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2007年10月04日
中村哲医師のペシャワール会がパキスタンから撤退する事になりました。ペシャワール(Peshawar)はパキスタンの都市名ですから、其処から撤退してしまった場合は組織の名称も変更してしまうのでしょうか。


ペシャワール会:パキスタンでの難民医療支援から撤退 [10/4 毎日新聞]
パキスタンを拠点に、隣国アフガニスタンからの難民の医療支援などを続けているNGO「ペシャワール会」(福岡市)が、パキスタンから11月にも撤退する方針を固めた。アフガン、パキスタン両国間の関係悪化が背景にあり、今後はアフガンに拠点を移す方針。会の活動はパキスタンで始まり、会の名前の「ペシャワール」はパキスタンの地名に由来するが、そのパキスタンから活動開始24年目に撤退を余儀なくされることとなった。


どうしてこうなったかというと、記事の後半にこうあります。



アフガン難民はパキスタン国内に約215万人とされるが、同国政府が今年5月、09年までに全員を帰還させることを決定。アフガン難民の救済活動を続けてきた会に対しても今春からパキスタン政府の態度が硬化した。さらに、今まで黙認してきた、病院のアフガン人スタッフの資格の有無も問題視し、日本人スタッフのビザの滞在許可期間も短縮した。同会は「改善命令は事実上の閉鎖要求で、難民強制帰還に伴う国家方針」と受け止め、撤退を決めた。


パキスタンはアフガン難民を強制退去させるので、ペシャワール会にも一緒に出て行って貰おうというのが、パキスタン政府の意向です。

【追記】ペシャワール会について詳しい消印所沢氏によると、ペシャワール会の撤退理由は公式発表とは別に、何か裏の理由がある可能性が高いそうです。



37. このペシャワール会の撤退理由が,「アフガーン難民を帰国させるため」というのは,理由としてはこれまでの会の活動と整合性がありません.

 なぜならばPSMは難民のための病院なのではなく,ペシャワールにおける貧困な医療全般を支援するためのものだったはずだからです.

 事実,アフガーン難民が初めて出現するのはソ連侵攻後からですが,中村医師の本の記述に寄れば,それに対してぺ会が行ったことは,
「疲弊したアフガーンの農村の支援」
であり(それが「医者,井戸を掘る」),
「難民救済」
ではありません.

 むしろ本当の撤退理由は,
>今まで黙認してきた、病院のアフガン人スタッフの資格の有無も問題視
といったところにあるのではないかと愚考いたします.
 また,これまであからさまに他の援助団体を批判してきましたから,逆襲を受けた可能性もありますね.
 さらに(憶測半分で言えば),公表されているペ会の会計と,中村医師との記述との間に矛盾点がありますので,これまでのターリバーンとの結びつきから考えて,何かやらかしたのではないかという可能性もあります.
 ちなみに現在,反ムシャラフ・テロが激しくなっているのは,周知の通りです.

 まあ,真相はこれから調べてみるとして,記事は中村医師の言い分をそのまま伝達しているに過ぎず,信頼できるものとはあまり言えないようです.

Posted by 消印所沢 at 2007年10月05日 02:49:34


元々、アフガニスタンのターリバーンはパキスタンが育て上げた組織です。インドと対峙する時に備え安全な後背地を確保する為に、後方の隣国を事実上の支配化に置く必要があったからです。そしてそれは成功し、パキスタン子飼いのターリバーンはアフガニスタンの政権を掌握したわけですが・・・911テロ後のアメリカによるアフガン対テロ戦争でターリバーンは潰されました。そしてパキスタンはアメリカの半ば脅迫に近い要請で対テロ戦争に協力させられ、ターリバーンの掃討作戦に協力する羽目になりました。パキスタンは自ら育て上げたターリバーンを、捨て去らねばならなくなったのです。そうしなければパキスタン自体がテロ支援国家としてアメリカに潰され、そしてインドが漁夫の利を得る事になるのです。

そんな中、ペシャワール会の中村哲医師は対テロ戦争以前、その後も、ターリバーンを擁護する発言を繰り返していました。確かにそうすればターリバーンに襲われる心配は無くなるでしょう。しかし中村哲医師のターリバーンに対する擁護はあまりにも度を越したものとなっています。

現地に居た専門家の情報が正しいとは限らない

最早、中村哲医師はまるでターリバーンのスポークスマンと化しています。そんな中村哲医師とペシャワール会は、ムシャラフに疎まれパキスタンでの居場所を失ってしまいました。しかし活動拠点をアフガンに移しても、カルザイから好かれるとはとても思えません。彼等はターリバーンの手先と見られてしまうからです。今までが今までですから、ずっと目を付けられてしまいます。しかし、それはしょうがない事でしょう。

そんなペシャワール会ですが、最近、日本の民主党の小沢代表と何やら連絡を取り合っている様子。


国会:代表質問スタート 攻める民主、かわす首相 [10/4 毎日新聞]
このころ、小沢氏は国会内の控室。アフガニスタンで活動する福岡市のNGO(非政府組織)「ペシャワール会」に電話していたという。


恐らく、以下の件について話し合いです。

アフガンに調査団派遣へ 給油継続問題で民主党 [9/28 朝日新聞]

誰が行かされるのか知りませんが、ペシャワール会に現地案内を頼む気なんですね。それなら確かにターリバーンから襲われる心配は少ないです。現地アフガニスタン政府とISAFからは疎まれてしまうでしょうが。


小沢民主党代表:アフガン部隊参加に意欲…海自給油代替案 [10/3 毎日新聞]
小沢氏は国連決議に基づく国連の活動であれば、海外での武力行使でも憲法に違反しないという立場。2日の記者会見でも「ISAFは国連の活動で、参加は憲法に抵触しない。派遣するかしないかは時の政府の判断だ」と語っていた。党幹部は「小沢代表の持論から言えば、武力行使を含むISAFへの参加は当然だ」と指摘した。


ターリバーンと関係が深いペシャワール会と関わりがある、日本の民主党をISAFが快く思うとはとても思えないのですが。ISAFに参加したければペシャワール会との繋がりは切るべきです。そうしないと情報漏洩の可能性が有り得ます。ISAFはターリバーンの残党を相手に掃討戦をしていることを、忘れないで下さい。

そして、日本政府の海上給油活動に反対する為の代替案(政権奪取後の条件付としても)がISAFに参加する事であるならば、その任務はサマワ派遣などよりも遥かに危険である事を、民主党は国民に説明して下さい。例えば、アフガンに展開しているドイツ連邦軍はこの数年間で20人以上の戦死者を出しているのです。

民主党はそれだけの覚悟を踏まえた上で、言っているのですか?
21時56分 | 固定リンク | Comment (196) | 平和 |

2007年08月14日
派手に炎上した石田日記は、最近の日付からブログ版のコメント機能とトラックバック機能を消してしまいました。最早そうなってしまうと通常版の日記と何も変わらない(RSSはあるが)以上、一体何の意味があるのでしょうか。

コメント欄があるなら、間違いをそれとなく指摘する事も可能なんですが・・・無い以上は、外部から指摘する以外に方法がありません。


石田日記: 8月8日(水)「DDR:武装解除」
現地にいた専門家の話というのは、すごく重みがあって興味深い。

2001年のテロ特措法の審議の時に良く覚えているのが、委員会での参考人質疑にペシャワール会(アフガンで井戸を掘っているNGO)の中村医師が来られて、発言され、その中村医師の発言があまりに、いままでメディアを通じて入ってきている情報と違うので、与党の先生方が動揺している光景だ。

(詳しくは 2001年10月13日(土)「花の都ペシャワール」をご参照ください)

政治とか政策はイデオロギー云々とか以前に、現場に聞き、現地から考えれば、自ずと正しい答えが出るというのが良く分かる話です。


・・・よりにもよって、ペシャワール会の中村哲医師ですか。彼の言ならば、メディアを通じての情報とは違っていて当然でしょう。中村医師の証言が如何に荒唐無稽であるかは、「軍事板常見問題」の消印所沢氏が何年も前から特集を組んでいますので、その中の「アフ【ガ】ーニスタンFAQ」から中村医師関連の項目を紹介しておきます。



【珍説】「ブルカを99%の人は自発的に着ていた(ペシャワール会・中村哲医師)」???

【珍説】「アフ【ガ】ーン人党派の乱立・抗争は,米国のせいで深刻化した(ペシャワール会・中村哲医師)」???

【珍説】「マスードはBBCヒーロー」(ペシャワール会・中村哲医師)」???

【珍説】「スティンガー供与により,牧歌的な趣が対ソ紛争から消えた(ペシャワール会・中村哲医師)」???

【珍説】「和平交渉において,パキスタンの意見も無視された(ペシャワール会・中村哲医師)」???

【珍説】「頭越しの交渉に抵抗したハク大統領は爆殺された(ペシャワール会・中村哲医師)」???

【珍説】「マスードはハザラ族居住地無差別砲撃などの暴挙を行った(ペシャワール会・中村哲医師他)」???

【質問】大掛かりな補給がマスード軍へ行われていた(ペシャワール会・中村哲医師),は本当か?

【珍説】「2001年1月の経済制裁は,ある会場の中に警察に追われた人が一人紛れ込んでいる,だから入り口を閉めて食べ物も水もやってはいけないことにする,というのに等しい(ペシャワール会・中村哲医師)」???

【珍説】「ターリバーンが大規模戦闘もなく国土の90%を支配できたのは,民衆の支持のおかげ(ペシャワール会・中村哲医師他)」???

【珍説】「ターリバーンは最も血生臭い匂いのしない,きれいな政権(ペシャワール会・中村哲医師)」???

【珍説】「バーミヤンの石仏爆破は一種の雨乞い(ペシャワール会・中村哲医師)」???

【珍説】 「ターリバーンは農村の慣習法を取り入れていただけ.殆どの人は普段通り生活していればよかった(ペシャワール会・中村哲医師)」???

【珍説】「ターリバーンの禁令に違反しても,刑罰は軽かった(ペシャワール会・中村医師)」???

【珍説】「ターリバーンは徐々に規制を緩めつつあった(ペシャワール会・中村哲医師他)」???

【質問】「アフ【ガ】ーンの女性達は表面,家畜のように扱われながらも,実は内助の功を期待され,家の中で実権を振るい得る」という,小林よしのりやペシャワール会・中村哲医師の言葉は本当か?

【珍説】アフ【ガ】ーン人は日本人が好きである(ペシャワール会・中村哲医師」???

【珍説】「ヒロシマ・ナガサキはアフ【ガ】ーン奥地にまで知られている(ペシャワール会・中村哲医師)」???

【珍説】「ターリバーンがいなくなって,エロ写真が巷に氾濫するようになった(ペシャワール会・中村哲医師」???

【珍説】「米軍はアフ【ガ】ーンでベトナム以上に負けている(ペシャワール会中村哲医師)」???

【質問】 中村医師は,大手国際機関がスタッフを高給で引き抜くことを非難しているが?

【珍説】「識字率の高さ=文化的」という神話による援助が,貧困とスラム化を進行させた(ペシャワール会・中村哲医師)」???

【珍説】「アフ【ガ】ーンは,遊牧と農耕とで何とかしてきたのに,民主主義だのなんだの入ってくると,医者のほうが農民よりも多いという異常な社会になってしまう(ペシャワール会・中村医師)」???



なにやら凄まじい数になりましたが・・・中村医師はターリバーン擁護派であり、あたかもターリバーンの代弁者であるかのような言動が目に付きます。現場に聞き、現地から考えれば何もかも上手くいくというのは幻想に過ぎません。現場に居る人間が公正中立な視点から報告する保証など無いのです。いや、むしろそれは有り得ないと思わなければなりません。そういった場合は複数の情報ルートを照らし合わせて現地の状況を把握しなければならないでしょう。考えるのは後方でなければならない。情報を集めて精査する必要があります。

ペシャワール会の中村哲医師は、ターリバーンに感情を移入し過ぎています。結果的にターリバーンのプロパガンダ宣伝に協力する形となっており、彼の証言を鵜呑みにするのは危険です。
13時31分 | 固定リンク | Comment (92) | 平和 |
2007年07月25日
ニューヨークタイムズのノリミツ・大西記者がまた酷い記事を書きました。日本航空自衛隊のF-2支援戦闘機が日米共同訓練「コープ・ノース・グアム」において、500lb爆弾による実弾演習を行った事に関連して、「日本は北朝鮮を爆撃する訓練をしている」「周辺国は警戒している」等と無茶苦茶な事を書き立てています。


Bomb by Bomb, Japan Sheds Military Restraints - New York Times [By NORIMITSU ONISHI Published: July 23, 2007]
The exercise would have been unremarkable for almost any other military, but it was highly significant for Japan, a country still restrained by a Constitution that renounces war and allows forces only for its defense. Dropping live bombs on land had long been considered too offensive, so much so that Japan does not have a single live-bombing range.

Flying directly from Japan and practicing live-bombing runs on distant foreign soil would have been regarded as unacceptably provocative because the implicit message was clear: these fighter jets could perhaps fly to North Korea and take out some targets before returning home safely.


自衛隊、徐々に制約除く 米紙特集記事、周辺国に不安も (共同通信)
【ニューヨーク23日共同】23日付の米紙ニューヨーク・タイムズは特集記事で自衛隊について、インド洋での米艦船への給油活動など「数年前なら考えられないと思われていた変革を実行に移した」と指摘、軍事的制約が徐々に取り除かれていると報じた。その上で、こうした変化が周辺国の不安を呼び起こしていると伝えた。その背景については、集団的自衛権行使容認派の小泉前首相や安倍首相の志向を指摘。


海外メディアが日本を批判している、という権威付けにニューヨーク・タイムズを使うのはもう止めてくれませんか? 普通のアメリカ人記者が書いたならともかく、ノリミツ・オオニシ記者でしょう? 




日本の爆弾投下訓練は北朝鮮を想定=NYタイムズ紙(上) [7/24 朝鮮日報]
自衛隊による戦後初の爆弾投下訓練は北朝鮮を狙ったもの、とニューヨーク・タイムズが分析した。

同紙は23日(現地時間)付の1面と6面に「連日の爆弾洗礼、日本は軍事力抑制から抜け出す」と題した記事で、自衛隊が先月西太平洋の孤島で500ポンド(約227キロ)爆弾を投下する訓練を行ったと報じた。

同紙によると、これは一見普通の軍事訓練だが、日本としては防衛目的の軍事訓練のみを許容する憲法の規定を越える非常に重大な事件というわけだ。

とりわけ最新型のF2戦略爆撃機がグアムから240キロ北方の外国の島まで飛んで爆撃訓練を行ったことには「非常に挑発的で意味深いメッセージが込められている」とし、この爆撃機はおそらく北朝鮮のある地点に爆弾を投下して帰還する訓練を行ったものと同紙はみている。

このような攻撃的軍事訓練に対する心配の声に対して日本は、「爆弾投下は防衛のためのもの」という詭弁(きべん)を展開している。訓練を行った航空自衛隊の司令官は「爆弾投下は常に攻撃を意味するものではない。爆弾は防衛のためにも使用可能だ。われわれはその訓練を重点的に行っている」と奇怪な論理を展開した。


もうこれに至っては馬鹿げているとしか・・・なんですか、「F2戦略爆撃機」ってのは。「自衛隊による戦後初の爆弾投下訓練」というのも酷い嘘です。

爆弾投下訓練は防衛の為のもの、当たり前の話でしょう。何処が奇怪なのか分からない。敵が上陸した後に爆弾で攻撃する、それの何処がおかしいのですか。韓国軍だって38度線を突破された後に敵を空爆する際には、自国内で防衛的な空爆をすることになるでしょうに。



今回の訓練は日本と米国がグアムで行った初めての訓練であり、日本で今後導入が有力視されている最新鋭のF22戦闘機なら、日本の北部からグアムまで2700キロを給油なしに飛行できる。今回の訓練に参加した自衛隊のパイロットは「一気に攻撃できる」として露骨に自慢した。


こんな事はノリミツ大西の記事にすら書かれていない。韓国人記者は翻訳がおかし過ぎます。日米共同訓練「コープ・ノース・グアム」自体は1999年から行われている事です。今回が初めてではありません。初めてなのはF-2が参加したこと、それだけです。



Japan is acquiring weapons that blur the lines between defensive and offensive. For the Guam bombing run, Japan deployed its newest fighter jets, the F-2’s, the first developed jointly by Japan and the United States, on their maiden trip here. Unlike its older jets, the F-2’s were able to fly the 1,700 miles from northern Japan to Guam without refueling — a “straight shot,” as the Japanese said with unconcealed pride.


これがノリミツ大西の記事原文です。1700マイルは約2700kmだから、この部分でしょうね。F-22の話なんてしてないですよ。日本の北部とは三沢基地の事。「older jets」とはF-4EJの事です。このF-4EJにしても、グアムまでの移動に空中給油はしていません。(硫黄島を経由)

日米共同訓練「コープ・ノース・グアム」には、今まで航空自衛隊は対地爆撃訓練にF-4EJファントム戦闘機を参加させていました。今回F-4EJに代わり、初めてF-2支援戦闘機を参加させました。つまり今回の演習で目新しい事実は「F-2がやって来た」という点だけです。「初」というのはF-2が初めて実弾爆撃訓練を行った、というだけのことです。

騒ぐ時期を間違えていませんか?

海外での日本航空自衛隊の実弾爆撃訓練が問題だと言うなら、F4EJの時に騒ぎなさい。2年前の話です。


「コープ・ノース・グアム」終了 空自F−4 実弾で対地爆撃 [2005/8/11 朝雲新聞]
米グアムのアンダーセン空軍基地とその周辺空域で7月11日から行われていた日米共同訓練「コープ・ノース・グアム」が同30日に終了した。
期間中、島全体が空対地射爆撃場となっているグアム島周辺のファラロン・デ・メディニラ島で、空自では初めての実弾を使った空対地射爆撃訓練が行われ、500ポンド実爆弾を積んだ空自F4EJ改戦闘機が編隊を組み、地上目標に向けて次々と実弾を投下した。
同訓練では爆弾の組み立てから、戦闘機への搭載、発進、爆撃まで一連の動作を演練、「精強化に向けた実戦的な訓練ができた」(吉田空幕長)という。
日本国内では実弾を使えないため、青森・天ヶ森射爆撃場などで訓練弾による空対地射爆撃訓練が行われている。


どうして単なる自由落下爆弾の爆撃演習でこんな大騒ぎができるのか、全く不思議です。


「コープノース・グアム07」始まるF2が初参加 [6/21 朝雲新聞]
米グアムのアンダーセン空軍基地とその周辺空域で6月10日から日米共同訓練「コープノース・グアム07」が始まった。6月23日まで。
空自からは今回初めて、これまでのF4EJ改戦闘機に代わってF2戦闘機が参加、グアム島周辺のファラロン・デ・メディニラ島にある空対地射場で500ポンド爆弾を使った空対地射爆撃訓練を実施している。
同訓練は平成11年からほぼ毎年行われており、今回で8回目。参加部隊は空自が3空団(三沢)飛行群司令の有馬龍也1佐を統制官に、3空団と警空隊から計約230人とF2戦闘機8機、E2C早期警戒機2機。米側は5空軍(横田)、第13空軍(グアム)、第27遠征戦闘航空団(ニューメキシコ州キャノン空軍基地)とF16戦闘機18機程度。


日米共同「コープ・ノース・グアム」終わるF−2初の対地実爆 [6/28 朝雲新聞]
米グアムのアンダーセン空軍基地とその周辺空域で6月10日から行われていた日米共同訓練「コープ・ノース・グアム07」の飛行訓練が6月23日、終了した。
期間中、空自は3空団(三沢)飛行群司令の有馬龍也1佐以下230人が米軍参加部隊と戦闘機戦闘訓練を実施したほか、今回初めて参加したF2戦闘機がグアム島周辺のファラロン・デ・メディニラ島にある空対地射場で500ポンド爆弾による空対地射爆撃訓練を行った。
7月4日までに全部隊が撤収予定で、F2とE2Cは硫黄島、百里を経て三沢基地に帰投。1輸空のC130H輸送機が参加者や機材等の空輸支援を行う。


以上が今年行われた「コープ・ノース・グアム07」の記事です。
07時00分 | 固定リンク | Comment (66) | 平和 |
アフガニスタンでタリバンに韓国人民間人が多数誘拐された事件で、タリバンはアフガン展開中の韓国軍の撤収を要求。しかし元々、年内には撤収する予定だったことが判明すると要求が次々と変わり、そうこうしている内に現場はアフガニスタン軍とアメリカ軍が包囲、状況は膠着状態が続いています。


【韓国】アフガン人質、渡航自粛の強行入国に批判 [7/23 NNA]
韓国の全国紙などによると、インターネットを中心に宗教団体の無責任な宣教活動に対する批判が相次いでいる。
ネット上では、誘拐されたうち3人が13日の出国前に仁川国際空港内の「アフガニスタン旅行自粛要請」の案内文の前で撮った記念写真が波紋を呼んでいる。あるネチズン(インターネット市民)は、「危険なことを知りながら渡った人はもちろん、彼らを見送った人も問題」と批判した。


韓国の場合は主要紙自らも「無謀な渡航だ」と人質となった人々の勝手な行動を批判しているのですが(朝鮮日報社説)、そりゃ旅行自粛要請の看板の前でピースサインをしながら記念撮影すればネット上で祭りになっても仕方が無い・・・日本だろうが韓国だろうが、何処の国でもバッシングされてしまうでしょう。


ピースサイン


2004年にイラクで日本人誘拐事件が起きた際、人質バッシングとバッシングに対する批判が吹き荒れました。バッシング批判の映画まで作られ「人質を叩く日本人はおかしい」と主張する人まで現れましたが、その後にイラクでイタリア人記者ジュリアナ・ズグレナ誘拐事件、ドイツ人考古学者ズザンネ・オストホフ誘拐事件が起きた際にもそれぞれの国で人質に対するバッシングは吹き荒れ、そして今回の韓国人誘拐事件でも同様のバッシングが発生している事を見れば、人質バッシングが日本だけに限った話ではないことが見て取れる筈です。


アフガンの人質―韓国人たちの解放を願う [7/24 朝日新聞]
駐留している韓国軍は医療部隊と工兵部隊で200人余り。もともと年内に撤退する予定であり、即時撤退の要求には応じていない。人質をとっての脅しに屈するわけにはいくまい。

派遣した教会は「参加者の家族を苦しめた」と謝罪し、アフガンでの活動を中断することを決めた。

若者たちの中には、遺書をしたためて参加した者もいるという。治安が悪化し、危険なことを承知でアフガンに入り、手を差し伸べようとした志や善意を非難することはできない。


本当に覚悟を決めて入国した者も居れば、物見遊山の観光気分で入国した者も居ます。叩かれるべきは後者ですが、批判は前者も巻き込む事になります。朝鮮日報は「アフガンを渡航禁止にすべきだ」と主張、既に韓国の新旅券法は許可無く渡航した者に刑事処罰を与えることが出来るようになっており、イラクやスーダンは渡航禁止が指定されています。善意の人はもう行けなくなるでしょう。

なお朝日新聞の「人質をとっての脅しに屈するわけにはいくまい」という主張は、2004年の4/10に初出するのですが、その前日まで全く逆の事を言っていました。


4/9 ■日本人誘拐――救出に全力をあげよ
福田官房長官は「自衛隊は人道復興支援を行っている。撤退する理由がない」と、誘拐犯の要求を拒んだ。かといって要求を突っぱね続ければ、3人の身に危険が及ぶだけでなく、同種の事件を誘発する恐れがある。それがこの事件の深刻なところだ。


4/10 ■イラク人質事件――脅迫では撤退できぬ
それでも、人質を盾に他国の国民や政府を脅すやり方は、どうしても認めるわけにはいかない。脅迫を受け入れての撤退には応じることができない。つらい選択だが、私たちはそう考える。

もし今、ここで犯人たちの脅迫を受け入れたらどうなるだろうか。「日本は無法な要求に弱い国だ」というイメージを広げ、同じような人質事件を誘発しかねない。他の国を標的にした犯行に弾みをつけてしまう恐れもある。


「要求を突っぱねれば同じような事件が(ry」と書いた翌日に、
「要求を受け入れたら同じような事件が(ry」と書ける朝日新聞。
流石です。(記事参考「カレーとご飯の神隠し」


さて、今回のアフガン韓国人誘拐事件事件はどう状況が推移していくのでしょうか。犯人側の要求はエスカレートし、捕虜になった同志の釈放を要求してきた所、アフガン政府側は即座に拒否。人質が23人で犯人グループが80人近くと規模が大きすぎるので、突入すれば多数の死傷者が出る事は必至です。これがロシア軍だと平然と突入してしまいますが、流石にそれはない筈・・・最終的には身代金で解決が無難な選択なのでしょうが、既に現場一帯を包囲している為に、秘密裏に取引することは出来ません。韓国政府の立場は非常に苦しいものとなっています。


S. Korea Negotiates for Hostages in Afghanistan, While Some Resent Their Presence There [7/23 VOICE OF AMERICA]

Some of the abductees' own online postings have sparked anger here. One of them posted a weblog entry about singing Christian hymns in an Afghan mosque. The group also posted a photo of themselves posing next to a South Korean government sign banning travel to Afghanistan.


「誘拐被害者自身のネット上の投稿に対し、激しい怒りが噴出しています。1人は、アフガンのモスクの中でキリスト教の賛美歌を歌った事をブログのエントリーに書いていました。また彼らはアフガニスタンへの渡航を禁止する韓国政府のポスターの前で全員がポーズを取った写真を載せています。」

注:アメリカのVOAニュースでは渡航自粛ではなく禁止と伝えていますが、自粛が正しいです。

イスラムのモスクの中でキリスト教の賛美歌を歌うような馬鹿を、救わなければならない韓国政府に同情します。
03時42分 | 固定リンク | Comment (45) | 平和 |
2007年07月23日
これは何ですか、「オウム返し」に似ている気がします。例えば最近、中国産輸入食品の安全性が問題となり各国で輸入禁止措置が取られると、中国政府が「他国の製品にも問題がある」と相手国の輸入品に対し同じ様に輸入禁止措置を取る、といった態度に。


ジュゴンの家日誌 7月21日(土)
本日、7月21日(土)12時すぎ、辺野古の海で作業を止める行動の中、いであ(株)の作業員が海中で平良夏芽さんの空気ボンベのバルブを閉めたため、窒息状態となり急浮上した。ボンベ内の空気は200(20MPs・メガパスカル)中50(5MPs)しか消費されておらず、明らかにバルブを故意に閉めた結果である。これは人命軽視の暴力行為であり許されるものではない。


その2ヶ月前。


琉球新報 5月19日(土)
11管によると、同4時35分ごろ、反対派が調査用の機器設置作業に当たっていたダイバーの(ボンベの空気を吸い込む)レギュレーターを外したため、おぼれかけた―との訴えがあったという。ダイバーの訴えを受けて、海上保安庁の担当者が事実確認で同5時すぎ、海上に停泊していた反対派の船に接近し、任意の事情聴取と現場検証を要請。陸に上がっていた数人の事情聴取も求めた。


今回、反対派側は証拠の写真と映像があると主張していますが、彼ら自身が「よく見えませんが」と言っているように不鮮明で、あまり意味が無いような気がします。このままでは2ヶ月前の琉球新報での平良氏によるコメントの通り、「言い合っても水掛け論になってしまう」で終わってしまうことになるでしょう。

それとも、コメント欄に以下のような書き込みをした人が、何らかの証拠を持っているなら話の進展もあるのかもしれませんが。



私は辺野古で行われている環境調査の一調査員であります。

施設局では大事にしたくないため、ものが言えず、私の名前、会社名の述べることができないのが、悔しく、偽りだといわれる根拠ではありますが。非暴力を言い立てる反対派の暴力・ブログがあまりにひどく、一方的で、腹が立ちます。そのため、匿名で投稿することをお許しください。

彼らの阻止行動とはどういうものなのか、彼らが、一方的に私たち作業ダイバーが行っていることを言い立てる時、彼らが阻止行動と述べている内容をご確認してください。

彼らは、県の許可、海上保安庁の許可を得ている調査作業に割り込み(警戒船・警戒員による注意勧告を無視し、海面上でゴムボート・カヌーを調査ダイバーの上を走らせ)潜りのできる何人かの人は、海底で黙々と作業している私たちの前に立ち、サンゴ・海藻は無視し、足をばたばた、海底をけっとばし、濁らし、道具をつかみ奪い取ろうとします。水中では見えないことをいいことにやりたい放題です。

5月も仲間のダイバーのレギュレーターが奪われました(彼らに言わせるとうそだと言い立てますが・海保は介入したくないのか、なかなか、立件しません)

海底状況を調べる際にライン調査というものも行います。海岸からラインロープを引き、距離別に生物分布を調べる調査であり、ごく一般的な調査です。その基本的な調査(環境の評価を行うためのもの)ですら、彼らの主義・主張に合わなければ、気に食わないのか、妨害したい放題です。

その手口ですが、実際の調査(サンゴ・海藻草類の分布調査)の目の前に泳ぎ濁らす、カメラ・ビデオの目の前を遮る等は、まだ我慢できます。しかしながら、だんだんとエスカレート、調査に必要な距離を示したラインロープを海底より引き上げ、切、グチャグチャにして、海底にもどします。、水中カメラも壊されました。先日(7 月19日)は調査ラインを潜り引っ張り上げ、作業ダイバーとの引っ張り合いの後、切り取り、海底より引き上げ、持ち去りました。「泥棒と言い立てました」しかし、弁護士が入れ知恵したのか、わざわざ施設局の辺野古広報事務所に電話し、「拾いました」と電話を要れ、届けたそうです。海面上でも、港でも「私たちの調査機材を返してください」と述べているのに。彼らは、法律違反すれすれ知っております。それらの調査機材はすべて、民間会社の実損です!!

平和・非暴力と言い立てて、何もできない、われら調査ダイバーに対し、嫌がらせをする反対派。

反対派が平和・基地反対を訴えているのは理解できます。でも。公平を期待している新聞社は、反対派が実際に行っている阻止行動がどのようなものか、(目に見える水上だけではなく、目に見えない水中行動を)彼らが、本当に非暴力を貫いているのか、明らかするようにしてください。

われわれ、作業ダイバーは彼らに激怒してます。まったく理解できません。本当に立派な行動であれば、敬意を払えるはずです。

はっきり言います。彼らの行為に対して。敬意を払うべき要素はひとつもありません(非暴力がうそだからです、ブログで述べていることと実際の彼らの行為が、ものすごく異なるからです)

私たちが、彼らがロープを奪うとき、顔を撮ろうとするとき逃げます。本当に正しい行為だと信じているとは思えません、何を目的で阻止行動をしているのか、新聞のかたがたはお願いですから、明らかにしてください。平和・基地反対のお題目があれば、何をしても良いならば、つまるところテロにつながります。

この辺を理解し、一方的に作業ダイバーの悪行を言い立てる反対派の実態を県民の目の前にさらしてください。それが、本当の平和につながる心を持つ沖縄県民を育てるものと思います。

Posted by 辺野古環境ダイバー at 2007年07月22日 21:59:34


"辺野古環境ダイバー"氏は、以上の文面をマスコミ各社に送付したそうです。最初は単なるコピ&ペーストかと思いましたが、検索をしてみた限りでは、ネット上で出て来たのはこのコメント欄のものが初出である可能性が高いと思われます。
02時54分 | 固定リンク | Comment (78) | 平和 |
2007年07月10日
注:2008年10月14日追記。丸ごと訂正します。「P-3Cモスボールの件についてお詫びと訂正」


昨日のエントリーで海自固定翼哨戒機変遷乃図を紹介しましたが、そう言えば山田朗教授が海上自衛隊のP-3Cについて語った件をきちんとエントリー形式で紹介していなかったなぁ、と思い付き、一年ぶりにきちんと紹介する事にしました。山田先生シリーズを始める前にmixiでも言及していたし、その後にコメント欄で同じ事が指摘され、軍板FAQにも収録されているので、今更な感がありますが。


護憲派のための軍事講座─自衛隊が《自衛軍》になるとどうなる?─ 講師/明治大学教授 山田朗
で、自衛隊の軍事力の特徴とは何なのかというと、私は「二重に歪んだ戦力」と言っています。なぜ二重に歪んでいるかというと、まず米ソ冷戦時代に、警察予備隊から保安隊、自衛隊となったわけですが、このときに基盤が歪んでいるんです。つまり対ソ戦、ソ連に備えるということで、まず非常に歪んだ軍事力になりました。どのように歪んでいるかというと、対潜水艦戦能力の過剰です。ソ連の潜水艦を追跡して撃沈するための能力が異常に肥大したんです。

P3C対潜哨戒機──これはロッキード事件のもとになった飛行機ですが、これはよく飛んでいます。厚木に結構いますし、米軍のものもあります。日本はこれを約100機持っているんです。これはソ連の潜水艦を追跡して攻撃するための決め手となる飛行機なので、こんなにたくさん持っているんですが、世界でP3Cを100機も持っている国は、アメリカを除いて他にはありません。アメリカの同盟国では日本が一番持っているんです。持っているですが、今や使うところが無いんです。ロシアの潜水艦も、どこの潜水艦もそんなにたくさん活動していませんので、こんなにたくさん持っていてどうするのか。

しかもこれは、たくさんあるなら一旦どこかにしまっておけばいいんじゃないかと思いますが、そういうわけには行かないんです。兵器というのは、常にメンテナンスをしていないと、使えなくなっちゃうんです。先ほど船のことを言いましたが、飛行機もそうなんです。10年ぶりに使う飛行機なんか、危なくて使えないわけです(笑い)。ですから、少なくても毎日点検して、飛ばさないと駄目なんです。こんなにたくさん持っていてどうするの、という状態になっています。これは冷戦時代の遺物なんです。


山田朗教授は、海上自衛隊のP-3C哨戒機が冷戦後に、実働数は100機ではなく80機に減少している事を知らなかった。そして使っていない20機はモスボール保存されており、10年間メンテナンスしていなくても即座に現役復帰できることを、知らなかった。

そう、山田先生の提案している「たくさんあるなら一旦どこかにしまっておけばいい」を、自衛隊は既に実行しているんです。毎日メンテナンスしなくてもいい保存方法はあるんです。それは特別な技術ではありません。開口部をビニールで塞いだり、可動部をグリスアップしたり、乾燥した空気を送り込んだりといった作業です。

この「映画人九条の会」で山田朗教授が講演したテーマ「護憲派のための軍事講座」は、山田教授が当時執筆したばかりの本、『護憲派のための軍事入門』[花伝社]の内容がベースとなっています。つまりこの講演を見れば著書の内容も概ね把握できるわけですが・・・その内容は、あまりにも間違いが多く、全てにツッコミを入れることは大変な労力を要する作業で、早々に諦めました。その中でも一つだけ挙げるとすれば、最もアイタタタな間違いが上記のモスボール保存の件です。(笑い、とかが入っているのが特にマズイ)要するに山田先生は現代の軍事力について素人同然だったのでした。単に素人なだけなら別にいいのですが、講演会を開いて他人に軍事講座を開くなどという行為は、する資格など無い筈です。(お金を取っているわけですからね。あと本も)

・・・しかし、この山田先生と、某作家や、某元防衛審議官といった面々と比べて、一体何が違うのか、と思う事があります。あんまり変わらないんじゃないかなぁ、と言うのは言い過ぎでしょうか。
01時59分 | 固定リンク | Comment (44) | 平和 |
2007年06月30日
6月12日火曜日発売の週刊朝日6月22日号に、「自衛隊情報保全隊で国民を監視?」関連の記事が載っていたので少し紹介しておきます。28〜29ページに記事が載っていたのですか、逆神こと神浦元彰さんまでコメントを寄せていました。神浦さんのコメント自体は意外と普通だったので今回は取り上げませんが、記事の最後の方の部分に、ちょっと気に掛かる点が週刊朝日記者により指摘されていたのです。



『自衛隊の国民監視バレた 防衛省「イタい」情報力』 週刊朝日6/22号
志位委員長の会見では、こんな場面もあった。

「オレじゃん!」

志位委員長が「マスコミも反自衛隊活動として紹介されている」と事例を説明した時、記者席から男性の叫び声が上がった。
この人はイラクで取材経験もあるフリージャーナリストの志葉玲(しばれい)さん(31)。志葉さんによると、会見の1ヶ月ほど前、共産党の機関紙「赤旗」の記者から、志葉さんの妻で反戦団体「桃色ゲリラ+」代表の増山麗奈さん(30)を通じて、

「自衛隊が市民を調べているリストがある」
「イラクでの活動の様子についてあなたたちの情報が調べられている」

と遠回しに伝えられ、「口外しないで欲しい」と口止めされたのだという。
会見予定の連絡があり、取材を受ける事を想定した増山さんはショッキングピンクのセクシー衣装を纏い、夫婦で記者会見場を訪れた。会見で志位委員長は、志葉さんのイラクでの取材活動を記載した部分に言及。名乗り出た志葉さんに志位委員長は、

「間違いないですか?」

と呼びかけ、志葉さんは、

「はい、間違いないです」

と応じた。自衛隊の監視対象となった当事者が会見場にいたことで、その場の臨場感が増したのは確かだ。これは共産党の"演出"だったのかも。

本誌・石黒正彦、永井貴子



纏めますと、

1.シバレイ氏は赤旗記者と奥さんを通じて会見の1ヶ月前には既に知っていた。
2.その後に共産党から会見を開くので来てね、と正式な通達を受けた。
3.事前に知っていたけど会見場では「オレじゃん!」と初めて知ったかのように驚いた。
4.事前に内容を漏らした事は黙っててね、と赤旗記者からは念を押されたが、シバレイ氏は口が軽かった。
5.現在、シバレイ氏はこの演出行為について語っていない。

今回のこの"演出"は、それほど悪質というわけではないです。嘘を吐いたり自作自演したわけではないですから。"ヤラセ"かと言われると、ヤラセの定義にもよりますが、そこまでは行かない感じです。どちらかというと"サクラ"に近いでしょうね。結局のところ、被害者であることを主張しながら同時に小細工も弄していた事になります。

別にその程度の事が悪いとは言いませんが、共産党と一緒になって会見を"演出"していたら、それはもうジャーナリストというよりは"活動家"になっちゃってるんじゃないかと。こういうことをしていると、例えばタウンミーティングのヤラセ問題などを、堂々と批判できなくなってしまうと思います。
20時34分 | 固定リンク | Comment (70) | 平和 |
2007年05月31日
今回紹介する平良夏芽牧師は、沖縄県の辺野古で文字通り命を掛けて「阻止行動」を続ける人物。その派手なパフォーマンスは非暴力行動を通り越して「当たり屋」紛いの代物となり、警察に公務執行妨害で逮捕された事もある御仁です。(事件記事)

どうなのでしょうね、こういう体を張った行動は・・・「相手が止まってくれる筈だ」という期待が有ればこそなのでしょうが、自重して欲しい所です。実際にパレスチナでイスラエル軍のドーザーの前に立ち塞がった活動家の女性を、運転手が気付かずそのまま轢いちゃった痛ましい事故があるので、過信は禁物ですよ。(レイチェル・コリー−Wikipedia)

さてこの牧師さんが2007年1月に大阪で行なった迷演説がネット・マガジン『魂花時報』に記載されたのですが、一般メディアでは絶対に垂れ流されないであろうデマ情報が紹介されているのです。

ただそれだけなら捨て置くのですが、これを根拠にあちこちで同内容を主張する輩が出現し、とうとう軍板にまで現れたので、これは放っておけないと思い紹介する事にしました。



【珍説】 広島、長崎に原爆を落としたB29は、沖縄で給油しているんです。沖縄の米軍基地がなかったら、原爆投下はなかったんです。

平良夏芽-『魂花時報』第88号


【事実】 広島に原爆を投下したB-29「エノラ・ゲイ」号は沖縄に立ち寄っていません。

長崎に原爆を投下したB-29「ボックス・カー」号は帰路に沖縄の読谷飛行場に着陸していますが、これは燃料不足による緊急着陸であり、事前に予定していた作戦計画ではありませんでした。

「ボックス・カー」号はテニアンを出撃する直前に予備タンクの燃料ポンプに故障が見つかり、一部燃料(2000リットル)が使えないまま飛び立ち、屋久島上空で写真偵察機との会合に失敗(40分時間を消耗)、そして第一目標・小倉では雲により目標視認が出来ず、爆撃コースを三回やり直すも失敗(45分経過)、この上更に燃料系統が故障し、テニアン又は硫黄島への帰還が困難になり、第二目標・長崎を爆撃後に沖縄へ向かいました。

確かに「ボックス・カー」号のスウィーニー機長には「燃料が足りなくなったら沖縄に降りればいい」という安心感があったからこそ、残燃料に不安がある中で作戦を続行したということが言えるでしょう。それでもトラブルが相次いだせいで「ボックス・カー」号は長崎離脱時の計算では沖縄にすら辿り着けない状況でした。機長は燃費を節約する航法を行い、ギリギリで読谷飛行場に到達しています。

しかし沖縄の基地が使えないなら使えないで、作戦はやはり実行されていたことには変わりが無かった筈です。

出撃前の故障を重要視していたなら予備機「フルハウス」号に乗り換えていれば良いことですし、屋久島上空で40分も待つ余裕を削ればよいし(作戦計画では20分以上待つことは禁じられていた)、小倉で45分も消耗せず早目に長崎に向かうか、小倉でレーダー照準爆撃をしていれば(長崎原爆投下時、原爆管理責任者のアッシュワース中佐が作戦計画で禁じられていたレーダー照準爆撃を指示)、燃料を消耗することなくテニアンないし硫黄島へ帰ることが出来ていた筈です。

「沖縄の米軍基地がなかったら、原爆投下はなかった」等という事は言えません。「沖縄の米軍基地がなかったら、原爆投下後にボックス・カー号は洋上着水していた」という事は言えるかもしれませんが・・・燃料不足の中で帰還するためには重い爆弾を落とさなければなりません。着水する際にも爆弾を抱えたままでは危険です。


1999年にボックスカー乗組員は朝日新聞のインタビューに以下のように証言しています。


「1万ポンド(約4.5トン)もある原爆を抱えて沖縄まで戻る燃料さえなかった。海に捨てるぐらいなら、少しでも打撃を与えられる場所に投下したかった。できるだけ目標に近づくため、命令違反を承知でレーダーを使った」

「広島は教科書どおりにうまくいっていた。私としては何としても連続成功させたかった。ワシントンもそれを望んでいたはずだ」

フレデリック・アッシュワース原子爆弾担当将校


「開発に20億ドルをかけた原爆を無駄にすれば作戦は大失敗とみなされ、軍法会議にかけられ投獄されるに違いないと思った」

「爆撃手が『アイ・シー・イット(みえる)、アイブ・ゴット・イット(やった)』と叫ぶのは確かに聞いたが、真後ろにいた私には何も見えなかった。別の副操縦士も疑っていた。当時はこの点を問題にできる状況ではなかった」

フレッド・オリビ副操縦士


それまでは「長崎上空に雲の切れ目が偶然現れ、目視照準爆撃した」というのが定説でしたが、これを疑問視する証言すら出てきています。それでなくても乗組員は、投下しなければならないという脅迫観念に取り付かれていたことが見て取れます。

沖縄に基地があろうがなかろうが、原爆は、落とされていたでしょう。落とした後で洋上着水をする羽目になっても、海に原爆を捨てるよりは、都市に向かって落としていた筈です。
07時12分 | 固定リンク | Comment (91) | 平和 |
2007年05月27日
「軍隊が市民に銃を向けるな!」「軍隊が治安維持を行う事は危険です!」・・・というセリフは反戦運動などでよく目にすると思いますが、これってどうなんだろうな、と思う時があります。

どういうことかというと、フランスやイタリアでは軍隊が平時から司法警察権・行政警察権を与えられ、一般警察と同様に通常警察業務(犯罪捜査や治安維持)に就いており、市民は普段から軍隊と身近に接しているからです。これは『国家憲兵』(フランス−ジャンダルムリ、イタリア−カラビニエリ)と呼ばれる制度です。ヨーロッパでは他にもオランダやスペインなど、幾つかの国で同様の「軍隊であり警察でもある組織」の制度があります。(国家憲兵 - Wikipedia)

国家憲兵は国防省に所属し、警察権を行使する時は内務省の指揮を受けます。国家憲兵は軍隊内での憲兵の仕事と一般警察業務の他に、通常戦力として軍主力の補佐を行います。空挺部隊や特殊部隊、装甲部隊をも保有しており、戦時の際は予備戦力として、また平時からは国連平和維持活動等に従事し、また場合によっては国連と関係なく海外での軍事作戦に投入されることもあります。

普通に考えれば国家憲兵は一般警察と仕事が被っている為、縄張り争いを生み、効率的とは言えません。元々は警察では対処が困難な状況の中で軍隊が治安維持を担当するうちに出来た制度(ジャンダルムリの起源はナポレオン時代の騎兵で、本来の業務は脱走兵の追跡。その後に警察力の弱い地方で治安維持任務も行うようになった)なので、治安が落ち着いたならば不要なものですが、歴史と伝統の名の元に今でも残されています。なにしろイタリアのカラビニエリは歴史的に国家警察よりも古く、カラビニエリの緊急電話番号は112でポリツィア(警察)は113。国民の認知度もその順で、イタリアンジョークの素材としてカラビニエリは欠かせない存在となっているくらい愛されています。カラビニエリを題材にしたバルゼッレッタ(笑い話)はカラビニエリ公式サイトにも載っており、本まで出ています。其処には「軍隊が治安を維持する」という悲壮感は何処にもありません。

結局の所、軍隊が治安維持に出動して問題となるのは法的手続きの点であり、アメリカでも治安が悪化したら州軍が積極投入されています。ましてやこのように平時から一般警察業務を行っている国もあるわけです。

日本も嘗てはフランスを倣って同様の制度を制定し、その憲兵隊は国家憲兵としての機能を持っていました。元々「憲兵」とはジャンダルムリの訳語だったのです。憲兵は太平洋戦争が無ければ今も日本に存在していた事でしょう。とはいえ戦前の時点から内務省の警察との棲み分けは考えられていて、朝鮮半島のような外地の派遣憲兵は一般警察業務が主で軍事警察業務が従、治安が十分確保されている内地(日本本土)ではその逆となっていました。現在の自衛隊では「警務隊」が憲兵隊に相当しますが、権限は自衛隊内に限られています。


さて、こんな話を延々と続けた真の目的は・・・

憲兵隊を題材にした小だまたけし先生の「平成コンプレックス」の続きが読みたいので、早く連載再開してくれないかなと願う所存です。








しかし連載中断してから暫く経ってるからな・・・アワーズではヘルシングの次に好きな作品だったのですが。なんとか連載再開して欲しい所。
05時18分 | 固定リンク | Comment (97) | 平和 |
2007年05月20日
『軍事板常見問題』に置ける以下の項目に、たれ君の修学旅行回想禄を追記しておきます。


【質問】 辺野古沖埋め立てに反対する「ジュゴンを守れ」という運動は,本当に純粋な環境保護運動なのですか?

【回答】 コイツはジュゴンの家の構成員に接触した人間として「120%違う」と断言できるね、だって歴史問題がどうのとか言ってたもん、俺らに

あとジュゴンの家で日誌書いてる冨田晋の迷言「朝鮮戦争は朝鮮人を皆殺しにしようとした米国の陰謀、米国公文書館で確認できる」と俺らに言い切った
直後俺が「帰ったら文書探すから文書の名前教えて」って言ったらスルーされた罠

それと最後に感想聞かれたて「正直に」と言われたから「ヒトラーの演説聞いてるみたいで非常に不愉快、俺らはあくまで勉強で実態を調べる為の見学しにきてるのであってアジ聴きに来たんじゃねぇボケ」という事をオブラートに包みまくって言ったら「失礼だ!」とファビョられました

同じフレーズの繰り返しとか緩急つけた演説法とか重要な所で叫びまくるのとかでヒトラーの演説思い出したから正直に言っただけだもん俺悪くないよ(棒

たれ ◆TAREurn8FE(修学旅行時の回想)



こんな凄い馬鹿、久しぶりに見た感じです。朝鮮戦争なんてものは、両陣営の初期戦力配置や開戦後の戦闘経過を見れば、北朝鮮による計画的先制攻撃による侵攻である事は明白な筈ですが。そしてソ連崩壊後に機密文書が公開されて、金日成とスターリンが合意して始めた戦争である事が白日の下に曝け出されている筈ですけどね。どこをどう解釈したら「米国の陰謀」になるんでしょうか。

そして週刊新潮の2007年05月24日号の見出し記事にこんなものが・・・



「富田メモ」元宮内庁長官の孫は「基地反対闘争」のヒーロー
誌名 : 週刊新潮 [ 2007年05月24日号]
http://www.shinchosha.co.jp/shukanshincho/
ページ : 55
発売日 : 2007年05月17日
カテゴリ : 社会
キーワード : 元宮内庁長官・富田朝彦 、 孫・晋
キーワード2 : 沖縄県名護市
記事の扱い : コラム等の記事


冨田晋って、あの宮内庁メモの人の孫だったんですか。はぁ・・・あと、「富田」は「冨田」が正式なようです。両方使ってるみたいですね。


晋君が市長に宛てたメッセージ:ジュゴンの家・日誌 [05年11月]
初めまして、私は富田晋と言います。21歳です。

名護市に東京から移り住んで5年間と少しになります。名護市街地で「ジュゴンの家」というリサイクル・ショップを経営しています。

私は中学の頃は不登校でした。

高校は中退しています。現在の学校というものに強い疑問を持つようになったからです。

そんな私が辺野古と出会い、ジュゴンを瀬嵩の海で目視したのは16歳(2001年6月6日)の時です。早いもので21歳になりました。

辺野古に行き、あの海で大切なものを知り、学びました。

「誇りを持って、自分らしく生きていい」ということです。埼玉県の学校では教えてくれなかったことです。


そりゃいいんですが・・・修学旅行で見学に来た子をオルグしようとするのは止めてくれませんかね? 正しい情報で教化しようというならまだしも、デマと陰謀論で子供を騙そうなどと、恥ずかしい行為と知って欲しいです。


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2007年05月19日
沖縄県の辺野古での反基地闘争は、平和運動などでは断じて、ない。

これは殺人を行おうとしたテロ行為です。



普天間移設、海自支援で調査機器設置…名護沿岸海域[5/19 読売新聞]
この日午後、海中で作業をしていたダイバーが、タンクからの空気を吸うため口にくわえたレギュレーターを反対派とみられるダイバーから外されたことが分かり、第11管区海上保安本部(那覇)が捜査している。けがはなかった。

ほかにも機器にしがみつき作業を妨害するなどの行為があったとの情報もあり、確認を急いでいる。


基地反対闘争団体が、水上のみならず水中からも妨害行為を行ってきました。いや、これは最早、妨害行為というレベルではありません。水中でレギュレーターを外されたら溺死する可能性がある、そんな事も分からない人なんて居ないでしょう?

作業していたダイバーは、海上自衛隊の人ではなくて民間委託業者です。しかしこのような危険な行為が続くなら、そんな仕事を続けたいと思う業者は居なくなります。そうなったら、海上自衛隊が前面に出てやらなければならなくなる。それは警備も含めてという話になります。そしてこのような経緯ならば、国民はそれを当然のものとして肯定するでしょう。

殺人を行おうとしてきたテロリストに賛同するような人は居ませんから。


なお防衛省は、このような水上・水中からのテロ行為に対処する為に、無人戦闘艇を開発することを決定しました。

無人の潜水艇・水上艇を開発へ…特殊部隊対策で防衛省[5/14 読売新聞]
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2007年05月14日
2月の終わり頃、クラスター爆弾の使用禁止を謳った『オスロ宣言』が採択されました。その時にこの件について記事を書こうと思っていたのですが、ちょうど林信吾さんの件が始まった頃で、取り合えず後回しにしておこうと延期し、そのまま忘れていました。しかし今日、朝日新聞に「クラスター爆弾―禁止・廃棄の先頭に立て」という社説が載り、これを見て思い出したので、良い機会ですので記事を書いておこうと思います。




まず、このクラスター爆弾禁止への道程は、対人地雷禁止のオタワ条約と同じ様な例には成り得ないだろうと予測しておきます。アメリカ、ロシア、中国が反対しているのは地雷禁止条約と同じですが、イギリス、フランスなどは基本的にクラスター爆弾の問題を認めつつも、「拡散子弾に自爆装置(不発の際に安全化できるよう、時限式で起爆するもの)を付ければよい」と、単純な禁止に反対しています。

地雷ならば、アメリカが禁止に賛同してくれる余地があります。それは地雷とは防御兵器であり、侵攻型の軍隊であるアメリカ軍には本来必要が無い物だからです。アメリカが地雷禁止に反対している理由は38度線の防御に必要だから、つまり韓国を守る為です。つまり将来、朝鮮半島が統一されれば、アメリカは地雷禁止条約に調印するでしょう。

ですがクラスター爆弾は攻撃用の兵器です。もちろん、侵攻してくる敵に使用すれば防御的と言えますが、こちらが攻撃する際にも使えます。(当たり前の話ですがこれはクラスター爆弾に限った話ではなく、通常爆弾でも同じ事が言えます)つまり、敵が攻めて来ない限り使えない地雷という防御兵器とは異なり、アメリカは強行に使用禁止に反対します。また近年、ロシアや中国はクラスター爆弾のような拡散子弾(submunition)タイプの兵器の開発に熱心で、航空機用爆弾やロケット弾、野砲や艦載砲など各種兵器で使用すべくバリエーションを増やしています。これはアメリカも同様で、世界的に見てもこの種の兵器は一般化してきました。今やヒズボラですらイラン経由で中国製の拡散子弾タイプの野戦ロケットを入手、使用する時代となっています。

恐らくこの世からこの種の兵器はなくならないでしょう。残された現実的な解決手段は、不発率を可能な限り低くする事です。それが駄目なら、クラスター爆弾を使用した区域に向けて後から同じ広域制圧兵器である燃料気化爆弾(FAE)を叩き込み、不発弾を処理するという自嘲気味な方策もありますが・・・しかしそれは、余計に悲惨な戦場を生み出す事でしょう。ロシアはFAE弾頭の開発にも熱心ですから、クラスター弾頭のロケット弾を叩き込んだ後にすぐFAE弾頭を叩き込む事も可能ではありますが。(構造上、FAEは不発弾問題がありません。ただし対装甲打撃力が殆ど無いので、敵装甲部隊には効果が薄い)

また、自衛隊もクラスター爆弾を保有しています。その理由は、対人地雷が禁止されたのでその代替として、というものです。そしてこの事を勘違いした反戦平和団体の人の中には「クラスター爆弾とは不発弾を地雷として使う兵器なのだ!」と主張している人が居ます。しかしそれは誤りです。そもそも軍隊の進撃は不発弾では止められません。不発弾は爆発するかどうか不安定ですし、地面に埋めらているわけではないので排除が容易です。またHEATコーン(成型炸薬弾の金属カップ)が目標の方向へ向いていなければ、対装甲打撃力は無くなります。そして不発弾は大抵、横を向いています。つまりクラスター爆弾の不発弾は軍隊同士の戦闘では何の意味もありません。



クラスター爆弾規制に反対してる国:Kojii.net ココログ別館[2/24]
つまり、対人地雷の代わりにクラスター爆弾を使いたい。ただし人道的見地から自爆機能付きのものだけを調達する。全面的な即時規制には反対。というわけです。フィンランドでも、クラスター爆弾で対人地雷の代わりになるのか ? と疑義を呈している人はいますが、その人ですら「即時規制はしてもらいたくない」といっている由。

フィンランドに関する話は、日本のメディアでは取り上げられていないようなので、書いてみました。


Kojii.netで紹介されているように、フィンランド軍も自衛隊と同様に、「対人地雷の代わりとして」クラスター爆弾を採用する気でいます。しかし同時に自爆機能を付けて不発弾の問題を小さくしたい、と主張しています。つまりクラスター爆弾の不発弾を地雷として使う気がありません。

「地雷の代替としてクラスター爆弾を使いたい」という意味は、多数の敵の進撃速度を遅くする為、クラスター爆弾で広域に渡って直接打撃を与えたい、というものなのです。日本の自衛隊の場合は、海岸線で密集している敵上陸部隊の橋頭堡を叩く際に使用されます。フィンランド軍の場合は敵(ロシア軍)は大軍であり、地雷が使えないとなれば遅滞戦闘は大きな制約を受けます。しかし彼我の戦力差から必然的に多勢に無勢という状況であり、これを解決する為には1発で多くの敵を攻撃できる広域面制圧兵器が必要とされます。

それは核兵器か、クラスター爆弾か、燃料気化爆弾しか選択肢がありません。そして敵は装甲部隊である以上、燃料気化爆弾は意味がありません。そして核兵器は問題外であり、残るはクラスター爆弾だけになります。つまりこの意味でクラスター爆弾とは、戦術核兵器の代替であると言えます。(これも誤解されそうな表現ではありますが)


日本自衛隊はクラスター爆弾の問題について、英仏やフィンランドと同様の解決策を採用すべきと思います。拡散子弾に自爆装置付きのものを採用し、古い弾は廃棄する。対人地雷を取上げられ、今またクラスター爆弾を取り合げられたら、国防が成り立ちません。日本がオスロ宣言に加わらなかったのはこれが理由です。なにもアメリカの顔を立てたわけではありません。自衛隊にはクラスター爆弾が必要だからです。


自衛隊がクラスター爆弾の調達を開始したのが1987年からですから、対人地雷禁止条約に批准した1998年の後に代替兵器として選択したわけではありません。クラスター爆弾を保有し続ける理由として「対人地雷が禁止されたのでその代替として」フィンランドが示したように、クラスター爆弾を使いたいという意味です。ただしフィンランドでも議論になっている通り、両者は使用方法の異なる兵器なので代替になるのかどうか懸念もされています。
19時02分 | 固定リンク | Comment (105) | 平和 |
2007年04月20日
沖縄タイムス 

【珍説】
まず、明治以来、日本国の琉球島嶼群に対する差別政策は、人頭税をはじめとする旧慣温存による苛斂誅求(かれんちょうきゅう)と、伝統文化や言語の廃絶強制など多岐にわたるが、そのいきつくところとして、太平洋戦争における皇土防衛の為の捨石とされた事もあるが、もっともあくどい仕打ちは、戦艦大和の沖縄海上特攻作戦だったのではないかと私は思う。

あくどい


さて、そこへ大和が攻め込んできて、世界最大最強といわれたその主砲四十六a砲塔九門が一斉に火を吹くと沖縄はどうなっただろうか。想像しただけで瞑目するばかりである。おそらく、大和は偵察機による誘導もないので、沖縄中南部の平地に巨大な砲弾をところかまわずに打ち込んだであろう。その弾は日米軍ばかりではなく、住民をも打ち砕いたであろう。 住民の犠牲者は、更に多数に上り、三十万人(当時の人口の半分)にも達したのではないかと、恐れる。

弾着観測瞑目


だが、大和は、米空母群から発艦したヘルダイバー急降下爆撃機による空からの攻撃と潜水艦による魚雷攻撃で、沖縄本島には一発の砲弾も放つことなく、四月七日に、三千人の乗組員とともに撃沈された。

潜水艦


あっ、よかった。戦艦大和が、沖縄のはるか北方の海に沈められてよかった。そう言えば、日本国民の多くは激怒するだろうし、やはり琉球人は日本人ではないと、その従来の差別感の正当性を再認識するに違いない。

良かった?


沖縄人が、戦艦大和によりさらに多数を殺され、島の集落のことごとくが破壊されたであろうことを思えば、それはまさに明治以来の差別のいきつくところであった。

差別


沖縄タイムス 2007年3月20日 特集記事
「復帰35年 揺れた島 揺れる島 19回 “踏みしだかれた島(上)” いれい たかし記」より抜粋

(資料提供 島の人in mixi)




【事実】
第二艦隊の水上特攻作戦(天一号作戦)は、航空特攻による菊水作戦と呼応して 行われました。その目的は、敵水上艦艇と輸送船団を撃滅することです。それは、GF電令作第六○七号として、記録にも残っています。
http://www.h2.dion.ne.jp/~sws6225/siryou/gf603.html

1945年4月5日1500:連合艦隊司令長官(GF)電令作第607号発令
1,帝国海軍部隊および第6航空軍は6日以降全力をあげて沖縄周辺敵艦船を攻撃せんとす。
2,陸軍第8飛行師団は協力攻撃を実施、第32軍は7日より総攻撃を開始し、敵上陸部隊の掃滅を企図す。
3,海上特攻隊は7日黎明時豊後水道出撃、8日黎明時沖縄西方海面に突入、敵水上艦艇ならびに輸送船団を攻撃撃滅すべし。

で、何処にも陸上の米軍を艦砲射撃にて攻撃するとは言っていませんよね。 まぁ、裏の目的として、航空機特攻の側面を支援する意味での囮艦隊と言う面も有りましたが。少なくとも、後年言われている様な、「浅瀬に乗り上げて砲台と化し云々」は、「出来たら いいなぁ」程度の妄想であって、沈められずに沖縄近海まで辿り着ければ奇跡だと、まともな軍人なら思っていた筈です。

さらに、「大和は偵察機による誘導もないので、沖縄中南部の平地に巨大な砲弾を所かまわずに打ち込んだであろう」については、言うべき言葉も有りません。日本海軍を狂人の集団と思っているのでしょうか。確かに観測機の使用は絶望的でしょうが、いれい氏は、戦艦の大砲はどうやって狙いを付けていると思っているのでしょうか。艦橋のトップには15.5m測距儀が有りますし、各砲塔にもそれぞれ測距儀が装備されている事は、巷に溢れている戦艦大和本には、必ず載っているのですが。

(新所沢の三等兵◆Uk )



地上に友軍陸軍の弾着観測班を置けば解決する話じゃないか。

(JSF)



それと、沖縄戦の推移に対する認識が、間違っている。
沖縄戦で、南部に戦線が移動したのは首里陥落の後。
大和到達予定時には、戦場は中部であり、住民が避難している南部に攻撃しそうもない事ぐらいわからなかったのか。

(ポポフ)



人を叩くのは最近は自粛するようにしているのですが、とりあえず、沖縄へ打ち込まれた艦砲射撃の投射量を計算してみた。

16in  4411
14in 16046
12in 2700
8in 32180
6in 46020
5in 432008
5in榴 66653  計 約600000発

計算すると投射重量は概ね36000tになります。
36ktだから、エネルギー比較だけで言うなら、広島の原爆以上。

これに大和の最大投射量、1.5t×900=1350t を足したところで、1.0375倍になるだけです。
……ほとんど誤差といって差し支えないですね。

ちなみにこれは艦砲射撃だけの数値。陸軍の砲兵隊を加えれば、数倍に跳ね上がると思う。
(例えば、第10軍砲兵師団だけで、各種176万発を消費している)

(極東の名無し三等兵 )



この大和潜水艦撃沈説は一体何処が出所なんだろう
少なくとも1996年発行の沖縄平和ガイドブックみたいなアレな人が書いた本で「大和は潜水艦に撃沈された」って書いてあるんだよね
もしかして航空機による雷撃を知らないんだろうか、雷撃=潜水艦みたいな短絡思考か?


平和のためのガイドブック 平和のためのガイドブック(拡大)


沖縄県歴史教育者協議会(編)「平和のためのガイドブック」あけぼの出版社
1995年4月初版発行 96年12月3版発行(俺の手元)
P155図版内
「戦艦大和も片道燃料で特攻出撃したが坊之岬沖で敵の潜水艦に撃沈された」
この本他にも色々香ばしいんだよね
根拠無しで(P156)「住民の死者は15万人を上回った」(通説は10万人のはず)とか(P152)「(集団自決他の住民被害は)天皇の軍隊(引用者注:日本軍の事)がそもそも日本住民ではなく天皇制・国体を護るための軍隊という性格をもっていたからである」みたいな意味のわからない記述が

(たれ)



「沖縄の軍艦化」というフレーズから現在の米軍基地へイメージ的に繋げようという魂胆が見え見えですね。

よくもまあ、こんなのを顔出しで語れるもんです。
「沖縄タイムスに理なし」の証拠として永久保存されるべきでしょう。

(Tono)




さて、沖縄戦での日本側の死者数は、軍民合わせて約20万人とされています。

それがなんと、いれい氏によると大和が砲撃したら民間人だけで死者30万人に跳ね上がるそうです。一体それ、どんな波動砲ですか? まぁ、沖縄近海のアメリカ艦隊を全て打ち破って沖縄本島に到達するには、『超戦艦"ヤマト"出撃ス!』くらいじゃないと無理でしょうけれど。

それに、沖縄では大和が潜水艦によって撃沈されたと信じられているんですか? こういう反戦運動向けの本に誤記があった場合、それを見るのは皆、軍事についての素人ばかりですから誰も間違いに気付きません。以前、ナパーム弾とクラスター爆弾を取り違えて理解している人を見つけましたが、やはりそれも反戦運動の活動報告書に記載されていた間違いが元で、大勢が勘違いしていた事態でした。

こういう場合、外部から指摘してやる必要が出てきます。今もまた、その時なのだと思います。菊水作戦に対する批判はこれまで数あれど、ここまでデタラメで斜め上を行っている記述は過去に例がありません。


02時27分 | 固定リンク | Comment (165) | 平和 |
2007年04月12日
基本的に中東発のニュースソースは信用の置けないものが多く、注意して読まなければなりません。例えば3年前にイスラム・メモは「サマワで日本自衛隊員が2名死亡!」という酷い誤報を垂れ流した事があります。その時、私はこう書きました。


「イラクで自衛隊員死亡とのデマ情報流れる」[2004年10月16日]
「イスラム・メモ」は「バスラ・ネット」と同じくインターネット新聞で、情報源としての信用性は元々、皆無に近い。アルジャジーラのようなマトモな情報通信社と同列に扱う方が間違っている。それなのに安易に真に受けて大騒ぎする人達が多いのは何故だろう?

アルジャジーラはマトモな情報通信社・・・そう思っていた時期が、私にもありました。


「米軍が中性子爆弾使用」イラク元共和国防衛隊[4/9 U.S.FrontLine]
中東の衛星テレビ局アルジャジーラは8日、旧フセイン政権下のイラクで精鋭部隊とされた共和国防衛隊のハッサン・タハ・ラウィ元参謀総長とのインタビューを放映、ラウィ氏はフセイン政権崩壊直前の2003年4月、バグダッド国際空港での戦闘で米軍が「中性子爆弾と白リン爆弾を使用し、(イラク兵の)骨まで焼けた遺体があった」と証言し米軍を非難した。

あからさまな与太話を平気な顔して流すなよ・・・生放送じゃないだろうに・・・これじゃ東スポ並み・・・orz.

中性子爆弾とは核兵器で、水爆の一種です。爆発力よりも中性子線の発生を重視した設計ですが、核爆発そのものは規模は小さいものの当然、発生します。当たり前ですがそんなものを使ったらすぐにバレます。こんな事では、もう片方の白リン弾の証言までも怪しくなってしまいます。

アルジャジーラの信用性も、地の底に落ちましたね・・・え、前からだって? そりゃ失礼・・・。
21時58分 | 固定リンク | Comment (90) | 平和 |
2007年01月10日
『一体、彼等は何が不満なのでしょうか。「嘉手納に即時F-22ラプターを配備しろ!」という事なのでしょうか』



こんな事を書いてから一ヶ月。

うわぁ・・・本当に来たナリよ・・・


米空軍、沖縄に最新鋭ステルス機を12機配備へ [1/10 読売新聞]
AP通信は9日、米空軍が最新鋭ステルス戦闘機「F22ラプター」12機を2月中に沖縄県嘉手納基地に配備すると報じた。

ラプターの国外配備は初めてで、朝鮮半島や台湾海峡などでの有事に備えた配備とみられる。

ラプターはF15戦闘機の後継機で、レーダーで発見されにくいステルス機能や、超音速の巡航能力を有する。

とはいえ同時期に韓国にはステルス機F-117ナイトホークが配備されることを併せて見れば、北朝鮮対策であることは見て取れます。最近、二度目の核実験を準備している兆候が察知されていますから、その対策or牽制。


米ステルス戦闘機飛行編隊、韓国に4カ月配備 [1/10 韓国聯合ニュース]
米国のストレス戦闘機(原文ママ)F−117A飛行編隊が、近く韓国に配備される見通しだ。米ニューメキシコ州ホロマンにある米空軍第49戦闘飛行団関係者がF−117A飛行編隊1個編隊と300人の兵士が4カ月間韓国に配備されると述べたと、米軍事専門誌のエアフォース・タイムズが8日に報じた。

まさかF-22が嘉手納にやってくるのは航空自衛隊次期戦闘機への売り込みの為・・・なんてわけはないです。結局これはアジア方面での全体的な軍事力の移動があるという訳なんですね。例えば空母戦闘群を一つ中東に廻したので穴埋めに基地航空隊を米本土から嘉手納ないし韓国に前進させてきた・・・そんな感じです。


さて来月の嘉手納は、F-22ラプターを一目見ようと航空機ファンが望遠カメラを担いで押し掛けて、各国のスパイも情報収集にやってきて、付近の空は何処かの国のAWACSやらエリント機がごった返す・・・ああ、なんだこのカオスは。騒がしくなるなぁ、エンジン騒音以外の意味で。
20時41分 | 固定リンク | Comment (183) | 平和 |
2007年01月04日
あれは、私がまだ楽天広場でブログを書いていた時(過去ログ一覧)の事です。ReiさんやB-87ことぼたんの花さんと徴兵制をテーマに議論していた時に、この問題に付いての基礎を簡単に纏めておく必要性が有る事に気づき、実行に移しました。

Infoseekにスペースを借りサイトを立ち上げ、徴兵制シリーズの連載を開始したのは2004年春のことです。実はブログではない普通のサイトの運営は初めての事でした。





この徴兵制シリーズは、例によって彼女等を説得する目的ではなく、この問題に関心が無い大勢の人達(特に徴兵制問題の当事者となるであろう、若者に対して)の目に見てもらおうとキャラアイコン対話形式を採用しました。最近は更新していないので位置が落ちていますが、約2年間、Google検索キーワード"徴兵制"でTOPに位置し続けていたので、それなりに大勢の人に読んで貰えて、目的が達成されてたものと思っています。

この徴兵制シリーズは特に斬新な事が書いてある訳ではありません。少しでも軍事について理解がある人ならば、半ば常識と化している物であるとすら言えます。しかしそうであるが故に、軍事に全く関心が無い人達には理解されていない。その事に気付いたからこそ、分かりやすく説明する必要があると感じたのです。

なおその後「ぼたんの花」さんは私との論争の果てに徴兵制採用論者に転向してしまいました。→「平和運動反転方程式」

彼女は最初「ブッシュ共和党が徴兵制復活を画策している!」と主張し、私は「議会に徴兵制復活法案を提出したのは民主党の議員、それも反戦運動をしている黒人議員ですよ?」と返していく過程でこんな事に。実は、反戦リベラル派でもインテリ層(大学教授など)の中には徴兵制採用論が存在します。その事に後から気付いて転向してしまったのでしょう。

そうです、実は今の時代、徴兵制復活を叫ぶ人達は左右両方の陣営に存在します。そして軍人が「徴兵制は現代戦にとって非効率的で不要」と主張するのです。→「改憲案徴兵制禁止明記は陸自幹部の進言」

だから私は、右翼も左翼も両方相手にしてきました。

徴兵制を採用し軍事強国への道を開きたい右翼。
若者を鍛え直す為に教育目的で徴兵制を利用したい右翼。
若者に徴兵制復活の恐怖を煽って護憲運動に繋げたい左翼。
戦争(反戦運動)に関心を持つには徴兵制であるべきとする左翼。
負担平等性の観点から徴兵制により犠牲は皆でと主張する左翼。

全て間違っています。戦争とは勝つ為に効率性が優先されます。勝つ為に不要な物は採用すべきではありません。徴兵制は、現代の状況では非効率なのです。今や先進国の間では徴兵制廃止が時代の流れです。経済大国で唯一徴兵制を残しているドイツも、既に全軍の8割が志願兵で構成されています。それどころかロシアや中国ですら志願制への移行を行う予定です。

単純に、徴兵制は必要がありません。復活する可能性を心配する事は、杞憂です。



・・・その事が、ようやく護憲派にも理解され始めました。


9条変えても必ずしも徴兵制にはならないよ お玉おばさんでも分かる政治の話
お玉は9条を変えてもかならずしも徴兵制になるとは思ってません。というか、そういう話なら国民のほとんどは納得しないでしょ。即、我が身や我が子に降りかかってくることだもの。まあ、そう思うから護憲派でもここを大きく訴える方がいるのでしょうが・・・・

でもこの主張、ちょっと危険な所があって、

じゃあ、改憲するかどうか国民投票をすることになったとき、もしも改憲派が「徴兵制なんて、絶対にあり得ません、なぜならこれだけの理由があります」とキャンペーンをやられたら、たちどころに国民は身に降りかかりそうだった危機感を安心感にすり替えてしまって、「なんだ〜〜〜9条変えてもやっぱりわたしらに関係ないじゃん」と思わせることにつながってしまうとお玉は考えるからです。

はい、そうなります。もしも、ではありません。ここ数年で、徴兵制復活の恐怖を煽って護憲運動に利用しようという目論みは、効果を失ってしまいました。もう日本のネット上では「現代戦争に徴兵制は不要」だと知れ渡ってしまったからです。その流れを作ったのは、Obiekt徴兵制シリーズだったのかもしれません。

私は別に改憲派的な立場から徴兵制シリーズを立ち上げたわけではないのです。護憲派の左翼陣営のみならず、徴兵制復活を主張する右翼陣営にも徴兵制について理解して欲しいと思っています。軍事の基礎知識を多くの人に知って貰いたかった。それだけなんですよ。議論をする上で、基本知識すら理解していない人達とやりあうのは骨が折れますから、それならばまず基本知識を常識となるように世論に認知させてしまえばよい・・・そういう発想なんです。

私が論争で相手にしてるのは論争の当事者達だけでなく、ギャラリーを含めた第3者、そして世論そのもの。だから、私にとって不毛な論争なんて存在しません。論争相手が私の話を理解してくれなくたって構いません。多くの皆が理解してくれるようになれば、それが私の主張の妥当性の証なのだから。

なお、キャラアイコン対話形式が苦手な方は消印所沢氏が纏めている「軍事板常見問題」にある以下の項目を参照して下さい。一部内容が被っていますが。


◆◆◆徴兵 軍事板常見問題 総記FAQ

◆◆◆徴兵関連 軍事板常見問題 USA FAQ

◆◆◆徴兵制関連 軍事板常見問題 日本/自衛隊(JSDF)


この軍事板の初心者質問スレッドから収録されている回答内容なのですが、実は名無しで回答している人の中には私も混じっています。ちょうど深夜に初心者質問スレを見ていたら、総記FAQで紹介されている質問者が来ていて・・・びっくりするほど良いタイミングでした。



ちなみにお玉おばさんのブログの存在を知ったのは、以下の所からです。


9条変えても徴兵制度にならないって本当? カナダde日本語
そんなことを考えていたら、『雑談日記』のsobaさんのAbEndへのTBで、護憲派とされる『お玉おばさんでもわかる政治のお話』のお玉さんが9条変えても必ずしも徴兵制にはならないと言っていると聞いてびっくりしてそのブログに行ってみたら、タイトルからして確かに「9条変えても必ずしも徴兵制にはならないよ」と断言しているのを読んで、久しぶりにビックル一気飲みしちゃったんだけど、この方は日本の憲法には確かに詳しいかもしれないけれども、米国の徴兵制度やイラク戦争の実態、又日本がいかに米国に追従しているのかご存知なのかどうか疑ってしまった。

美爾依(みにー)さん、ありがとう、貴方のおかげでお玉おばさんのブログを知ることが出来ました。 

質問の「9条変えても徴兵制度にならないって本当?」についてですが、本当ですよ。だって採用する意味が存在しませんから。世界の軍隊のトレンドは兵力数を削減しつつ世界展開ですので。
03時36分 | 固定リンク | Comment (464) | 平和 |
2007年01月02日
無防備宣言運動を推進する人達の言い分に、「軍隊を持たない国が他国から攻撃を受ける筈が無い」というものがあります。自国に軍隊があるからこそ他国は疑心暗鬼になって危険になるのであり、軍隊が無ければ他国は安心して攻めて来ないだろう、という主張です。

しかし現実には軍隊の存在しない国に対して武力侵略が試みられた例が存在します。それも国内の裏切り者が外国勢力を手引きして行われたクーデター行為、つまり外患誘致と呼ばれる方式でした。


1988年11月3日、モルディブ共和国。

インド洋に浮かぶ島々に人口30万人ほどが住んでいるこの南洋の楽園は当時、陸海空の戦力が存在せず、軍隊の存在しない平和な国でした。どのくらい平和かというと、殆どの国民は政治に全く関心を示さないので政党が存在しなかったという、ノンビリした国でした。

そんな国でも、いやだからこそお手軽に「国家の乗っ取り」が試みられたのかもしれません。ガユーム大統領政権の転覆を目指すモルディブ人の実業家、アブドラ・ルスフィとサガル・ナシールの二人は隣国スリランカの極左過激派PLOTE(タミル・イーラム人民解放機構)の傘下にあるタミル人ゲリラ組織の構成員を傭兵として雇い、武力クーデターを図ったのです。

しかしこの陰謀は介入してきたインド軍(夜間に輸送機で一個大隊を運び、圧倒的戦力差に戦意を喪失し逃走するタミル人傭兵部隊を捕縛)により同日翌日夜には終息しています。モルディブ政府はスリランカ政府に対してお前の所の無法者をなんとかしろと要請していましたが、スリランカの準備が遅れている間にインド政府はそれを出し抜いて救援部隊を送りつけました。これは三国を巡る関係を考慮した恩義の押し売りですが、結果的に迅速な事態収拾が実現しています。

現在のモルディブ共和国は国家保安隊を整備し、2004年には警察の機能を分離し、より軍隊的性格を強めています。(ただしこれはむしろ、民主化プロセスの一環として権力の分散を図った結果)


・・・と、このように「助けて!無防備マン」な状態で無防備マンは一体どういったアドバイスを送るのか、興味深いところではあります。
13時59分 | 固定リンク | Comment (141) | 平和 |
2006年12月10日
マガジン九条で山田朗教授の回答が来ました。『教えて!山田先生 -短期集中軍事講座-番外編』では早速、主な回答内容をチェックして見ましょう。


◆兵器の改修期間と航続距離について
A:兵器の改修に時間がかかるのは当然のことですが、一般に新機種の導入(選定)あるいは機種の開発そのものよりはずっと短期間でできるわけで、別にあっという間に新しい兵器を搭載できるということではありません。
 また、航続距離と実際に戦闘行動の際の航続距離とは当然のことながら大きく異なります。どのような作戦飛行をするかで航続距離は大きく変わってきます。上記の発言は、単純にF15戦闘機の計算上の航続能力を示したもので、給油なしに2往復の作戦行動ができるとしたものではありません。

>別にあっという間に新しい兵器を搭載できるということではありません。

では「手っ取り早く」「ミサイルを積むだけで」「やろうと思えば半年以内に敵基地攻撃用の装備を応急的に完了させることができるでしょう」などと書かないで下さい。また、全く新しいFCS(射撃装置)のインテグレーション(統合)を一から行う事は非常に手間が掛かることです。ぶっちゃけF-15Eストライクイーグル(F-15戦闘爆撃機型)を買った方が時間的には早いです。ちなみに現在アメリカ軍ではF-15CにもJDAM(GPS誘導弾)を運用できるように改修する計画がありますが、まだ決まってもいない事なので、今すぐに航空自衛隊がこの改修計画に相乗りする事は無理です。

>上記の発言は、単純にF15戦闘機の計算上の航続能力を示したもので、給油なしに2往復の作戦行動ができるとしたものではありません。

そのような素人を騙すような行為は慎んでください。説明の趣旨(北朝鮮空爆)からしても、作戦行動が可能かどうかではないと示す意味がないでしょう。


◆ミサイルへの改良・改修について
A:宇宙ロケットが改良によって大陸間弾道ミサイルになってしまうというのは、すでに多くの指摘があるところです。軍事技術の微細なところに気を取られていると危険な流れを見落としてしまいますので要注意です。


H2Aのような、燃料に液体水素、酸化剤に液体酸素を使う宇宙ロケットは軍事用には不向きです。燃料の取り扱いが面倒で、発射準備から打ち上げまでに多大な時間が必要なので先制攻撃用にも報復攻撃用にも使い物になりません。日本に宇宙ロケットを弾道ミサイルに転用する計画はありません。ですが対艦ミサイルを対地用に改造する計画は確かにあります。しかし山田先生御自身は「対艦ミサイルも使い方や改良の仕方によっては地上攻撃用に使えます。」と仰られているにも関らず「どのような使い方をするのか」「どんな改良の仕方なのか」といった点について丸で理解されていない御様子なので、その点に付いて御自分で調べられてはどうかと思います。

そもそも対艦ミサイルの対地化が主題なのにそれに答えず、オマケ的に聞かれた宇宙ロケットのミサイル転用の方に答えるのは本題から必死に逃げまわっているとしか・・・


◆「航続距離の制約」という表現について
支援戦闘機(戦闘爆撃機)についても、いわゆる「攻撃的兵器」と「防御的兵器」の境界線にあるものではないかとの指摘がなされており、上記の解釈にもとづく配慮が必要な兵器とみなされています。


航空自衛隊の機体で開発当初から航続距離に制限のかかった機体は、輸送機のC-1の方です。F-2支援戦闘機で制限されていたのは搭載兵器です。対地攻撃用の誘導弾をこれまで装備してきませんでした。(最近、GPS誘導弾JDAMの導入を開始)

ところでF-1は諸外国の同クラスの機体と比べても航続距離は普通だし、F-2はF-16と航続距離は同じだというツッコミに対する返答は無いんですか?


◆飛行機を載せた空母や飛行機を四六時中待機させておくことについて
A:自国付近で航空機を四六時中空中待機させることはできるでしょうが、いつ発射するかもわからないミサイルに対処するために、相手国に近いところに常時、攻撃用の航空機を空中待機させておくことは、外交上もきわめて危険なことで現実的な選択肢ではないでしょう。


いえ、砲艦外交はアメリカに限らずあらゆる国が行っていることであり、別に珍しい事ではありません。領土・領海・領空を侵犯しない限りは外交上の問題になりにくいです。

またミサイル対処用で空中待機させる攻撃兵器となるとAL-1A空中レーザー砲のことだと思いますが、別にこれは地上を掃射する兵器ではなく弾道ミサイル迎撃用であり、相手が弾道ミサイルを撃たない限りは出番の無い兵器です。これが周辺をウロチョロしている事に文句を付けた場合「お前はこれから弾道ミサイルを撃つ気なのか」と逆に突っ込まれ薮蛇状態になるでしょう。

外交上、ド壷に嵌るのはアメリカではなくむしろ相手の方だという罠


◆レーザー光線に関する質問
A:この点は私が技術的な進歩を十分に考慮していなかったといえますので、「必ずしも飛行機が向かっている方向でなくてもレーザーは発射できる」と訂正します。


そもそもAL-1Aに限らずレーザー砲で固定装備というものは今までありませんので、技術的な進歩も何もありません。レーザー砲は機関砲のような長く重い銃身ではないので、激しい機動でも砲軸振れが少ない為。


◆射程と射高に関する質問
A:ご指摘の通りで、500kmというのは射程距離で、射高とは異なります。この場合、500km(以上)という数字が現実に意味をもつのは、高さではなく、SM3ミサイルを搭載するイージス艦がどれだけの範囲を1隻でカバーできるかということです。SM3の射程距離が500kmと仮定すると概ね迎撃範囲が1000kmにも及ぶということです。



米軍発表の「500km“以上”」とは、実際には1000km近い射程を示す事は理解していますか?(イージス艦のレーダーや移動式Xバンドレーダーの性能表示も同じ) この場合イージス艦を基点とする迎撃範囲は半径1000km、つまり直径で2000kmです。


◆PAC3の命中率について
A:アメリカ発表の撃墜率をそのまま信じるのは危険です。検証可能な信頼のおけるデータがなく、成功・失敗の母数も限られている以上、命中するかしないかは両者のデータが存在する以上、とりあえず50%程度と仮定しかありません。第4回のコラムでの命中率についても同じ理由です。


アメリカの発表を鵜呑みにするなというのはまぁ良いとして、命中率50%という仮定が何処から出てきたのか分かりません。丁半博打と勘違いして無いですか?

>当たるか当たらないかで五十%。

じゃあ今日買ってきた年末ジャンボ、当たるか当たらないかなので当選確率50%なんですね!

・・・んなわきゃ〜ない。しかし山田センセはそれと同じ事を主張している。

正気とは思えないよ、ママン・・・。
Posted by 名無しT72神信者 at 2006年12月10日 20:36



◆イラク戦争で弾道ミサイルは発射されたのかどうかにについて
A:イラク戦争ではやはりスカッド級のミサイルは使用されていないのではないでしょうか。ご指摘のミサイルはスカッド級よりも短射程のものだと思われます。


防衛白書について
>既に03(平成15)年のイラク戦争でも実戦投入され、飛来する地対地ミサイルを撃破し、成果をあげています

と書かれている箇所に山田先生が

>そもそもこの間のイラク戦争でイラク側がミサイルをそんなに発射したのか、という疑問があります。(略)スカッドミサイルが使われたという報道を私は聞いたいことがありません。

とツッコミを入れているので

>イラク戦争ではアバビル、アル・サムードという弾道弾が使用されています。

とツッコミ返すと

>イラク戦争ではやはりスカッド級のミサイルは使用されていないのではないでしょうか。ご指摘のミサイルはスカッド級よりも短射程のものだと思われます。

えーっと…論点は迎撃実績でしょ? 意図的にミサイルの種類の話にすり替えてるのか、書いた内容を忘れてるのか…その場凌ぎの反論ならやめた方がマシですよセンセイ。
Posted by 名無しT72神信者 at 2006年12月12日 21:26



◆迎撃ミサイルと住民の安全について

核弾頭が破壊された場合、その衝撃で核爆発が起こることはないと思われますが、核弾頭に詰められた高濃度のプルトニウムなどが飛散したり、ある程度まとまったものが地上に落下することは考えられることだと想定しておいた方がよいでしょう。


迎撃したら核爆発が起こる、なんて回答をしなかった事は安心しました。しかし核物質が単に落ちてくる場合と核爆発が起きた場合のどちらがマシなのか、また核物質(核弾頭の場合は数kg〜数十kg)が核爆発せずにばら撒かれた場合の汚染はどのレベルなのかという考察も欲しい所です。



北朝鮮の核兵器について、このコーナーで取り上げることを予告しておりましたが、未だ情報が錯綜している状態です。
いずれ機会を見て行いたいと思いますが、現段階での拙速な対応は避けたいと思いますので、ご理解ください。


山田朗先生を時間を掛けて改修作業するよりも、新しい先生を投入した方が早い気もしますが・・・


*12/12、コメント欄の内容を記事に反映させました。黄色字が追加部分です。
03時14分 | 固定リンク | Comment (79) | 平和 |
2006年12月01日
「古い機体の撤去を求める!」→「分かりました、新しいのと入れ換えますね」

本来ならそれで終わる話なんですが・・・。


オーバーラン抗議決議/嘉手納F15 [11/27 沖縄タイムス]
また、F15戦闘機について「製造から三十年余りが経過し、その老朽化が指摘されている。今年一月の墜落事故やフレア誤射、緊急着陸時に左主脚が折れるなどの事故を起こした」と指摘し、同機の即時撤去を求めている。

沖縄では自治体や地元新聞(沖縄タイムスや琉球新報)、市民団体などがF-15戦闘機を欠陥機呼ばわりし、即時撤去を求めるといった行動を行っています。


野国昌春北谷町長は、「以前からF15は欠陥機だからと3連協で撤去を求めている」と指摘。[11/22 琉球新報]
今回の件は雨でスリップしてオーバーランした事故です。雨でスリップしたら欠陥呼ばわりというのもどうかと思いますが(例えばT社の乗用車が雨でスリップしたとして、それだけでリコールを求めるのと同じくらい無茶)、以前からどんな小さな事故でも針小棒大に騒ぎ立てていますから、まぁ毎度の事です。

しかし嘉手納配備のF-15イーグルが生産年数が古いものばかりである事も事実です。例えF-15が航空機史上に残る傑作機だとしても寄る年波には勝てません。より古いF-4戦闘機などは、那覇基地の自衛隊所属機が離陸直後にキャノピーが外れてしまうという漫画のような事故を2年前に起こしています。自衛隊は那覇のF-4戦闘機をF-15に更新します。そして嘉手納のアメリカ軍は、以下のような解決策を選びました。


未明飛行に抗議/嘉手納・北谷町 [9/8 沖縄タイムス]
同局などによると、未明離陸は同基地の古いF15を新しい機体に交代する計画の一環。F15は米バージニア州ラングレー基地へ向かう、という。


より生産年数の若い、新しいF-15との入れ換えです。ラングレー基地には最新鋭戦闘機F-22ラプターの配備が始まったので、保有するF-15(嘉手納所属の機体と比べると年式の新しい)を他所に廻しても余裕があります。

しかし見ての通り、地元側の要望で始まった入れ換え作業だというのに、作業自体が批判されています。飛行時間の関係で、夜間着陸を避ける為には(単座機で長距離飛行後の夜間着陸はパイロットの負担が大き過ぎる)、早朝に出発するしかないのですが・・・事故を減らす為に入れ換えるのに、その作業で事故を起こしてしまっては本末転倒です。

嘉手納の古いF-15即時撤去を求めるのなら、一時の騒音は我慢してでも米本土の新しいF-15との入れ換え作業を進めるべきなのに、基地問題に置ける沖縄の要求は御覧の通り。


F35配備先 嘉手納検討/星条旗紙報道 [10/7 沖縄タイムス]
最新型機の配備の可能性が高まったことで、地元の基地機能強化の懸念は広がりそうだ。

古い機体の即時撤去を求めておきながら、最新鋭の機体(F-35ライトニング2)を優先的に配備してもらえる話に文句を付ける。矛盾していますね。そして基地強化の懸念云々はお門違いです。これに文句を付ける人は、10年前に買った自家用車を今後20年も30年も使い続けると宣言して下さい。・・・理不尽ですよね、つまりはそういう事です。新しい機体の性能が古い機体と比べて機能が上がっているのは当たり前の事であり、アメリカに限らず中国やロシアだって使っている戦闘機が古くなってきたら新型機と更新します。

F-35ライトニング2は、F-22ラプターよりも新しい、文字通りの最新鋭機です。「最後の有人戦闘機」とすら呼ばれています。(22世紀は無人戦闘機の時代になると言われている)性能的にはF-22よりも劣りますが、高価過ぎるF-22と違い大量生産されて21世紀を代表する機体(になる予定)です。


さて、何でもかんでも事故を起こした機体を欠陥機呼ばわりして即時撤去を求めるやり口は、F-15戦闘機だけでなく、海兵隊の垂直離着陸戦闘機AV-8Bハリアー2+にも及んでいます。同機の事故率がF-16戦闘機などと比べ高い事を理由に「欠陥機ハリアーを即時撤去しろ!」と要求するものです。

もう、苦笑するしかないですね。航空機史上、偉大な傑作機とされるハリアーを欠陥機呼ばわりなのですから。ハリアーの事故率が高いのは仕方ありません。垂直離着陸という、普通の戦闘機には出来ない事をやっているのですから。だから普通の戦闘機の事故率と比べてもあまり意味がないんです。むしろ同じ垂直離着陸の出来るヘリコプターの事故率と比較した方がよいでしょう。そしてヘリの事故率はハリアーの事故率とあまり変わりがありません。

直接、完全に比較できる相手となるとロシアのYak-38フォージャーくらいしかありません。(実用化された垂直離着陸戦闘機はハリアーとこれだけ)ですがフォージャーこそが非常に事故の多い機体で、これは航空機史上でも欠陥機扱いされています。フォージャーと比べればハリアーは安全な乗物です。

そんなハリアーですが、これも設計が古い機体なので、近い将来にF-35で更新されます。(F-35はA型が空軍型、B型が垂直離着陸型、C型が空母艦載型)つまり反基地運動の主張である「即時撤去を求める」という要求は、10年以内に完全に完了する事でしょう。嘉手納のF-15の問題ではそれまで待っていられないので、現在進行形で古いF-15を新しいF-15とで入れ換えています。

一体、彼等は何が不満なのでしょうか。「嘉手納に即時F-22ラプターを配備しろ!」という事なのでしょうか。それとも「F-15の中でも最新鋭のF-15Eストライクイーグルを配備しろ!」という事なのでしょうか。

古い機体の撤去を求めるという要求は、新型機に入れ換えろという要求とイコールである筈です。少なくとも一般的には、そうです。

彼等の脳内では違うのでしょうか?
23時56分 | 固定リンク | Comment (150) | 平和 |
2006年11月23日
日本のマスコミが3年ぶりに反クラスター爆弾キャンペーンを再開しました。

「社説:クラスター爆弾 使用禁止の条約が必要だ」 [10/12 毎日新聞]
「クラスター爆弾 日本も廃絶の旗を振れ」 [11/23 朝日新聞]

ちなみに前回の運動の旗振り役は毎日新聞でしたが、とある事件でキャンペーン中止に追い込まれています。


ヨルダン空港爆発 毎日記者に実刑[2003/6/2 読売新聞]
五味被告は、イラク戦争取材中に拾ったクラスター爆弾の子爆弾を記念品として持ち帰ろうとしたが、5月1日夜(日本時間2日未明)、クイーン・アリア国際空港の手荷物検査所で、この子爆弾が爆発、職員1人が死亡、近くにいた5人が負傷した。

五味ボマーの件はともかくとして、この運動は困難な道程となるでしょう。アメリカ、ロシア、中国といった大国が軒並み反対していますから。その点に対し以下のような反論があるのですが、ちょっとピント外れで・・・。


クラスター爆弾:使用禁止条約づくり加速 NGO主導で [11/14 毎日新聞]
条約ができても米国などの参加が見込めない点に関し、国際NGO連合の調整役を務めるトーマス・ナッシュ氏は13日の記者会見で「対人地雷禁止条約に参加していない米国とイスラエルも条約発効後は対人地雷を使っていない」と指摘。来年初めに開かれる赤十字国際委員会(ICRC)のクラスター爆弾規制に関する会合が新条約へ向けた具体的な動きの第一歩になるだろうとの見通しを示した。


そもそも地雷という物は防御に使う兵器なんです。敵軍に攻め込まれた時に初めて出番がやってくる物であり、攻勢作戦では特に使う必要がありません。そして最近のアメリカやイスラエルは攻勢作戦しか行っていません。だから「条約発効後は対人地雷を使っていない」なんて事は当然なんですよ。アメリカが対人地雷禁止条約に参加していないのは「38度線の防御でどうしても地雷が必要だから」という理由で、韓国を守る為なんです。

受動的な防御兵器の地雷に対し、クラスター爆弾は能動的な攻撃兵器(ただしこれは通常の爆弾でも同じ意味合いの話)です。だから禁止条約参加国以外は、使う時には使うかもしれない。トーマス・ナッシュ氏の希望的観測は、このことを理解していない、或いは知っていて触れていない恐れがあります。

なお日本の自衛隊が装備しているクラスター爆弾は航空自衛隊の爆弾タイプ、そして陸上自衛隊の多連装ロケット弾タイプの二つです。(追記:平成14年に親子弾方式の155mm多目的砲弾が開発終了、計三種類←更に追記:対戦車ヘリ用のハイドラ70ロケット弾のM261クラスター弾頭も保有、計四種類)将来的には海上自衛隊にもアメリカが開発したばかりの子弾内蔵型(親子弾方式)127mm砲弾が採用されるかもしれません。
18時28分 | 固定リンク | Comment (76) | 平和 |