚げを図るのは基本です。朝鮮戦争でのクロマイト作戦(仁川上陸作戦)では上陸初日に仁川港を確保しています。そして三日後には金浦飛行場も押さえました。
港湾を確保すれば後は民間徴用船でも満載状態のLSTでも横付けする事が出来ますし、飛行場を確保すれば輸送機を降ろす事が出来ます。
また仁川港を急いで確保したのは干満の激しいこの場所特有の理由があります。干潮の際に沿岸部が干潟になってビーチングはおろか港湾付近も潮位が下がって船の底が付いてしまうのですが、港湾施設内の奥に水門で閉め切る溜池のような部分があり、干潮時は其処に大型船を入れて荷揚げを続け、潮位が上がったら外で待機している船と入れ替えて・・・と繰り返す必要があったからです。
またイギリス軍はフォークランド紛争では参加した陸戦兵の7割を客船で輸送しました。輸送任務に従事した民間徴用船は他に貨物船、コンテナ船、RORO船が多数参加し、専門の揚陸艦隊よりも規模は大きかったのです。
ASCENSION ISLAND - Stepping Stone to Victory | Naval-History.Net/フォークランド紛争での中継点アセンション島に集結するイギリス海軍艦艇。徴用された豪華客船キャンベラ(44,807トン)、RORO船工ルク(5,463トン)などが見えます。
以上の点から第二次大戦後の上陸作戦に限って見ても「上陸作戦直後に港湾を奪取」「民間徴用船の活用」の例が有り、日本の仮想敵が同様な方法で着上陸して来る可能性は考慮しなければなりません。
それでは隅田金属さんの主張にツッコミを入れて行きましょう。
ゆとり上陸作戦:隅田金属日誌
JSF氏の挙げた大戦型LSTの「喫水4.3m」は、ツリム時の数値です。ビーチングのために艦首を上げ、艦尾を下げた、「ウイリー」の状態でのスクリューの深さです。大戦型LSTの平均喫水は2m程度に過ぎません。
いいえ、違います。私の言った大戦型LST-1の「喫水4.3m」とは満載時の数値であり、ビーチング時の話ではありません。満載時の喫水は艦首2.5m、艦尾4.3mです。平均でも3mを大きく超えます。
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むしろ、Yutingの方が重く、喫水も+1m深い。それに気づかなければならないでしょう。Yutingは外洋での耐候性を追求し、大型かつ丈夫に作られたためです。Yutingの方が船体サイズに比して喫水が深い。その分、大戦型LSTよりもビーチング搭載量は限定されるとも考えられるでしょう。
いいえ、違います。「満載排水量」で比べれば大戦型LST-1は喫水4.3m、Yutin級は3mですので大戦型LST-1の方が+1mも深いです。Yutingの方が船体サイズに比して喫水が浅い。仮にビーチング時には喫水を2.5mにする必要がある場合、大戦型LST-1は4.3ー2.5=1.8m、Yuting級は3.0ー2.5=0.5mだけ軽くする必要が生じます。つまり「ビーチング可能排水量」で考えると大戦型LST-1の方が大きく搭載量が限定される事になります。
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ドック型揚陸艦とは異なり、LSTではバウ・ランプを海面下までもっていけない。その場合にはヒーブツーもできない。下手に海水を入れると、自由液面効果の危険が発生する。LSTタイプでは、相当に平穏な海域でなければ水陸両用車両はへん水できません。
参考として上げた写真の海面も波もウネリもありません。おそらく揚陸艦も着底しているのではないでしょうか。おそらく洋上発進と言えるほど沖合ではないでしょう。
いいえ、違います。ではこの中国海軍陸戦隊の動画をご覧下さい。
1分11秒辺りから、完全な沖合でバウランプを海面まで降ろし63式水陸両用戦車を発進させている様子が分かります。
なお63A式水陸両用戦車は沖合10kmから発進可能なように設計されています。05式水陸両用戦車はその三倍の能力です。
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また水陸両用車両を用いるということは、海岸に上陸する兵力は兵員輸送型の数に限定される。兵員搭載量×上陸成功数に限定されることになる。従来予想よりも減少するでしょう。
いいえ、違います。Yuting級は艦尾にウェルドックを備えて兵員輸送用のエアクッション揚陸艇を2艇搭載しています。
これは水陸両用戦車を満載しようと下ろす必要は有りません。これで高速反復輸送します。またこの他にも通常型の小型揚陸艇を搭載しています。
揚陸作戦で先陣を切るのは水陸両用戦車や小型揚陸艇であって、LSTをいきなりビーチングさせたりはしません。 目立ち過ぎて猛烈に撃たれてしまいます。エアクッション揚陸艇も被弾に弱いので、米海兵隊ではLCACの投入は水陸両用戦闘車の後と決まっているくらいです。中国海軍陸戦隊でも似たようなものでしょう。
水陸両用戦車→小型揚陸艇(数回往復)→エアクッション揚陸艇(数回往復)→LSTビーチング
順番としてはこうなります。小型揚陸艇とエアクッション揚陸艇は投入時期が被る場合があります。どちらにせよ先陣は水陸両用装甲車輛であり、LSTビーチングの前に揚陸地点の周囲をかなりの距離に渡って掃討しておく必要があります。
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あと、これは主力戦車は来ないということですね。こちらの戦車が旧式でも問題はないことになります。
いいえ、違います。水陸両用戦車は第一波に使うだけで主力戦車は後から別に来る上に、新型の05式水陸両用戦車は旧式の第二世代戦車では分が悪い厄介な相手です。05式水陸両用戦車は、74式戦車に対し火力で同等(105mm戦車砲)、FCSで優越、機動性で優越、装甲で負けています。しかし最新の105mmAPFSDSは距離2000mで垂直RHA500mmを貫通する性能であり、装甲厚100mmの74式戦車の装甲が意味を為しません。撃ち合えば先に当てた方が勝ちになります。そして74式戦車はFCSと機動性で05式水陸両用戦車に劣っている以上、苦しい戦いを強いられてしまう事になります。
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> 例えば(隅田金属削除)演習(隅田金属削除)の想定では福岡に着上陸されています
相手は中国付近に存在する国ではないということなのでしょう。おそらく違う国かもしれません。そもそも日本と中国は友好関係にありますが、日本と韓国はさらに親密な関係にあります。日韓ともに米国との軍事同盟を結んでいるわけです。その間にある対馬海峡を、上陸船団がノコノコ通れると思っているのですか?
ええ、韓国は何もしないでしょうし、ノコノコ通れると思います。在韓米軍に付いては対艦打撃力が低いです(ハープーン運用能力が無い)。日本防衛省は中国を仮想敵国に設定しており、韓国と日本は直接の軍事同盟を結んでおらず、中国と日本の戦争で韓国が介入援護してくれる可能性は無いものと見ていいでしょう。当てには出来ません。
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> Ro-Ro船というものは各種サイズが揃っています
瀬渡しや沿岸用の小型船を連れてくるつもりでしょうか?
喫水が浅いということは耐航性も劣り、搭載能力も劣ります。速力も遅く、上陸船団の足手まといです。搭載能力の小さい船を何回も繋留替えするのも面倒です。
少なくとも1万トンクラスの高速船を連れてこないと、所要をカバーできないでしょうし、効率も悪いでしょう。各種サイズの内、小型ではどうしようもない。
ええっと、隅田金属さんは大事な前提を忘れていませんか?
「揚陸艦隊の主力は3000〜4000トンで喫水3m以下のLST(戦車揚陸艦)である」
と云う事です。そもそもLST(戦車揚陸艦)とは喫水が浅くて航洋性に劣り、鈍足で小さい船じゃありませんか。 これと似たような性能なら足でまといにはなりませんよね? 1万トンの船である必要は有りません。2000〜4000トンの民間船でもLSTと同等以上の航洋性は有りますし、先行する揚陸艦隊が港湾を制圧した後から到着すればいいので、多少遅くても構いません。とはいえYuting級LSTは18ノット程度なので、最近のRORO船の方が速いものが多いです。
あと、仁川上陸作戦の戦例を言えば、日本中から小型の機帆船を100隻近く集めて仁川に投入しています。沖合いの輸送船と陸の間の反復輸送に使っています。だから小型船でも投入出来るかと言えば、出来た事例はあります。
ちなみにフォークランド紛争でもイギリス軍は曳航船とバージを持ち込んでいますし、5000トン前後のRORO船を投入しています。
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あと商船について。
JSF氏には、周辺国揚陸能力の数的劣勢は自説に不利ですので、どうにかして商船を使いたいという焦りなのでしょう。そこでフォークランド紛争を引き合いに出しています。
いえ、私は単なる常識の話をしている積もりでした。港湾を奪取した後は民間船で物資を荷揚げするのが普通です。ノルマンディー上陸作戦の後だって港湾奪取後はわざわざビーチングなんてしないです。港湾を使ってます。どんどん東進していって最終的にはベルギーのアントワープ港を一大集積基地として使っていたと思います。
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しかし、上陸戦の経験をほとんど持たない周辺国に、英国のような徴用商船のコンバーションのノウハウはありません。
ノウハウなんて要らないですよ。先発の揚陸艦部隊が港湾を奪取後に普通に輸送船として使えば宜しいです。何も難しくありません。
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そして日本側海空戦力はアルゼンチン海空戦力の比ではありません。さらに日本海空軍力は至近の国内基地を利用することができます。
敵の防空戦力も英海軍のシーハリアー戦闘機やシーダート艦対空ミサイルとは比較にならない戦力が付いてきます。中国空軍は空中給油しながら足を延ばして来ますし、あと10年もすれば空母を運用し始めている頃でしょう。
そして我が国には専守防衛という足枷があり、戦争の第一撃を必ず先制される事を覚悟しなければなりません。そして、事前の偵察警戒情報が有れば奇襲は受けない、というのは甘過ぎる前提です。第四次中東戦争では事前にアラブ側の動静をほぼ完璧に掴んでいた筈のイスラエルが対応を誤り奇襲開戦されてしまっています。アメリカも湾岸戦争の前にイラクがクウェートへ侵攻する前に偵察衛星でイラク軍の集結を確認しておきながらフセインの意図を読み誤りました。
戦争慣れしたイスラエルやアメリカでさえ敵の開戦意図を事前に正確に判断する事は難しく、ましてや専守防衛の縛りがある日本が事前に的確な対応策が取れるとは思えません。先制奇襲による第一撃を受けるハンデを常に背負っているのです。
ゆとり上陸作戦:隅田金属日誌
JSF氏の、商船で日本上陸を行えるという見通しは甘すぎるのです。やはり「ゆとり上陸作戦」です。
再度言いますが、民間徴用船を揚陸戦力に組み込む事は過去の戦例を見てもごく普通の事です。港湾さえ奪取出来れば普通に使えます。
ゆとり上陸作戦:隅田金属日誌
相手が使える港湾は限定される。予め封鎖船を用意しておけばそれでOKでしょう。孔を空けて木栓でも突っ込んでおけばよい。相手の上陸必至となったら沈めるだけの話です。JSF氏が、それができないと考える理由がわからない。
侵攻側は狙う港湾を自由に選択出来ます。その港湾の大きさに合わせて3000トン級RORO船でも1万トン級RORO船でも対応して用意出来ます。防御側が何十とある港湾の全てに爆薬を積んだ閉塞船を待機させて置くのは無理がある上に、港湾の規模や形状によっては閉塞が困難なものも有ります。福岡の博多港、北九州港なんて閉塞するのに何十隻必要なのか・・・
また、仁川上陸作戦で北朝鮮軍は仁川港の港湾施設を破壊する事が出来ませんでした。閉塞船を用意するまでもなく水門を破壊すれば機能を大幅制限出来る特殊な港だったのに、開け渡してしまっています。戦争中ですら不意を突かれれば対処は出来ません。ましてや専守防衛の縛りがある我が国が平時に先制攻撃を受けて、初動で的確な対応が出来る筈だというのはあまりに甘いものの見方です。
ゆとり上陸作戦:隅田金属日誌
だいたい、敵港湾は簡単に利用できません。港湾です。水路は狭い。2隻すれ違うことができるかどうかです。そこに閉塞船があれば通れませんし、岸壁際に閉塞船をいれておけば利用はできません。
なんで簡単に港湾が利用できると考えているのか、その根拠の方が脳天気です。
串木野新港のように沖堤防で仕切られていたら2隻も閉塞船があれば大幅に制限できるのでしょうけど、例えば北九州港の閉塞には何隻が必要なんですか? 堤防で仕切られず、だだっ広いバースが広がっている巨大港湾の閉塞は困難です。小さな港湾でも閉塞するには複数隻が必要で、巨大港湾なら10倍以上必要です。とても可能性の有る港湾全てに閉塞船を前もって準備して置く事は無理でしょう。準備出来たとしても確実に閉塞出来る保証もありません。
過去の戦例を見る限り、防衛側が港湾を閉塞出来ないまま揚陸侵攻側に奪取された事例が多くある以上、「閉塞船を前もって準備して置けば大丈夫」というのは能天気すぎます。
ゆとり上陸作戦:隅田金属日誌
海空戦力を考慮せず、後続の補給維持を考慮しない。このJSF氏の発想こそが「ゆとり上陸作戦」です。上陸戦と対上陸戦を戦車だけに収斂させようとする方が「馬鹿な話」でしょう。
前にも言いましたが、海空戦力については演習に置ける数値を考慮すると洋上撃破率は上手くいって2〜3割と、高い戦果を想定しています。 参考までに実戦では陸の話ですが、湾岸戦争での多国籍軍の空爆によるイラク戦車撃破率は約3割でした。なお後続の補給維持は奪取した港湾や空港から行うと何度も言っている筈です。
隅田金属さんの「海空戦力だけで撃滅できるから日本への上陸なんて無理だ」という想定は、戦車不要論を通り越して陸自不要論に近くなってしまっています。しかし、海空が強力ならば陸は要らないとか、逆に陸が強力なら海空は要らないといったような話ではありません。
ゆとり上陸作戦:隅田金属日誌
結局のところ、私の見積に対して批判するだけで、上陸正面も、上陸戦力も示していません。
前にも言った筈ですが。上陸正面は福岡。第一波の上陸戦力は2個自動車化師団。第二波が1個機械化師団、2個機械化旅団。根拠は日米協同指揮所演習「山桜37」。
また、ゆうか氏の持ってこられた資料によると、Yuting級とYukan級は歩兵を搭載した上で戦車10両か物資を搭載し、それがビーチング時の数値である事が分かったので、
●Yuzhao級 17600トン×1隻 戦車10両+歩兵 800人
●Yuting-U級 4800トン×9隻 戦車90両+歩兵 2250人
●Yuting-T級 4800トン×8隻 戦車80両+歩兵 2000人
●Yukan級 4170トン×7隻 戦車70両+歩兵 1050人
この大型ドック揚陸艦と大型戦車揚陸艦の合わせて25隻で6100名の戦闘兵を搭乗出来る事が確定。戦車も250両搭載出来ますが、物資を積む事も考えると少なくなるので半分として125両。
●Yunshu級 1850トン×10隻 戦車80両or歩兵 1800人
●Yudeng級 1850トン×1隻 戦車8両or歩兵180人
●Yubei級 1000トン 10隻 戦車40両or歩兵1500人
●Yuhai級 800トン×9隻 戦車18両or歩兵2250人
中型揚陸艦に付いては兵員or車両or物資のどれかになるので、5730人or138両or物資となるので、三等分すると1910人+46両+物資。
大型揚陸艦と中型揚陸艦を合わせて8010名、装甲車両171両、物資。これに民間徴用船が付いてフォークランド紛争のイギリス軍と同じ比率になれば18690名、165両がプラスされ26700名、装甲車両336両。これは山桜37想定の第一波揚陸戦力より少し多いくらい。
ゆとり上陸作戦:隅田金属日誌
> LSM
速力・耐航性から上陸第一波に参加しがたいものがあります。中国LSMの速力は最大で14kt。シー・ステートが悪化すれば速力も定針性も一気に悪化します。よほどの「ゆとり」的好天でなければ、船団速力は10kt以下に低下してしまうでしょう。その分、日本海空戦力の脅威にさらされる時間は増えてしまいます。
いえ、中国海軍の最新鋭1000トン級揚陸艇074A型Yubei級は恐らく20ノットを超えます。このクラスはスペックが公開されていないのですが、カタマラン船形を採用した斬新な設計です。
それと何度も言っているのですが、第二次世界大戦でアメリカ海軍はLSMを大量に揚陸第一波に投入していますし、日本海軍も二等輸送艦を使っています。参加できている事例を無視して参加し難いと連呼するのは、過去の戦例を軽視しているように見えます。
ゆとり上陸作戦:隅田金属日誌
氏は従来の上陸戦の歴史を顧みていないのです。
それは貴方の事でしょう。私は過去の上陸戦の事例を幾つも出しているのに、隅田金属さんはそれを無視してばかりです。
さて、今回はこんなものですね。後はこちらの読者から要望のあったネタを紹介して終わりにします。(無関係な記事のコメント欄で議論しないようにして下さい)お題は、
*隅田金属理論「港湾使用拒否も簡単です。荷役設備の不要なRORO船といっても係船柱(ピット)がなければ係留できないでしょう。全部切ってしまえば良い」
これに対する反論で、
「タグボートで押し続けて固定」
「取り合えず杭を打って簡易ピットを作る」
「簡易ピットで繋いでいる間に頑丈なピットを作る」
「スパッド付きのプッシャーバージ船を連れて来て簡易埠頭とする」
スパッドとは鉄柱の杭の事で、海底まで下ろして食い込ませてバージ船を強力に固定する装備です。アンカーもピットも必要無く、阪神大震災で破壊された神戸港でも使用されピットを使用せずに陸揚げ作業を行っています。プッシャーバージ船とは合体式の輸送船で、バージ(台船)とプッシャー(押し船)が結合した合体状態では通常船舶に近い航洋能力を有しています。
*参考資料
船図鑑/プッシャー・バージフェリーバージのスパッド - 主に船写真 >このスパッドで水深15メートルくらいまで有効でしょうか
YouTube - 夏でナイト走航会(夕方) プッシャーバージ合体JFE N1:内航com>新造当時はスパッドがバージに付いていたおかげで、阪神大震災で係留不可能な
>深江の壊れた岸壁において鋼材物流を止めなかったと言う大活躍をした船だそうです。
Youtube - FALKLANDS CONFLICT - Bomb Alley・フォークランド紛争のサンカルロス泊地。47秒、揚陸に使うバージの存在が確認できる。
*隅田金属理論「上陸戦に伴う港湾防備の所要についても、全国に重要港湾がいくつあっても、対ロシア戦では稚内港だけを防備すれば充分ですし、対中国戦では那覇と串木野港だけを考えておけば充分です。」
「冬」ってコミケの事かな、楽しみだよもん。