このカテゴリ「政治」の記事一覧です。(全153件、20件毎表示)

2009年01月23日
まず最初に言っておきますが、これまでも何度か触れてはきましたが、私は現行法のままで海上自衛隊をソマリア沿岸への海賊対策に派遣する事は反対です。ただ、派遣そのものに反対なのではなく、きちんと国会で議論を行い、法整備を行い、交戦規定を明確に定めて送り出すべきだと思っています。交戦、発砲の責任を全て現場の自衛官に押し付けかねない状態で送り出す事など、当の自衛隊が願い下げなのです。

公海上の海賊取締りは海軍に課せられた原始的任務であり、国際海洋法は全ての国の軍艦に公海上での海上警察権を与えています。それは海賊船の臨検、拿捕まで可能としています。ですがこの権利は日本の国内法が足枷となって、現状では他国の船が襲われていても助けに行く事が出来ません。日本と同様の事情を抱えるドイツは、法整備を行ってからフリゲートを現場海域へ送り込みました。韓国は、かなり以前から派遣しようと動きをみせていましたが、議会の審議で止まり、その間にロシア海軍や中国海軍に先を越されました。ですがこの度ようやく議会を通過し、駆逐艦を派遣します。

どうして日本政府はドイツや韓国のようにきちんとした手続きを踏まずに、不完全な法律のままで海上自衛隊に新たな任務を押し付けようとしているのですか? 

そしてこの動きは日本政府だけが言い出したことではなく、そもそも最大野党・民主党の長島昭久議員が提案した事で、麻生首相はそれに乗っかる形で派遣する方針を固めました。各国海軍がソマリア海賊退治に参加しているし、国連も認めている。国連中心主義を掲げる小沢民主党も賛成してくれるだろうと・・・


麻生総理、海賊対策にようやく重い腰上げる - 長島昭久 WeBLOG 『翔ぶが如く
海賊被害の深刻化を見るに見かねて、政府にその対処を促す質問を行ってから早くも3か月が過ぎてしまった。その間にも海賊被害は拡大し、ソマリア沖・アデン湾を航行する我が国関係船舶は異常な緊張状態を強いられている。海賊に乗っ取られ拉致された日本人船長は未だに拘束されたままである。

ようやく麻生総理も重い腰を上げ、今日、浜田防衛大臣に検討を加速するよう指示を出したという。経済対策も、安全保障対策もあまりにも遅すぎる。


これは昨年の12月26日の長島昭久議員公式ブログの記事です。言いだしっぺの長島昭久議員は麻生首相が海賊対策に本腰を入れた事に満足し、それだけでなく「動きが遅すぎる」とまで言い出して、自身の主張の先見性を自画自賛しました。

この翌27日、私はmixiの某トピックで「そう言うお前は民主党の意向を取り纏めたのかよ? フザケやがって・・・」と悪態を吐きました。そしてその懸念は悪い事に、見事に当たってしまいました。まぁ誰にでも予測できる範疇の事かもしれませんが。これまでも似たようなパターンは何度も経験してきた、民主党の定番とも言える何時も通りの展開ですしね。


海自派遣、民主「反対」で調整 ソマリア沖海賊対策:北海道新聞
民主、社民、国民新の野党三党の幹事長は二十三日、東京都内で会談し、アフリカ・ソマリア沖の海賊対策に関し、社民、国民新両党は海上自衛隊護衛艦を派遣する政府方針に反対するよう民主党に求めた。鳩山由紀夫幹事長は「一致できるよう努力する」と述べ、反対の方向で調整する考えを示した。

社民、国民新両党は「海上保安庁が行うのが筋で、最初から海自に頼むのは危険だ」と指摘した。鳩山氏は会談後、記者団に「三党協力して麻生太郎政権を追い込んでいく過程だから、海賊対策もできる限り一致できるよう努力したい」と述べた。

ただ、海賊対策は民主党の長島昭久衆院議員が昨年十月、首相に提案した経緯もある。同党内には海自派遣容認派も多く、調整は難航が必至だ。


民主党は政権奪取後の政権運営を考え、連立政権のパートナーを組む予定の社民党に配慮し、ソマリア派遣に反対する方針を固めつつあります。

一方、この直前の長島昭久議員の動向。


政界:ソマリア沖派遣を評価|毎日新聞
民主党の長島昭久衆院議員は22日、衛星放送「BS11デジタル」の番組収録で、ソマリア沖の海賊対策として海上警備行動発令で護衛艦を派遣する政府方針について「警察活動であり、国際協力活動を展開するのは国益に資する」と評価した。長島氏は海賊対策を検討する超党派議員連盟の主要メンバー。

一方で政府・与党が検討している海賊対策新法については「自衛隊が準用するのは海上保安庁法で、その中の武器使用基準を緩和すればいい。新法には慎重だ」と述べた。


長島昭久議員、貴方はそんなコメントを行う資格は無い筈です。政府与党の対応を評価する前に、自分の党を説得しなければならない筈でしょう? しかも現行法のみで送り出せ、新法は必要無い、ですって? フザケないでください。

よく分かりました、もう民主党の国防政策は信用しません。

民主党の国防政策と長島昭久議員を評価しない理由 (2007年09月26日)

そんなの何年も前から分かっている事ですけどね・・・
21時19分 | 固定リンク | Comment (430) | 政治 |

2008年12月26日
前回の記事では「言葉狩りと騒ぎ立てる気もないですが・・・」と書きましたが、気象庁は「ゲリラ豪雨」以前に2年前にも「爆弾低気圧」に対して使用を見合わせるように検討していたみたいです。『「爆弾低気圧」はテロルを連想させるか? 』

マスコミの造語である「ゲリラ豪雨」ならば、学術用語ではないからという大義名分もあるでしょうが、「爆弾低気圧」は古くから海外で使われてきた気象用語(「bomb」もしくは「bomb cyclone」を直訳したもの)であり、世界気象機関が学術的に定義を設定しているものです。それですら使いたくないというのであれば、気象庁内では反戦平和派が行き過ぎた言葉狩りを行っているようにしか見えません。

だったら、戦争用語・軍事用語に関係したものを気象用語から徹底的に排除してはどうでしょうか。先ず手始めに、気象庁及び天気予報番組は「前線」の使用を全面停止してください。今では専門用語というだけでなく日常生活にも定着しているこの言葉は元々、戦争用語です。


福井新聞 - 今年ももうすぐやってくる!梅雨に関する基礎知識
温度差のある気団の境を「前線」と言いますが、この仕組みを解明したのは1919年にノルウェーの気象学者ビヤークネスです。当時は指向線とか陣風線と言っていましたが、第一次世界大戦終結の頃で戦争用語の「前線」を借用したようです。

日本では1950年頃の文献に「ポーラーフロント」を「寒帯前線」と訳したものがあり、前線用語のさきがけになりました。

福井新聞 - 紅葉前線ただいま南下中! 錦秋に関する気象マメ知識
気象用語で不連続線のことを「前線」と呼ぶようになってから50年あまりしか経っていません。不連続線が気象学会で発表されたのは、1919年にノルウェーの気象学者、J.ビヤルクネスの「移動性低気圧モデル」という論文です。

この論文では不連続線のことを「指向線」とか「陣風線」(※1)になっています。1928年にスウェーデンの気象学者ベルシェロンの論文にポーラーフロント(polar front ※2)と出てきます。この論文を1950年に日本の荒川秀俊博士が「寒帯前線」と訳して紹介しました。


※1 急に激しく吹き起こる風

※2 front(前線)は戦争用語です。第一次世界大戦は兵と兵が対峙して戦い、敵と味方の仕切り線を「前線」と言っていました。暖かい空気と冷たい空気の境目は気温・風向などが極端に変化しますので、この用語を借用した訳です。


気象用語としての「前線」は、まだ50年ぐらいの歴史しかありません。軍事用語としての「前線」よりも後の、新しい使われ方なのです。第一次世界大戦で戦争用語としての「前線」が積極的に使われだした様子を見て、気象学の世界でもこれが適した表現である事に気付き、時間差をおいて使われ出しました。ノルウェーの気象学者ビヤルクネス(英語読みでビヤークネス)が第一次世界大戦終結の年、1919年に発表した論文の時点ではまだ「不連続線」という用語のみであり、「前線」という戦争用語が気象学の世界でも使われだすのはこれよりも後の話です。

気象庁 | 気象庁について | 天気相談所

この事はここに電話すれば聞いて貰えるんですね? 菊池正所長に直接、聞いてみたいです。
22時14分 | 固定リンク | Comment (85) | 政治 |
あんまり「言葉狩りだ」と騒ぎ立てる気もないですけどね、どうも神経質に考え過ぎなんじゃ? この分だと気象庁さんには、気象衛星「ひまわり」の後継機を軍事衛星と機能を抱き合わせにして予算を取ってくるという発想は無い・・・のでしょうね。


「ゲリラ豪雨」…表現どう?分かりやすさ○ 戦争連想× : 読売新聞
今年1月に発行された最新版の広辞苑によると、ゲリラは「奇襲して敵を混乱させるなど、遊撃戦を行う小部隊。また、その遊撃戦法」。局地的に積乱雲が急速に発達して激しい雨を降らせる現象が奇襲を連想させ、定着したとみられる。ウェザー社は「利用者がイメージしやすい」と説明、新聞各紙でも豪雨を報じる紙面で使っている。

しかし、気象庁天気相談所の菊池正所長は「戦争を連想させる言葉を政府の機関として使うわけにはいかない」ときっぱり。NHKの「おはよう日本」で気象予報を担当した経験もある気象キャスターの田代大輔さん(36)も自らのブログで、「分かりやすければ、どんな言葉を使ってもいいのでしょうか」と疑問を投げかけた。

同庁は今夏、日本気象予報士会などに別の表現を用いるよう要請したが、これに代わる言葉としては「予測不可能な局地的な豪雨」ぐらいしかなく、印象度が劣るのも確か。菊池所長も「悩ましい問題です」と思案顔だ。


「戦争を連想させる言葉を政府の機関として使うわけにはいかない」って、あのー、防衛省も政府の機関なんですけど・・・それに「ゲリラ」が駄目なら桜前線や梅雨前線の「前線」も戦争用語なんだから、駄目なんじゃ? 他にも「冬将軍」とか・・・冬将軍の語源は従軍記者がロシアの戦場での寒さを表現したものが始まりですから、実態はかなり悲惨な代物だったんですけどね。気象用語には既に軍事用語、戦争用語が入り込んでしまっています。「爆弾低気圧」とか普通に使ってるのを忘れてるんじゃ・・・爆弾低気圧は、海外で古くから使われていた気象用語を日本に翻訳輸入したものです。


積極的に軍事用語を取り入れているのは経済用語でしょうね。戦術、戦略、ロジスティクスあたりは普通に使われています。そしてこの事を気に入らない人も出て来るわけで・・・


軍事用語は使わないで : 「ビルダーナース」が実践して効果の上がった小規模ビルダー経営方法
戦略=街並みを考慮しながらお客さんと一緒に考える家づくりのあり方

戦術=日々どうやって関わる多くの人とお互い楽しく学び合えるか具体的に考え行動すること



みたいに置き換えれば、心の戦闘体制は解除できると思います。


幾らなんでも置き換え長過ぎでしょう。
確かに「悩ましい問題です」ねぇ。


これからの住宅業界動向その3 : 「ビルダーナース」が実践して効果の上がった小規模ビルダー経営方法
杓子定規に経営戦略を立てても、これからはその通りの収益なんて見込めません。


ほらうっかり、自ら経営"戦略"という軍事用語を使ってしまった。
02時38分 | 固定リンク | Comment (137) | 政治 |
2008年11月06日
アメリカ大統領選挙は民主党のバラク・オバマが第44代アメリカ合衆国大統領当選者となりました。・・・対立候補の共和党のマケインは徴兵制復活論者でしたから、個人的にはこの結果で安心しました。とはいえマケインも選挙期間中は持論を抑え、徴兵制については何も言っておらず、橋下徹・大阪府知事が当選後に持論の核武装論を封印したように、仮にマケインが大統領になっていたとしても徴兵制が復活する事は無かったでしょう。同様に過去のマケインの「日本核武装発言」も無かったことになっているでしょうが・・・

さて現実にはオバマが大統領となります。オバマの軍事政策として少し気になったのがミサイル防衛についての考え方です。数ヶ月前までの時点ではオバマはミサイル防衛の効果について疑念を抱いており、予算の削減を口にしていましたが、最近の主張ではミサイル防衛について大きく理解を示しています。今や北朝鮮問題と絡めて日本のミサイル防衛の必要性を論じるまでになっており、そしてヨーロッパへのミサイル防衛システムの配備もそのまま進めるであろう事を、配備先であるポーランドとチェコは認識しています。

Poles, Czechs see Obama standing by missile shield - Reuters
Obama's victory not to affect Czech-US relations, radar-experts- ČeskéNoviny

この様子ではミサイル防衛についてブッシュ政権とあまり変わらないスタンスを取り続けるものと思います。ただし宇宙に配備するシステムのような、予算の掛かる大掛かりな物については再検討される事になるでしょう。井上孝司さんによると「MD はそれなりに完成度が上がってきているから、いくらか削られる部分はあっても生き残れるでしょう。」との事。それよりもFCS(Future Combat System)・LCS(Littoral combat ship)・TSAT(Transformation SATellite)などの方が拙いかも、と。

また通常兵器とは別にオバマは核軍縮も行うでしょう。ブッシュ政権時代に延命されていたW-80核弾頭の完全退役、解体処分される可能性が高まっています。このW-80核弾頭はトマホーク巡航ミサイル用の核弾頭で、現在は退役し陸上の基地に封印された状態で実戦配備状態にありません。しかし退役しているとはいっても、有事の際に引っ張り出して使う事も可能ではあります。しかしブッシュ政権時代に戦略軍と海軍はW-80核弾頭の解体処分を主張するも、政権内部で拒否反応があり、現在も保持されたままです。既に現場の軍人が必要無いと判断したトマホーク用核弾頭ですので、政権が変われば(オバマがW-80核弾頭の存在を思い出していれば)解体処分になると思います。

米、核巡航ミサイル保持へ/軍縮消極姿勢に反発も 2007/02/20 共同通信

あと他の全般的な軍事政策については、既に知られておるとおりオバマはイラクから撤収する代わりにアフガニスタンでの対テロ戦争を重視する方向で、パキスタン領内に潜伏する敵勢力への積極的な越境攻撃も行うとしています。グルジアや東欧MD配備などで対立するロシアに対しては、当初はオバマの政策スタッフにズビグネフ・ブレジンスキーが居る為に、ロシアとの対決が激化すると考えていました。ブレジンスキーはポーランド出身で、その出自からロシアに対する敵愾心が非常に強く、民主党内では異例な強硬タカ派です。ところがグルジア戦争が勃発した時のオバマの反応は鈍く、その後の発言もロシアへの非難が弱く、ブレジンスキーの影があまり見えませんでした。これは少し意外でしたが、意図的に影響力を隠そうとしているのでなければ、オバマはブレジンスキーの掲げる戦略にそのまま乗るわけではないのかもしれません。そうなると国防長官に誰を据えるかでオバマの戦略が大きく左右される事になりそうです。共和党からコリン・パウエルを国防長官に迎える可能性も報道されていますが、これは結構上手い手かもしれないですね。
23時10分 | 固定リンク | Comment (77) | 政治 |
2008年09月02日
取り合えずはお疲れ様でした。




元より長期政権になるとは思っていませんでしたが、可能な限り解散時期を後伸ばしにし、解散総選挙を仕掛ける前に辞任して後継に政権を禅譲、選挙戦に臨む・・・という展開をやってくるものと思っていました。しかし、就任一年という期間、この今のタイミングで辞任するとは予想外で、臨時国会を終えずに辞めてしまうのは残念です。もう解散総選挙を仕掛ける時期に来たというのでしょうか。先延ばしにしても事態は好転しないと踏んでいるのでしょうか。しかし代表選を行わない民主党に対する当て付け的な自民党総裁選を演出したとしても、それほど決定的な効果が得られるとは思えません。

ただ、民主党側はそれなりに気にしているようです。


福田首相辞任:民主議員に衆院選へ向け不安芽生える|毎日新聞
福田康夫首相の退陣表明を受け自民党が総裁選に突っ走る一方、対抗する民主党の議員たちの間に不安が芽生えている。近づく解散を前に有権者の関心が総裁選ばかりに向き、新総裁へのご祝儀ムードの中で衆院選が行われたら……。「(退陣の)時期を選んだ」と強調した福田首相。「われわれにとっては最悪のタイミング」と警戒する声も上がる。【日下部聡、神澤龍二、町田徳丈】

「自民党の総裁選劇は面白いが、国民の皆さんはだまされないでほしい。マスコミの皆さんもご注意を」

2日夕、東京・有楽町の緊急街頭宣伝から戻った民主党国民運動委員長の小沢鋭仁衆院議員は、麻生太郎幹事長や小池百合子元防衛相の写真が1面に踊る夕刊各紙を見つめながら言った。

ある衆院議員の男性秘書(45)は「やられたの一言だ。辞任というカードを最悪のタイミングで切られた」と厳しい見方をする。


そこまで警戒するような効果があるとは思えないけれど、現状で考えられる辞任の理由としてはこれくらいなんでしょう。ところで「ある衆院議員の男性秘書(45)」って誰でしょうね。この手の政治記事では匿名情報ソースが沢山あるので、創作の可能性を含めて詮索するだけ野暮ではありますが。石田さんは43歳だから違うし・・・。

一方、ちょうど同じ頃ロシアのプーチン首相がニュース記事に。




「人命救助」の部分はプロパガンダの可能性もあるけれど、プーチンならばアリか・・・と納得できてしまう。ところでこの麻酔ライフル、無駄に格好良いです。
22時01分 | 固定リンク | Comment (128) | 政治 |
2008年06月13日
某巨大掲示板群の某スレッドを見ていたら、「これ戦車用のAPU(補助動力)にもってこい?」という書き込みを見ました。それは水から電流を取り出すことを可能にした新しい発電システム 「ウォーターエネルギーシステム」 とやらです。

エネルギーシステム"WES"(ウエス)とは - 株式会社ジェネパックス

・・・発電メカニズムの最初の反応の行程ってただの水の電気分解で、この反応を起こす為に電力を消耗しちゃうのでは? これって電力を生み出す為にそれ以上の電力を消耗しちゃうのでは? 何の意味も無くね?・・・一見しただけで胡散臭いとしか思えなかったので、「こりゃきっとあの人が速攻でツッコミを入れているに違いない」と思っていたら、やっぱり仕事が速かったです。


何のエネルギーも使わずに水を燃料化?高校の物理化学から出直して来い。 | 幻影随想
「水をエネルギーに変える」というネタは昔から世界各地で何度も繰り返し持ち出されては消えている、疑似科学をネタにした出資詐欺の一つの定番である。


黒影さんが紹介しているWES発明者のプロフィールを見ただけで胡散臭さが爆発、普通こんなのに騙される人居ないよなぁ、と思いましたが、既に政治家が2名(民主党)もバックにいる上に、大阪府もこのプロジェクトに公金を支出しているそうです。

大阪府経営革新支援法経営革新計画承認企業(平成16年11月)

大丈夫か大阪・・・4年前か・・・

このジェネパックス社のWESというシステム、本当に実現したら戦車のAPUよりも潜水艦のAIP(非大気依存推進)として有望そうです。もし水と酸素がループして使い回せるなら永久機関だし、ええっと原子力要らず? 水と酸素は段々消耗していくんだ、という説明だとしても、酸素タンクを積んでいくのはスターリング機関でも同じ事だから、使い勝手は良いでしょうね。水なんて潜水艦の外に幾らでもあるし。

・・・実現するわけないですけどね。

【追記】結局、この商売の正体はこんなものだったみたいです。



GIGAZINEのレポに質疑応答が。

|1〜2年程前の製品でアクアフェアリー(略)水を供給すれば発電するというものだったのです。
|原理的には極めてよく似ておりまして、それは水にアルミ粉末を主体としたティーバッグの
|ようなものを入れて水素を取り出すわけですね。30時間ぐらい経つとティーバッグのこしが
|抜けてしまうのでまた取り替えてくださいというしろものだったんですよ。基本的な考え方
|は同じようなものです。

はい、アルミ粉末酸化反応による水分解型水素発生器確定。

触媒ではなく、ただの化学反応ですね。
反応物質が変質(アルミ→酸化アルミ)している以上、「触媒」ではありえません。

アルミを鉱石から精錬する段階で、電力を投入しているわけですが、それをエネルギー源として利用するに過ぎません。
端的に言うと、「アルミ粉末が燃料」ってことです。


「水」に注意を向けさせて、「触媒」などの付属物の存在を軽く見させるのが、この手の商売のテクニックですねー。
手品と同じ手法ってわけ。


Posted by 名無しT72神信者 at 2008年06月13日 11:51:53


アルミニウムを酸化させて電気を得る・・・で、そのアルミニウムは元々、酸化アルミニウム(ボーキサイト鉱石)を電気精錬して作っているわけで・・・トータルで見て電気を余計に消耗するシステムですね。全然エコロジーじゃない。


ウォーターエネルギーシステムの中身が予想以上にしょぼくて脱力した件 | 幻影随想
つか本気で売るつもりなのかこれ。
容量小さすぎるし何より水だけじゃ動かないのにその辺の説明まるでなし。
還元剤をどうやって補充するかとか、そもそも補充の必要があることすら隠したまま。
普通にフリーエネルギー詐欺になるぞ。


どうするんでしょうね、これ。マスコミが疑いもせずに報道しているのが気持ち悪いですよ。
05時31分 | 固定リンク | Comment (154) | 政治 |
2008年05月30日
自衛隊機の中国派遣は見送るそうです。

自衛隊機派遣見送り発表 チャーター機で輸送:共同通信

まだ機は熟していない、ということでしょうか・・・そうすると、今年は海上自衛隊が中国の港に訪問する予定なのですが、相当な反発があるかもしれません。中国政府はオリンピック前の訪問を要請しているのですが、日本側はまだ訪問日を決定していません。

韓国でも自衛隊の艦艇の訪問には反発がありました。ですが、回数を重ねるに従って落ち着いてきて、今では歓迎されているそうです。昨年書いた記事「中国の軍艦が晴海埠頭に寄港」の後半部分で紹介しました。

中国との間についても、段々と馴らしていく、という事が必要なのかもしれません。
07時57分 | 固定リンク | Comment (43) | 政治 |
2008年05月28日
中国の四川大地震救援の為、中国側が自衛隊輸送機の派遣を要請、日本政府は航空自衛隊のC-130輸送機を派遣する方針です。

自衛隊機で支援物資空輸 四川大地震で政府方針:共同通信

そして「なんでも反対」の人達は何時も通り自衛隊派遣に反対してきました。

「中国への自衛隊派遣反対」 社民・福島党首:朝日新聞

別に戦争に行くわけじゃ無いのですが・・・記者会見動画を見る限り、色々と苦悩しながら反対している模様。もし賛成した場合、これまでの言動と矛盾が生じるので反対せざるを得ないんでしょうね。

空軍の爆撃機投入も=せき止め湖決壊防止で−四川省:時事通信

一方こちらは実際にやるとは思えませんが、爆撃機による災害防止計画です。・・・ですが、中国は以前にガス爆発事故の処理で戦車による砲撃を行っていますから(重慶ガス爆発事故)、実際にやりかねないかもしれません。その時は轟炸6型戦略爆撃機でも出撃させるのでしょうか?
22時40分 | 固定リンク | Comment (84) | 政治 |
2008年05月22日
今回の記事は許可を得て内容を転載してあります。あまりにも面白かったものですから。


宇宙基本法案:なし崩しに解釈拡大…今後の火種に:毎日新聞

はいはい、いつもの毎日毎日と思ったら…。

>衛星からのプライバシー侵害

ここで吹いたw

参院内閣委の一部って誰だよおい。


参議院のビデオライブラリで調べてみたら判明した。

とりあえず質問者は女性議員だと当たりを付けて探したのが大正解だった。

「解像度の高い衛星写真によりデモ、集会など国民を監視することはないか?」

のような発言を確認。おそらく毎日新聞のプライバシーうんぬんはコレを指すと思う。

即座に技術的側面から不可能であるとバッサリ切られていたことは言うまでもない。

ちなみに…。

http://www.taniokachannel.com/seisaku.html
民主党の谷岡郁子議員が、そのお方なのだがマニュフェスト見たら予想どおりの文言が。

『日本の防衛費は、増え続けています。それは日本の安全保障のためだといわれます。しかし、武器を並べたてることだけが安全保障なのでしょうか。』

日本の防衛費は増え続けている??? 

http://www.mof.go.jp/zaisei/con_02_g03.html
どうみても減っていますが。 (注;5年連続で減少中)

あなた方国会議員が予算案を審議しているのではないですか?

このような議員が安全保障を論じているなんて…。とほほ。


以上、Sonarさんのmixi日記「宇宙基本法への一意見」より。

しかし今時、誰でもグーグルアースで衛星画像をGetできる時代なんですけどねぇ。防衛予算が増え続けているという主張に至っては、貴方は国会で寝ているのかと。
00時09分 | 固定リンク | Comment (74) | 政治 |
2008年05月01日
宇宙基本法を改正し、防衛目的ならば軍事利用を可能にする。政府与党と最大野党・民主党は共同で、ゴールデンウィーク開けにこの宇宙基本法改正を成立させる積もりです。

国際的な宇宙条約は宇宙の平和利用を掲げていますが、衛星軌道上に大量破壊兵器を配備しない事と、月などの地球以外の天体に軍事力を配備しない事を定めてあるだけで、偵察衛星や早期警戒衛星などは制約を受けません。防衛目的であるならば弾道ミサイル迎撃用のキネティック弾頭を搭載した軍事衛星すら問題ない、となる可能性すらあります。


宇宙基本法の成立を妨害する官僚たち(1)‐Tech-On!
2008年4月22日火曜日の朝、私は日本経済新聞の1面を見てびっくりしました。なんと「宇宙基本法 防衛目的利用を解禁」と出ているではないですか。

実は、前日の夜にある新聞社で記者をされている方からお電話をいただき「文部科学省から宇宙基本法の話が漏れてきている」との情報を得ていましたが、まさかこんな論旨で流されているとは思っていませんでした。

びっくりしましたが、同時にこのような流し方をした文部科学省の方々の考えもすぐに理解できました。こういうことです。共産党と社会民主党は、宇宙の平和利用を非常に重視しています。そこへ、このような情報が報道されれば、宇宙基本法の立法に関与している民主党と、社会民主党・共産党の間に不協和音が生まれかねません。特に共産党は、猛烈に反発するでしょう。文部科学省は、こうした状況をつくることで民主党をけん制し、私たちが超党派(自民党、公明党と民主党)の議員立法で進めている「宇宙基本法」の国会での成立を阻もうとしているのです。

宇宙基本法の成立を妨害する官僚たち(2)‐Tech-On!
このようにして文部科学省から宇宙政策を切り離し、宇宙の開発と利用を長期的な視野から推進できるようにするという法律なのです。

宇宙基本法の成立を妨害する官僚たち(3)‐Tech-On!
この内容を知り、文部科学省の方々は、自分たちの権益を守るために宇宙基本法を中傷するような情報を流したとしか私には思えません。私たちの法律が成立すれば、2000億円近いJAXAの予算は内閣府の宇宙局が持つことになり、文部科学省には予算の権限がなくなります。さらに、現在JAXAの理事9名のうち2名は文部科学省OBとなっていますが、新しい宇宙基本法では、JAXAには中央官庁からの天下りはできないようにしています。当然、事務レベルの方々が片道切符で行かれるということはありますが。

このように、宇宙基本法が成立すれば文部科学省は、予算と人事という両面で大きな権限を失うことになるのです。こうした事態に危機感をつのらせたのか、聞くところによると文部科学省の方たちは、共産党や社会民主党の国会議員に直接説明を始めているということです。官庁の方たちが特定野党の人たちに、自ら進んで説明をして歩くなどというのは、普通はあり得ないこと。私の知る範囲では初めてのケースです。


この記事を書いたのは民主党参議院議員の藤末健三氏です。宇宙基本法改正案は既に昨年6月に国会提出されており、内容も防衛目的利用を解禁するのが骨子でしたから、今月22日の新聞記事が文部科学省のリークであるとは思えませんが、昨年から改正案について騒いでいる動きそのものが文部科学省の策動である可能性はあります。なにしろ今回は政府与党と最大野党が法案成立に合意しており、このまま行けば成立確実です。そこで宇宙利権を維持したい文部科学省は、反戦平和派を焚き付けて、社民党と共産党に法案反対を促し、野党連携に不協和音を生まれさせ、民主党を切り崩そうとしている、というわけです。


宇宙の「防衛利用」容認、民主案と与党の方向性が一致 (2007年12月26日 読売新聞)
民主党がまとめた「宇宙基本法案」の骨子案が26日、明らかになった。

自民、公明両党が今年6月に国会に提出した「宇宙基本法案」の対案となるもので、与党案と同様、防衛目的での宇宙利用を容認した。
民主党は内容をさらに詰め、来年1月の通常国会に提出する方針だ。

焦点の宇宙の利用範囲で、与党と民主党の方向性が一致したことで、通常国会で同法案が成立する可能性が出てきた。


これは昨年末の記事ですが、自民党と民主党が防衛目的での宇宙利用で合意に達したのが、この時です。民主党が反対だけでなく対案も提出しており、内容が政府与党案と近かった為、両者はその後協議し、お互いの内容を詰めました。


宇宙基本法案成立へ・与党と民主合意、防衛目的利用を解禁(2008年4月22日 日経新聞)
与党と民主党は21日、宇宙の開発・利用を促進するための「宇宙基本法案」(仮称)を今国会に議員立法で共同提出する方針で大筋合意した。非軍事分野に限ってきた宇宙の平和利用の原則を防衛目的まで拡大するほか、長期戦略を策定する「宇宙開発戦略本部」の内閣への新設などが柱。昨年の通常国会から継続審議となっている与党案を修正し、月内にも成立させる方針だ。

法案は宇宙利用について「国際社会の平和及び安全の確保、我が国の安全保障に資するよう行わなければならない」と明記し、防衛目的を解禁する方向を打ち出した。防衛省が高性能の偵察衛星を直接運用できるようになり、ミサイル防衛(MD)もこれまでは「大気圏外での迎撃は平和利用に反する」との意見があった。


軌道上に乗らない大気圏外の迎撃でどうして宇宙の平和利用の原則に反するのかよく分かりませんが、法案成立で今後はそのような難癖付けは出来なくなります。

民主党は数年前に機甲師団の廃止や防衛費5000億円削減を掲げてしまい、極度の軍事音痴の集団かと思われていましたが、宇宙の軍事利用については現実的な判断を下しています。また、弾道ミサイル防衛についても賛成の立場を取っています。


配備急ぐミサイル防衛 (2005年12月28日 東奥日報)
MD整備は野党第一党の民主党も執行部内では賛同する意見が強い。


つまり政権交代しようがしまいがミサイル防衛は続きます。将来的に二大政党制を目標としているなら、基本的な防衛政策は二大政党間で同一の見解を持っていないと困るので(例えば冷戦時代にもし社会党が政権を握り、日米安保を廃棄して日ソ安保を締結される可能性を考えたら、おいそれと政権交代は選択できない)、民主党が自民党と基本的な安全保障政策を共通のものとする事は歓迎します。

既に宇宙防衛政策とミサイル防衛ではお互いの安全保障戦略を共通のものとした自民党と民主党。後は民主党が防衛費5000億円削減という馬鹿な案を捨てて、現実的な防衛予算案を対案として提出して貰えれば、私としては政権交代しようがしまいが、政府与党が自民党だろうが民主党だろうがどちらでも構わないです。ただ、民主党の国防に詳しい議員は数名に限られる為、ネクスト防衛大臣に不適格な人物を据える事が多々あるので、少々不安な面があります。歴代の民主党ネクスト防衛大臣を見ていると、あの長島昭久議員でかなりマシな部類で、他は殆ど問題外(どう見ても軍事は専門外の人達)です。

民主党の国防政策と長島昭久議員を評価しない理由

現時点ではまだ民主党政府対抗予算案防衛費「5000億円削減」の懸念を払拭できませんが、宇宙防衛政策とMD政策では評価ができる為、民主党の防衛政策について今後の改善が見込めるかもしれません。その為には長島昭久議員が堂々と「防衛予算5000億円削減は間違っている」、と民主党内で働きかける環境を作り出す事だと思います。
18時14分 | 固定リンク | Comment (112) | 政治 |
2008年04月26日
私も人を見る目がありませんでした。(以前の記事)今回の件で綿井記者は、そもそも弁護士でもないのに裁判結果の責任を取って辞めるという発想をしたこと自体が、誤まっていたのでしょう。

辞めない理由については少々、苦しい言い訳を展開しているようです。あのような宣言をした以上、どうしたって苦しくなるのはしょうがないですが、少々残念に思った事が以下の内容です。


ネット上で記者会見:綿井健陽のチクチクPRESS(2008年4月26日)
私は非常に臆病なのですが、実はかなりの「M体質」ですので、攻撃されればされるほど燃え上がります。したがって、「さっさとやめろ」と言われる方が多いので、逆に意地悪してやめません。これが逆に「やめないで」という声が多かったら、静かにやめようと思いましたが、これも少なかったので残念でした。私も世の中からだいぶ嫌われているということが今回の件でよくわかりましたので、それは感謝いたします。


私は「辞める必要があるとは思えない」と書いたので、「辞めないで」という声の範疇に入っていたわけですが、そういった応援は逆効果だったと言うのですね。しかし綿井さん、それは綿井さんを応援した人を愚弄する行為です。まさか自覚されていないのですか。

そして綿井さん、この子供じみた言い訳では逆に、もし「辞めないで」の声が多かったらその場合は素直にそれを受け入れて辞めない理由の釈明をしてたんじゃないか、と勘ぐられても仕方の無い話です。恐らく綿井さんは「さっさと辞めろ」と言っていた人達を挑発する気でこのようなことを書いたのだと思いますが、それは同時に貴方を応援していた人達に対し唾を吐く行為です。もしかして理解されていないのですか。


ネット上で記者会見:綿井健陽のチクチクPRESS(2008年4月26日)
結局ジャーナリストを自分で名乗っても世の中が認めなければ、はいそれまでです。そもそも私のような立場は、批判・無視・誹謗・中傷など、何でも浴びなければ逆に存在意義がありません。批判・無視・誹謗・中傷などは、むしろ私にとっては最大級の「応援」と解釈しております。「死ね」「ボケ」「消えうせろ」などと言われると、最初は嫌な気落ちですが途中から快感になってきます。逆に「辞めないで」「応援してます」「がんばってください」などという声の方は気持ち的にはうれしいですが、私にとってはむしろ「敵」とみなしています。


そうですか、応援していた人は最初から「敵」だったのですか。では応援が要らないのでしたら、これからのジャーナリスト活動で、誰からも応援を受けないで下さい。1人で闘って下さい。でも、それではジャーナリストを続けていく事は出来ないでしょう。

ですが、その覚悟無しに軽々しく「私を応援した人は敵と見なす」等と発言して欲しくはありません。


ネット上で記者会見:綿井健陽のチクチクPRESS(2008年4月26日)
Q これから君の言うことを信用する人はもういないのでは?

私自身もそれは非常に不安です。しかし敵が100人増えれば、味方も1人ぐらいは出てくるというのが、世の中の不思議なところです。その1人で僕は十分です。


・・・貴方を応援する人は「敵」なのでしょう? 舌の根乾かないうちに「味方」を求めてどうするんですか。綿井さん、貴方はそのたった1人の味方に対し「僕の敵です」と宣言したばかりなのですよ。
23時04分 | 固定リンク | Comment (96) | 政治 |
2008年04月23日
アジアプレスの記者、綿井健陽氏は、2003年のイラク戦争で現地からのTV中継報道で有名になった人です。その彼がジャーナリストを辞めると宣言しました。


綿井健陽のチクチクPRESS (2008年4月21日午後8時35分、広島にて)
弁護側の最終弁論は私も読んだ。

あまりこういった言い方はしたくないが、だが私もこれまで一年間この事件の裁判の取材をしてきた者として、何らかのリスクは背負わなければならない。

もし被害者遺族の男性の言うように、弁護側の主張が「荒唐無稽」であると裁判所が同じように認定した場合、なおかつ検察側の最終弁論で述べられている「当審における審理の結果によっても、被告人につき死刑を回避するに足りる特に酌量すべき事情は、これを一切見出すことができない」と裁判所が同じように判断した場合は、私はこれまでの取材などで書いたこと、発表してきたことなどの責任を取って、すべてのジャーナリスト活動から身を引くことにした。

僕もそれぐらいのことを背負う覚悟はある。


そしてその翌日・・・

光母子殺害、元少年に死刑判決 広島高裁差し戻し控訴審:asahi.com

判決には「荒唐無稽」「酌量すべき事情を見いだす術もなくなった」とあります。

・・・綿井記者は潔く辞めてしまうでしょう。彼はそういう人柄です。私は、彼の主張には賛同できないけれども、彼の取材に対する姿勢は高く評価していました。誠実さと正直さでは一番でした。

2003年のイラク戦争で、綿井記者は一つのデマを正し、真実を伝えています。

あのフセイン像は、結局サダム・フセインでした。(04年1月3日)綿井健陽 Web Journal
映像は何を映し出すのか〜あのフセイン像をめぐって

倒された銅像はフセインではなく前大統領バクルだ、とするデマは、なぜか日本だけで実しやかに唱えられていました。それを銅像作成者本人に取材してデマが間違いである事を確認し、真実を報道したのは綿井記者ぐらいのものでした。そして綿井記者はこう締め括っています。

『噂やデマはほっておくと、どんどん広がって信じ込む人がいますから、それは早めに食い止めておきたいというのが私の性分です。』
『自戒を込めて言いますが、「ちゃんと確認してから、そして覚悟してから、世間に伝えましょう」』

綿井記者の性分と覚悟、そして責任の取り方は、大変に立派な物だと思います。彼は誠実に約束を実行してしまうでしょう。ただ、私個人としては、辞めてしまう必要があるとはあまり思えないのですが・・・。
00時11分 | 固定リンク | Comment (118) | 政治 |
2008年03月20日
チベットのラサを武力鎮圧し多数の死傷者を出したこの事件で、中国当局は「人民解放軍は出動していない」と発表していますが、どう見ても虚偽の主張です。


89式装甲兵員輸送車


これは89式装甲車でしょうか。もう装軌車両という時点で人民武装警察である可能性は著しく低いでしょう。装軌(キャタピラ)は不整地走行用で、舗装路面を走ると路面をガタガタに傷めてしまいます。治安維持部隊は反乱鎮圧が任務であり野戦を行うわけではありませんから、不整地走行用の装軌式ではなく、タイヤが付いた装輪式の装甲車を装備するのが普通です。

85式/89式装甲兵員輸送車 - 日本周辺国の軍事兵器
90式/92式装輪装甲車 - 日本周辺国の軍事兵器

人民武装警察は90式/92式装輪装甲車の派生型を装備していますが、しかしこの事件の報道で見る限り、人民解放軍仕様の90式/92式装輪装甲車が出動している事が分かります。ましてや、装軌式の85式/89式装甲車まで出てきているのに軍隊ではありませんと言われても説得力が有りません。可能性としては解放軍で余剰となった車両をそのまま武装警察で使っている事も考えられますが、装甲車乗員の迷彩服が武装警察用ではなく解放軍モデルであり、やはり軍隊である可能性が高いです。

それ以前に装甲車の側面と後部に新聞紙を貼ってあるのは非常に不自然で、解放軍のマーク(赤い星に黄色い縁取り、中央に八一の黄色文字)を隠しているのでしょう。実際に軍車両にはこの位置にマークがあります。中国のこれまでのデモ鎮圧に出動していた車両で、このような処理を施したものは今回のラサ鎮圧で初めて見ました。海外で報道され、軍隊が出動したと断定される事を警戒する為でしょうが、結局「後ろめたい事があるんじゃないか」と不信感が持たれるような隠し方では、あまり意味が無いでしょうに。
02時30分 | 固定リンク | Comment (195) | 政治 |
2008年01月16日
ソース元が同じなのに全く逆の解釈。一体どうなっているのかと。


中国、日本の新テロ法成立を歓迎=新華社通信 - 朝鮮日報
中国政府は14日、インド洋での多国籍軍に対する給油支援再開に向けた日本の新テロ対策特別措置法の成立に歓迎の意を表明した。中国国営の新華社通信が報じた。

日本の連立与党である自民党と公明党は13日、参議院本会議で野党側の反対で否決されたこの法案について、憲法の規定を根拠として衆議院で再決議を行い、出席した議員の3分の2以上の賛成多数で可決した。

これに対し中国外務省は14日、「平和的発展の方向へと歩み続けるのは、日本の根本的な利益はもちろん、この地域の平和と発展にも貢献する」と声明を発表した。

中国はこれまで、すでに効力が失効しているテロ対策特別措置法の代案として、インド洋での海上自衛隊による給油活動の再開などを規定した新テロ対策特別措置法を成立させるよう、日本側に要請していた。


中国:日本側に慎重な対応求める 新テロ法成立で - 毎日jp
中国外務省は14日、新テロ対策特別措置法が成立したことについて「平和的発展の道を歩むことが日本の根本的利益にかない、地域の平和と安定、発展にも役立つ」とする報道官談話を出した。インド洋での海上自衛隊による給油活動再開が可能となるため、日本側に慎重な対応を求めた内容といえる。(北京・共同)


中国外務省の談話は、それだけを見ると共同通信のような解釈が出来ます。ですが朝鮮日報の言う「中国は以前から日本のテロ特措法成立を要請していた」のが確かならば、歓迎の発言となります。どちらの解釈が正しいのか、色々と調べてみましたが、新華社のサイトには該当する記事が載っていませんでした。これなんかは普通にテロ特措法の成立を伝えるだけの記事で、政府談話とかないですね・・・。
22時15分 | 固定リンク | Comment (45) | 政治 |
2007年12月01日
素晴らしい。我々は朝日新聞のお墨付きを得たようですよ。


中国軍艦寄港―新たな歴史の第一歩に:朝日新聞社説(11/30)
軍事の面での信頼醸成は、両国関係だけでなく、アジア全体の安定にも好影響を及ぼす。中国は積極的に国連の平和維持活動(PKO)に参加しているが、要員の訓練などで日中が交流し、アジア諸国にも広げていくことを考えたい。

もう一つ望むのは、防衛交流を軍事関係者だけにとどめず、一般にも開いていくことだ。例えば、日本の研究者やメディアが中国軍を見学したり、取材したりする機会を増やす。国民レベルで少しでも理解が進めば、それだけ的はずれな推測は減ってくる。


朝日新聞は防衛交流を推奨しています。軍事関係者のみならず、一般人にも他国の軍隊を見学せよ、と。当然それは「市民レベルでの見学」を含むわけですから、軍事マニアの見学も肯定されます。勿論、マニアではない一般人が大挙見物に押し掛けるのも大肯定されるでしょう。そしてそれを妨害する軍艦寄港反対運動などに朝日新聞は組しない立場にあると、社説で明言されたものと理解します。

軍事の面での信頼醸成。一般に開かれた防衛交流。

当然これ等は中国軍に限らず、ロシア軍やアメリカ軍やイギリス軍やフランス軍やドイツ軍やイタリア軍やスペイン軍やトルコ軍やインド軍やパキスタン軍や韓国軍や台湾軍などの他国の軍艦が来ても、交流を深め相互理解が増せば平和・安定への第一歩となるのです。

と朝日新聞は社説で言いたいのでしょう。まさか日中間だけに限定される主張ではないでしょうから、全ての国家軍隊に対して適用されるものと解釈します。私はそう理解します。

そうすると、朝日新聞には早速聞いてみたい事が出来ました。最近、中国が米軍の艦船や輸送機の立ち寄りを立て続けに拒否しているのですが、これは憂慮すべき事態と考えます。香港への入港を拒否された空母キティホーク戦闘群は、横須賀への帰り道に台湾海峡を突破して意趣返しを行いました。こうした負の連鎖は東アジアの安定を脅かすものです。

中国の米艦入港拒否は、朝日新聞社説(11/30)の主張と真っ向から対立するものであり、是非とも朝日新聞は社説でこの問題を取上げて頂きたい、と思います。
22時56分 | 固定リンク | Comment (52) | 政治 |
2007年11月25日
元防衛庁キャリアが自らの犯罪行為をブログで暴露。罪状は遺失物等横領罪。つまり"ネコババ"行為です。


太田述正コラム#2191(2007.11.23)
昨日早朝、自宅から最寄り駅に向かう途中、道路に1万円が落ちていて拾いました。もちろんネコババするつもりだったけど、やはり良心がとがめます。このコラムを読んで申し出られたら、ご近所の方ならお返ししますよ。


本人はネコババするつもりじゃないと表明していますけど、これはネコババそのものです。法律上、落とし物を拾ったら警察に届けなければなりません。拾った1万円札を自分の懐に仕舞い込み、警察に届けようとしない以上、それはどう見てもネコババです。ネット上のコラムを読んでいたら返しますって、落とし主がそのコラムを見ている可能性なんてかなり低いでしょう。返す気が全く無いようにしか見えません。


太田述正コラム#2193(2007.11.24)
現在なら、(判例を調べたわけではありませんが、)1万円程度なら、たとえネコババしたとしても、占有離脱物横領罪としての可罰的違法性はないのではないかと思料されます。

〜中略〜 

今時、東京の交番なんて、どこでもおおむね開店休業状態であり、落とし物の届け出は署まで行かなければならない。
その私の手間と、この落とし物の事務処理にかかる警察の手間を考えれば、届け出なんて控えるべきなのです。

〜中略〜

結論的に申し上げれば、あの1万円札を私はネコババしたって問題はないのだけれど、いわんや、拾ったという事実をネット上で公表し、遺失主が申し出ればお返しするとまで申し上げているのですから、全くもって何の問題もない、ということなのです。


「1万円程度、横領しても罪に問われない(根拠無し)」とか、「警察の手を煩わせない為に届け出ない(自分も面倒だし)」とか、「私はネコババしたって問題はない(ネットで告知してるから大丈夫)」等と、目を疑うような記述ばかりで呆れ果てるばかりです。

そして大きな問題が二つ、存在します。まず警察に届けていない時点で法律上、罪に問われます。次にネット上で公表してしまった事で、持ち主に返す事が不可能になってしまったということです。落ちていたのは財布ではなくお札であり、落とし主を特定する事は難しく、ネット上で告知した結果により、もし「複数の落とし主」が沢山現れた場合にどうしようもなくなるのです。

これがネット上で告知せずに普通に警察に届けていれば、落とし主が沢山現れるような事態は避けられます。「あの場所に1万円が落ちていた」ということを他の人間が知る可能性は少ないでしょう。ところがネット上で公表してしまえば大勢の無関係の人が知ってしまいます。

・・・一体どうして「ネット上で告知すれば問題無い」という発想に至れるのでしょう? ネット上で告知したからこそ、取り合えしのつかない問題が発生してしまいました。今更警察に届けても「複数の落とし主」が現れる可能性はそのままです。そもそもこの問題に至る以前に、落とし主がコラムを読む可能性を考えれば、告知するという行為の無意味さに気付いて然るべきですが・・・。


太田述正掲示板
Re: 遺失物等横領罪 投稿者:太田述正 投稿日:2007年11月23日(金)20時36分52秒

考えてみると、ホームページ上に私の事務所の住所は記してあるけれど、自宅の住所は記してないので、私のコラムを読んだ人でも、私を個人的に知っていない限り、1万円を落としたと申し出られるわけがありませんでした。

住所の公開はマズイので、最寄りの駅を書くと、東急池上線御嶽山駅です。この駅に東側から接近中に拾いました。
なお、今更、交番にも届けるのも何だかヘンです。

というのは、拾った1万円を財布に入れてしまい、現在1万円札6枚が財布に入っており、そのうち拾った札がどれだったか分からなくなっているからです。

拾ったのはモノとしての1万円札か、価値としての1万円か、果たしてどちらだと皆さん、お考えですか?


もうこのやり取りを見る限り、お金を持ち主に返そうという気がサラサラ無いことが見て取れます。掲示板での反論、ブログでの反論を見ていると、どうやら太田述正氏は本当に1万円をネコババしてしまった模様です。彼は一体、どのような手段でこの件の収拾を付ける気なのでしょうか。

何もしなければ、太田氏はこのまま1万円をネコババした人間として扱われます。犯罪者呼ばわりされても仕方がありません。

全部嘘でした、冗談でした・・・と「釣り宣言」を行った場合、嘘吐き呼ばわりされるでしょう。そうなれば太田氏の他の証言についても、信憑性が無いのではないかと疑われます。

素直に1万円を警察に届けるのが現時点では最良ですが、既にネット上で公表してしまった結果、落とし主の特定が困難になっている事を謝罪しなければなりません。

どのような選択肢を選んでも、彼にとってはマイナスでしかないでしょう。一体何故、犯罪行為である「1万円ネコババ報告」をブログで得意げに発表してしまったのか。全く理解できません。
22時18分 | 固定リンク | Comment (178) | 政治 |
2007年11月16日
一体、何の冗談なのだろう?


民主党:【参院農水委】農業者戸別所得補償法案めぐり参考人質疑 米長議員 (2007/11/08)
最後に米長議員は財源について「野党では明確に示すのは厳しい立場ではあるが、予算全体の枠組みを考慮する中で、ムダの排除プラス省庁の壁を越え、横断的に視野に入れている」との考えを明示。それに対して国民の理解は得られるだろうかと尋ねると、岸氏は「おっしゃる通り」と肯定。「米の備蓄は国防の問題として防衛省の予算でやったらどうかと考えている」との持論を展開し、財源確保への道筋を示したうえで、「そういうところにこそ政治が動いていくべきだ」と締めくくった。


太字強調部分は参考人として呼ばれた岸康彦氏の発言です。会議録がUPされるまで待って(一週間掛かる)確認して置きました。


参議院 第168回国会 農林水産委員会 第6号
○参考人(岸康彦君) おっしゃるとおりだと思うんです。
 私、省庁の壁を越えて考えなきゃいけないと言ったのは、当然予算も含んでおります。
 私はかねがね、米の備蓄などというものは防衛省の予算でやったらどうだと、これは国防なんだという考え方を取るべきだということまで、ちょっと極端でありますが言っているんでありますけれども、一農林水産省の予算の枠内でやろうとしたら、それは一兆円、なかなか大変じゃないですか。どうでしょうか、これは。いろんな試算をしておられますけれどもね。私は、そういうところにこそ政治が動いていただかなきゃならぬということを最後に申し上げたかったわけであります。


・・・え〜っと、普通に農林水産省の予算でやれば良いと思うんですが・・・あれですか、「防衛予算を削って米の備蓄に充てろ!」と言いたいのでしょうか? それとも、「防衛予算に米の備蓄費用分を増額→防衛予算増、日本は軍拡をしている!」とやりたいんですか? 岸康彦氏は日本農業研究所研究員という立場上、前者を主張されたいのでしょうか。まるで無関係な部署のものを無理矢理持ってきて担当させて、予算はそっちで出せ? 無茶苦茶です。

それにそんな事を言い出したら、米なんかよりも先に重要な物が幾らでもあるでしょうに。例えば石油の国家備蓄も防衛予算でやらなければならないんですか? 何でもかんでも防衛省の担当になってしまったら、防衛省の権限は肥大化させねばならないですし、予算も廻さなければ何もできなくなります。でも岸氏はそういった影響を何にも考えずに、古い発想で米の備蓄を国防と無理矢理結びつけようとしているようにしか見えません。

第一、米だけ備蓄できても食糧自給全体の問題から考えれば完全に不足ですから、何の意味も無いでしょう。


20時16分 | 固定リンク | Comment (83) | 政治 |
2007年11月10日
最初、書かれている意味が理解できませんでした。今も理解できません。沖縄タイムスの書き方が悪いのか、それとも対馬丸記念館会長・高良政勝氏が本当にこんなことを言ってしまったのか・・・記念館の会長が「知りませんでした」では済まされない筈なんですが・・・。


対馬丸の悲劇 映画化 [11/8 沖縄タイムス]
会見には上原さんのほか、高良政勝同記念館会長も同席。高良会長は「教科書検定問題のように対馬丸も軍命ではなく自由な意思で疎開したと史実を書き換えられることに危機感を覚える。そうならないよう多くの人に対馬丸の悲劇を知ってもらう作品になれば」と話した。


沖縄の本土疎開命令は政府から県へ伝えられた要請です。軍は非戦闘員の疎開に積極的でしたが、出来るのは協力だけで、命令権はありませんでした。それ以前に「安全な場所へ疎開して下さい」という要請が例え命令だったとして、一体何処が問題になるのか理解できません。むしろ強制的にでも疎開させるべきだったのではありませんか? 後の地上戦で住民が巻き込まれたと非難するのであれば、疎開という行為は肯定されてしかるべきでしょう。しかし沖縄県民は「自由な意思で疎開しようとしなかった」のが実情です。実は沖縄からの疎開船は当初、乗船率は5割以下でした。強制力のある軍命が発せられていたなら、こんな事は有り得ない筈です。その後、那覇市が空襲された後に乗船率は上がりましたが、全ての非戦闘員の脱出は出来ませんでした。

対馬丸の沈没は確かに悲劇です。しかし、沖縄からの約200隻の疎開船の中で、米潜水艦に沈められたのはこの一例だけです。約7万人の非戦闘員(女性子供老人)が疎開しており、疎開自体は無謀でもなんでもありません。

第二次世界大戦ではドイツでも疎開船が撃沈された事例が有ります。終戦間際に、東プロイセンからドイツ西部に脱出する為(もし取り残されてソ連軍に捕捉されれば悲惨な目に遭う)、250万人もの難民を守りながらバルト海の海路より脱出したドイツ海軍最後の作戦は多数の犠牲者を出しています。難民を満載した客船「ヴィルヘルム・グストロフ号」がソ連潜水艦に撃沈された際は、それだけで約9000人の非戦闘員が犠牲になりました。脱出作戦は総計で3万人以上の犠牲者を出しましたが、100倍近い人達を救う事が出来ました。

対馬丸にせよ、ヴィルヘルム・グストロフ号にせよ、撃沈された事自体は悲劇です。ですが安全な場所へ脱出しようとする目的自体が非難される謂れはありません。脱出船のことごとくが沈められたのであれば無謀な作戦として非難されても仕方がありませんが、日独双方の事例ともそうでは無い筈です。


追記:日本経済新聞2004年6月25日文化欄より


「対馬丸語り継ぐ悲劇」:著者 高良政勝
私は幸運にも助かったが、父母や兄弟ら家族九人を惨事で失った。県の疎開船乗船者募集に父が応じ、鹿児島の学校に進んでいた長兄を除く一家十一人で渡航を図った。


高良さん、「募集に応じ」っていうのは「軍命ではなく自由な意思で疎開した」っていう事じゃないのですか? ・・・なんで今年の沖縄タイムスの記事では史実の書き換えに危機感だなんてコメントしてるんです? 
21時22分 | 固定リンク | Comment (96) | 政治 |
2007年11月06日
グダグダな茶番劇になっちゃいました。


民主・小沢代表:とどまる意向示す「もう一度頑張りたい」 - 毎日jp
民主党の小沢一郎代表は6日夜、菅直人代表代行らの同党執行部の慰留に対し、「恥をさらすようだが、皆さんの意向を受けてぜひもう一度頑張りたい」と述べ、代表にとどまる意向を示した。


あれだけ大きな啖呵を切っておきながら「やっぱり辞めるのを止めます」では小沢氏本人の求心力の低下は避けられないですし、辞任届を受理せずに小沢氏に代表に留まるように説得を行った民主党執行部はこれで「民主党にはまだ政権担当能力が無い」ことを自ら認めた事になってしまいました。小沢氏は辞意表明でそう断言していたわけですから、実質的に追認ということになります。・・・果たして、それをきちんと理解した上で現実的危機感を持って今後の政策を決めていく・・・のは無理だろうなぁ・・・。


安倍晋三の命運と「小泉再登板」説の深層(2007/7/25 日経NET)
小泉がしきりに口にするもう一つのポイントが「小沢」だ。「小沢代表を大事にしろ」。安倍や幹事長・中川秀直らに小沢を追い詰めすぎず、次期衆院選まで民主党代表の座にとどまらせる方が得策だと再三、説いてきた。選挙戦に入っても20日、小沢のお膝元、岩手県への遊説で「小沢さんは頑張っている。長く続けてほしい」と皮肉たっぷりに持ち上げて見せた。健康への不安と、党内の反小沢勢力との確執を抱え、参院選で勝っても小沢は決して磐石の態勢にはならない、との読みに基づく。

参院で小沢が全法案否決など極端に強硬な国会戦術に出れば、自民党も無傷で済まないかも知れないが、世論の風向きなどによっては民主党内もガタガタする可能性がある。「小沢は必ず自民党に向かって仕掛けてくる」。小泉はこうも漏らしている。早期解散論を標榜する半面、「政界再編」も口にする小沢が仕掛けてくれば、逆に自民党が民主党の反小沢勢力に手を突っ込む余地も出てくる、との見立てだ。安倍の頭越しに、小泉と小沢は「政界再編」をにらんだ神経戦を既に繰り広げている。


小沢さんの辞意撤回を見ていると、もし小泉さんや安倍さんが再登板しようとしても民主党はそれを批判できなくなってしまいますね。私は両者の再登板は有り得ないだろうとは思いますけれど。

「小沢代表を大事にしろ」という小泉元首相の言葉は、民主党との『大連立』や民主党が割れた上での『政界再編』の為に、小沢氏が代表で居てくれた方が好ましいという意味だったのでしょう。小沢氏は確かに仕掛けて来ました。それが最近の小沢氏辞任騒動にまで発展した大連立構想を巡る揺れ動きです。そして小沢氏はそのまま代表を続投する事を決めました。何時かまた、動いてくる可能性が高く、民主党は爆弾を抱えたままとなります。
22時16分 | 固定リンク | Comment (107) | 政治 |
2007年11月04日
これは福田の計略による作戦勝ちなのか、それとも小沢の自爆なのか、或いはその両方なのか・・・フフン派の私はマッタリしながら現在の急展開を見守っているわけですが、経緯がどうあろうとこれが福田総理の初戦果、という事になりそうです。

asahi.com:小沢氏が代表辞任の意向表明 「政治的混乱のけじめ

このままいけば、安倍前総理が辞任してから二ヶ月経たずに今度は小沢代表が辞任するという事になるわけですが・・・もう遠い過去の出来事のような錯覚を覚えます。党首討論を回避して密室での党首会談二回でこの急展開。7日に延期されていた党首討論はもう開かれないでしょう。

今回の騒動の原因は「自衛隊派遣恒久法」と「大連立構想」。恒久法の理念は小沢氏の以前からの主張でしたから、会談で出て来ても予想の範疇ですが、連立政権構想に積極的な小沢氏の姿勢が民主党内に全く受け入れられず、代表の辞任騒動となりました。


毎日jp(毎日新聞):小沢代表辞意 会見要旨
もちろん民主党にとって次の衆院選に勝利し、政権交代を実現して「国民の生活が第一」の政治を実現することが最終目標です。しかしながら民主党はいまださまざまな面で力量が不足しており、国民からも「自民党はダメだが、民主党も本当に政権担当能力があるのか」と疑問が提起され続け、次期総選挙の勝利は大変厳しい情勢にあると考えている。その国民の皆さんの疑念を払しょくするためにも政策協議を行い、我々の生活第一の政策が取り入れられるならば、あえて民主党が政権の一翼を担い、参院選を通じて国民に約束した政策を実行し、同時に政権運営の実績を示すことが、国民の理解を得て民主党政権を実現する近道と判断した。また政権への参加は、私の悲願である政権交代可能な2大政党制定着と矛盾するどころか、民主党政権を早めることによってその定着を確実にすると考える。


連立構想をどちらが先に言い出したかどうかなんてあまり関係が有りません。小沢氏が連立構想に乗り気であったことに違いは無いのですから。それにしても、次の衆院選で過半数を取ることは困難だと簡単に認めてしまうとは・・・事実、その通りなのかも知れませんが、そういった現実的認識を党内で共有出来ていなかった事が、決定的な理由なのでしょう。

これを自民党、福田総理側からの視点から見れば、連立構想が成立しても前進ですし、結果的にそれが断わられても小沢代表辞任騒動にまで民主党内を混乱させる事が出来たわけで、事態がどっちに転ぼうと福田総理にとっては美味しい展開になります。

福田総理が何処まで本気で連立構想を考えていたのかは不明です。小沢氏の辞意表明からは連立への高い意思が見受けられますが、福田総理のコメントからは窺い知る事は出来ません。福田氏は腹の底を見せようとしない人物です。

もし「連立構想が成功したらそれでよし。でも確率は低いので民主党を混乱させる事が出来れば十分」という、最初からこの展開を狙ったものであるならば、小沢代表が本当に辞任してしまった場合、考えられる限りの最大の戦果を上げた事になります。

それとも全てを予測した上で、自民党は連立構想を仕掛けて来たのか・・・


小泉純一郎語録 −大西行政書士事務所−
4/11  安倍官房長官らとの懇談

「首相になれないから自民党を飛び出した。民主党代表にとどまるはずがない。9月に代表に再選されれば旧社会党系を切って自民党にすり寄り、連立をしかけてくる」


これって、今回の騒動よりも遥か以前(2006年)に書かれた事、発言ですよね・・・小泉元総理は、いずれ小沢氏が連立構想を持ち掛けてくることを読み切っていた事になります。そして小沢氏は辞意表明にある通り、2007年の参院選で勝利したにも関わらず、次の選挙、つまり解散総選挙で勝てる可能性は低いと踏んでいました。(過半数を取らなければ政権交代は実現できず決定的勝利とは言えない)そうなれば政治的閉塞状況はこのまま続き、法案は何も通らなくなってしまう。総理大臣にもなれそうにない。自分の政策は何も実現できないまま。

自民党側は、そうした小沢代表の胸の内を把握していた可能性が高いでしょう。
21時42分 | 固定リンク | Comment (92) | 政治 |
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