このカテゴリ「軍事」の記事一覧です。(全420件、20件毎表示)

2015年07月18日
7月10日、中国広東省の湛江海軍基地で半潜没式重量物運搬船(Flo-Flo船)が中国海軍南海艦隊に就役しました。アメリカ海軍のMLP(機動揚陸プラットフォーム)「モントフォード・ポイント」型と同じような能力を有し、遠隔地に重量物を運ぶだけでなく、揚陸作戦で港湾を確保していない段階からでも民間輸送船の荷物を陸地に揚げることが可能になります。


China's PLAN MLP Mobile Landing Platform Donghaidao 868 中国海军

「東海島」は通常の揚陸艦には搭載できない大きさのウクライナ製ポモルニク型(ズーブル型)エアクッション揚陸艇を遠隔地に運ぶことが可能という点も中国海軍にとっては大きな利点であり、動画でその様子を見る事が出来ます。


【関連記事】
揚陸作戦での民間輸送船の活用と機動揚陸プラットフォーム(MLP):(2013年01月12日)
リムパック2014に参加した機動揚陸プラットフォーム:(2014年08月02日)
機動揚陸プラットフォーム・MLPの揚陸訓練(動画):(2014年11月13日)
21時39分 | 固定リンク | Comment (62) | 軍事 |

2015年06月18日
アルマータ戦車型の砲塔は、アクティブ防御システムやそのカバーなどを外していけば、無人砲塔らしい本来の姿があるのではないかという考察動画の紹介です。(公式のものではありません)


Armata Turret

この動画では砲塔後部バスルは予備弾置き場で、即応弾は車体側に積まれているという推測になります。また125mm主砲の2A82は従来の2A46より強力な砲ですが、分離装薬のままで、弾薬は共通化されていると推定されています。(2A82からも2A46用の古い砲弾を撃てるが、2A82用の新型砲弾は2A46では撃てないと思われます)

125a.PNG

これらの考察は全て推定になりますが、ロシア国内の報道や研究者の見解は概ねこのようになっています。ただし、当局からはまだ砲弾の写真や装填システムなどの公表写真は出されていません。
01時00分 | 固定リンク | Comment (143) | 軍事 |
2015年06月06日
訪日したフィリピンのアキノ大統領とガズミン国防相は南沙諸島を巡る中国との対立を訴え、日本に軍事協力を求めました。自衛隊がフィリピンの基地を給油や整備で利用できるように働きかけた他に、日本の兵器を中古で安く譲ってほしいという軍事援助の要望も伝えられました。フィリピンの「ほしい物リスト」は次のように伝えられています。

A Philippines Defense Equipment Wish List Submitted in Japan - Manila Livewire

P-3C対潜哨戒機
p-3c.jpg

しらね型護衛艦
sirane.jpg

おやしお型潜水艦
oyasio.jpg

はやぶさ型ミサイル艇
hayabusa.jpg
※写真は全て海上自衛隊より

・・・はやぶさ型を除き、フィリピン軍の防衛予算では維持が困難なものばかりです。もう少し身の丈に合ったものをリストに入れて欲しかった気がします。それにしても、これはもう巡視艇の提供というレベルではなく完全に軍事兵器の援助になるので、もしも実現したら日本の武器輸出の大きな転換点になりそうです。
09時23分 | 固定リンク | Comment (164) | 軍事 |
2015年05月10日
スペインのセビリア近郊にあるサンパブロ空港付近でエアバスA400M輸送機が離陸直後に墜落しました。量産が開始されたばかりのA400Mで初めての大事故となります。

スペイン南部で軍用機墜落 4人死亡 - NHK

Cuatro muertos al estrellarse un avión en Sevilla en el primer vuelo de prueba - EL PAÍS


Accidente A400M en aeropuerto de Sevilla



20時11分 | 固定リンク | Comment (147) | 軍事 |
2015年05月09日
今日はロシア各地で対ドイツ戦勝記念70周年の軍事パレードが行われています。モスクワでのパレード開始は日本時間16時からです。


Парад Победы на Красной Площади 9 мая 2015 года. Прямой эфир

新型車両群は既に予行演習でお披露目されていますが、本番での行進の様子をご覧ください。最終リハーサルでアルマータ戦車型1両がエンストして牽引されてしまったので、本番では故障しないように祈っています。
15時23分 | 固定リンク | Comment (28) | 軍事 |
2015年05月05日







5月9日の本番まで隠すとばかり思ってたけど、全て曝け出して走ってるー


これは重歩兵戦闘車型の上面。

ロシア 謎の新型戦車をついに完全公開(小泉悠) - Y!ニュース

現地モスクワ入りしている小泉悠先生の最新報告。
05時31分 | 固定リンク | Comment (377) | 軍事 |
2015年05月04日
ロシア軍の対ドイツ戦勝記念パレード本番(5月9日)まで、新型車両群(アルマータ、クルガンツェフ-25、ブメラーンク、コアリツィアSV)は砲塔がキャンバスで隠されて事前練習でも細部は分からない状態でした。それなのにロシア国防省はつい先ほど、公式Twitterでキャンバス無しの画像を公開してしまいました。








アルマータ戦車型、アルマータ重歩兵戦闘車型、クルガンツェフ-25歩兵戦闘車型、クルガンツェフ-25兵員装甲車型、ブメラーンク装輪装甲車、コアリツィア-SV自走榴弾砲。まさかの本番直前での公式からネタバレ画像です。(今までキャンバスで隠していたのは何だったのか
23時34分 | 固定リンク | Comment (33) | 軍事 |
2015年04月23日
ロシア軍は来月の対ドイツ戦勝70周年記念パレードに備えて予行演習を繰り返しています。モスクワ近郊にあるアラビノ演習場で新型車両が動いている様子が報じられています。アルマータも動いているようで、故障で動けない説は払拭されています。


Russia: See top-secret Armata T-14 tanks rev up for Moscow's V-Day parade


Russia: State of the art T-15 APCs ready to roll for V-Day celebrations

アルマータ戦車型(T-14)とアルマータ重歩兵戦闘車型(T-15)がどちらも動いています。アルマータ重歩兵戦闘車型は側面の増加装甲を全て装着した車両と一部だけ装着した車両が確認できるので、興味深く観察できます。

アルマータ重歩兵戦闘車
※アルマータ重歩兵戦闘車型

T14.PNG
※増加装甲比較
  
車体前面の楔形増加装甲と車体側面前半部の楔形増加装甲が繋がっています。そしてフロントに配置されているエンジンの排気は側面出しなのですが、車体側面前半部の楔形増加装甲(おそらく中空)の中を排気が通る構造で、熱源探知され難くする狙いだと思われます。

※追記:車体側面前半部の増加装甲は楔形ではなく、上面だけが付いていて下方は解放されているのが正解のようです。

T15

70-летие Победы(勝利70周年)

ロシア軍公式のパレード案内サイトには登場する車両群や航空機群の解説、登場順が明記されています。本番当日のパレード動画を見る際に参考になります。

コアリツィアSVの砲塔上部 koa.jpg
※コアリツィアSV砲塔上部

また新型のコアリツィアSV自走榴弾砲の砲塔上部に装着されている12.7mm機関銃を見ていたのですが、機関銃の左側に光学ユニット(蓋がしてある)らしきものがあり、リモート・ウェポン・システム(RWS)である可能性が高く、コアリツィアSVの砲塔は事前に唱えられていた説の通り、無人砲塔である可能性が有ります。
02時19分 | 固定リンク | Comment (25) | 軍事 |
2015年04月10日
ロシア軍のアルマータ戦車型の新たな写真が出回っています。今度はモスクワ郊外アラビノ演習場のようです。ところが以前に紹介したブメラーンク装輪装甲車型の動画ではアルマータ戦車型が出て来ておらず、演習場に到着していたのにパレードの予行訓練で動けなかったのでは、故障していたのでは? という憶測が広がっています。



車体前面の砲塔手前にあるペリスコープは3人分のように見えます。それよりもっと手前にあるペリスコープのように見える四角いものは、おそらくカメラでしょう。エンジン排気孔は車体側面に。砲塔はまだカバーが掛かってるので詳細は不明ですが、事前に知られてた予想図や模型とはかなり形状が違うように見えます。
23時21分 | 固定リンク | Comment (120) | 軍事 |
2015年04月07日
朝鮮日報の軍事担当記者ユ・ヨンウォン氏のYouTubeアカウントに、韓国陸軍K2戦車の砲撃訓練動画があったので紹介します。


[비밀현장취재] 포효하는 육군 20사단 K2 흑표 전차 사격훈련 동영상 [秘密現場取材]咆哮する陸軍20師団K2黒豹戦車射撃訓練のビデオ

注目は1分27秒頃からの砲撃シーンで、次弾装填の際に砲身を俯角に大きく取って下げているのが分かります。


[한화 제공] 올해 하반기부터 실전 배치될 차기 다연장 로켓포 "천무" [ハンファ提供]今年下半期から実戦配備される次期多連装ロケット砲 "天武"

こちらは新型多連装ロケット発射機。GMLRS相当の性能を持ち、GPS精密誘導が可能のようです。
22時27分 | 固定リンク | Comment (97) | 軍事 |
2015年04月06日
ウラル車両工場でまた新たにアルマータ戦車型が撮影されました。これでアルマータは重歩兵戦闘車型と合わせて最近3回もウラル車両工場の一般車両も通る区画で目撃されています。どうもわざと目撃されるようにウロウロしているように思えますね・・・


Армата

アルマータ

主砲には排煙器が付いていないようです。砲塔後部にはバスルがあるようですが、構造がよく分かりません。車長サイトはかなり大きなものが装着されてるようです。カバーが外されるのはパレード本番になりますが、アルマータ戦車型はこの時点でも事前の予想図や模型とはかなり違う形状が見て取れます。アルマータ歩兵戦闘車型やクルガンツェフ-25、ブメラーングが事前の予想図や模型とかなり近いのに比べて、対象的です。
19時51分 | 固定リンク | Comment (14) | 軍事 |
2015年04月04日
ロシアで5月9日の対ドイツ戦勝記念パレードの予行演習が始まりましたが、モスクワ郊外アラビノ演習場に新型のブメラーンク装甲輪装甲車型が到着していました。ブメラーンクは開発が遅れているがパレードには何とか間に合わせるという話も出ていたので、一安心です。


Парад 9 Мая 2015 Боевая Техника Репетиция(2015年5月9日軍事兵器パレードのリハーサル)

00:00 T-34/85(WWU戦車)
00:53 SU-100(WWU対戦車自走砲)
01:03 ティーグル高機動装甲車
01:52 BTR-82A装輪装甲車
03:09 タイフーン/カマズ63968(新型装輪装甲車)
03:32 タイフーン/ウラル63095(新型装輪装甲車)
04:00 クルガンツェフ-25(新型歩兵戦闘車)
05:15 T-90A主力戦車
05:58 BMD-4M空挺戦闘車
06:45 BTR-MDラクーシュカ空挺装甲車
07:15 コアリツィアSV(新型自走榴弾砲)
08:15 イスカンデルM短距離弾道ミサイル(幌カバー付きの方は予備弾運搬車)
08:36 トール短距離地対空ミサイル(9A331-1車台型)
09:21 ブークM1-2中距離地対空ミサイル
10:00 パーンツィリS1短距離地対空ミサイル/機関砲
11:07 S400トリウームフ長距離地対空ミサイル
11:55 トーポリM長距離弾道ミサイル
13:15 ブメラーンク(新型装輪装甲車)

bmr.png
БТР ≪Бумеранг≫


※4月9日追記 個人的なロシア語の先生からメールで指摘がありました。
「ブメラーング →ブメラーンク 最後のгは濁りません。無声子音になります。」
カタカナ表記を以上のように変更します。
16時01分 | 固定リンク | Comment (21) | 軍事 |
2015年03月27日
対ドイツ戦勝記念パレードの予行演習に備えてモスクワ郊外のアラビノ演習場に続々と到着したロシア陸軍の新型戦闘車両群の続報が来ています。それと同時にニジニ・タギル市のウラル車両工場からまた秘密の新型車両のリーク映像が流れて来ました。なぜ演習場に新型車両群が到着したのと同時に遠く離れた別の場所からもリーク映像が流れて来るのか、もしかするとこれは意図的なものなのかもしれません。


Ещё одна модификация танка Армата

アルマータ重歩兵戦闘車型です。先にリークされた戦車型の映像と同じく、ウラル車両工場での撮影です。アルマータとは重量級共通車体の事で、戦車型や重歩兵戦闘車型など様々な車両の開発が予定されています。戦車型はТанк Т-14 (Объект 148)、重歩兵戦闘車型はБМП-Т Т-15 (Объект 149)という名称で公式文書に記載されているのが確認されていますが、重歩兵戦闘車をT-15と名付けるとは考え難いので、正式採用後にまた名称が変更されるかもしれません。


アルマータ戦車型はリアエンジンなのに対し、アルマータ重歩兵戦闘車型はフロントエンジンに改修されているようです。同じアルマータから更にエンジン配置を変更した車両を用意しているので、共通車体という意味合いは薄れているかもしれません。クルガンツェフ-25歩兵戦闘車型と同じく無人砲塔が車体後部に付いています。後部ランプドアがどうなっているのか、砲塔があんな場所にあって歩兵はどのように配置され乗降するのか、今のところまだ謎です。


アルマータ戦車型の正面。こちらは演習場の方でしょうか?


クルガンツェフ-25歩兵戦闘車型の正面です。車体側面には大きな箱型の増加装甲が装着されています。クルガンツェフ-25は浮上航行能力が与えられている為、この容積の大きな増加装甲は発泡ウレタンを充填して浮力の足しにしている可能性があります。(空間装甲だと機銃弾で穴が空いたら浸水してしまう)


【関連記事】戦勝記念パレード予行演習に備えアルマータ戦車型が到着(2015年03月24日)
02時27分 | 固定リンク | Comment (24) | 軍事 |
2015年03月25日
イラク軍が武装集団・イスラム国(IS)との戦いで、ロシアから購入した重火炎放射システムTOS-1A「ソンツェピョーク」を北部の都市ベイジの市街地で使用していました。


2014年11月、ベイジ市街戦に投入されるイラク陸軍のTOS-1A

TOS-1Aは開発元のロシアが「重火炎放射システム(тяжёлая огнемётная система)」と銘打っている通り、目標をサーモバリック弾の爆発火球で包み込みます。

【関連記事】イラクがロシア製の重火炎放射システムTOS-1Aを購入(2014年10月03日)

そして特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)では焼夷兵器の使用の制限の項目があり、人口周密区域での使用は禁止されています。ただしサーモバリック弾がCCWにおける焼夷兵器の定義「物に火炎を生じさせ又は人に火傷を負わせることを第一義的な目的として設計された武器」に該当するかどうかは議論の分かれるところで、あくまでサーモバリック弾が着火目的ではなく爆風効果を第一義目的とした兵器であるとすれば焼夷兵器には該当しなくなります。ですが、開発元のロシアはTOS-1Aの事を堂々と「重火炎放射システム」と銘打っているので、これが焼夷兵器ではないという言い分が果たして通るのでしょうか? 

市街地での焼夷兵器使用に付いての議論は、以前にもアメリカ軍やイスラエル軍が使用した白燐弾が問題になった事があります。しかしCCWの定義では「焼夷効果が付随的である弾薬類。照明弾、曳光弾、発煙弾、信号弾は焼夷兵器に含めない」とあり、発煙弾である白燐弾は制限の対象外であることは明白でした。それではサーモバリック弾は、このTOS-1A重火炎放射システムはどうなるのでしょう。TOS-1Aは対人掃討用に設計され殺傷力は非常に高く、発煙弾として設計された白燐弾とは比べ物にならないほど強力な兵器です。

それなのにTOS-1Aを市街地で使用した事がほとんど騒がれていないのは、何故なのでしょうか。


ロシア軍の演習でTOS-1Aのサーモバリック弾が着弾する様子


Испытания ТОС-1 "Буратино" в Афганистане. Февраль 1989г.
(1989年アフガニスタン紛争で実戦投入されたソ連軍のTOS-1ブラチーノ、初期型30連装)
23時07分 | 固定リンク | Comment (47) | 軍事 |
2015年03月24日
ロシアでは5月9日に大祖国戦争(独ソ戦)の勝利記念パレードが予定されています。その予行演習が今月末から4月に掛けてモスクワ郊外のアラビノ演習場で行われます。そしてパレードで初めて登場する新型車両群(アルマータ、クルガンツェフ-25、ブメラーング、コアリツィア-SV)のうち、アルマータ戦車型、クルガンツェフ-25歩兵戦闘車型、コアリツィア-SV自走榴弾砲が到着し、姿を現しました。まだカバーで隠された状態で細部は分かりませんが、いよいよお披露目が近くなりました。


Танк Армата

この動画はアラビノ演習場ではなく、開発元のニジニ・タギル市にあるウラル車両工場での撮影です。


アルマータ戦車型です。転輪が片側7つあり、既存のロシア戦車と異なります。


アラビノ演習場に向けて列車輸送される途中のアルマータ。


クルガンツェフ-25歩兵戦闘車型です。容積の大きな車体と後部に配置された砲塔が特徴的です。


コアリツィア-SV自走榴弾砲です。開発予算が復活したものの、砲身が垂直二連装から単装に変更されたようで、これは少し残念。

新型車両はまだ砲塔に偽装のカバーが装着されていますが、予行演習でもカバーを付けたままで、5月の本番の時になって外すと報道されています。
23時06分 | 固定リンク | Comment (13) | 軍事 |
2014年12月09日
12月8日にベル・ヘリコプターはV-22オスプレイによる前方発射攻撃兵器の実験に成功したと発表しました。

Bell Boeing Demonstrates Successful V-22 Osprey Forward-Firing Capability



V-22 Osprey fires a rocket during a test

機首左側面のロケット弾ポッドは試験用の簡易な構造の装着方法です。発射しているロケット弾はおそらくハイドラ70でしょう。

osp1.jpg

機首側面にロケット弾ポッドを装着した場合、プロップローターを固定翼機モードにしても発射が可能になります。

【関連記事】ガンシップ型オスプレイ計画(2014年02月16日)
19時27分 | 固定リンク | Comment (128) | 軍事 |
2014年11月27日
防衛省技術研究本部(TRDI)の新しいパンフレットに、03式中距離地対空誘導弾(改)の試射の様子が紹介されていました。

[PDF]防衛省技術研究本部パンフレット2014

03式中距離地対空誘導弾(改
03式中距離地対空誘導弾(改)発射試験 陸上自衛隊矢臼別演習場

03SAM_KAI_その他
左から「11式短距離地対空誘導弾」、「ダクテッドロケット飛しょう体」、「先進SAM」、「03式中距離地対空誘導弾(改)」

03SAM_KAI
03式中距離地対空誘導弾(改)

見ての通り、従来の03式中距離地対空誘導弾よりも細い弾体で全く別のミサイルとなっています。これは本来は海上自衛隊の護衛艦向けに開発されていた艦対空誘導弾XRIM-4が元になっています。しかし海上自衛隊はアメリカのESSMを採用してXRIM-4は中止となり、そして陸上自衛隊の03式中距離地対空誘導弾(改)として復活しました。このミサイルは外見の形状はESSMそっくりですが、弾頭部には99式空対空誘導弾(AAM-4)のレーダーシーカーと同じものが入っており、終末誘導はアクティブレーダー誘導方式となります。(※ESSMはセミアクティブレーダー誘導方式) 形状がESSMに近いという事はクォドパックを採用して1つのセルに4発入る可能性がありますが、詳細はまだ分かりません。

03SAM.PNG
03式中距離地対空誘導弾(従来型)
20時50分 | 固定リンク | Comment (120) | 軍事 |
2014年11月13日
アメリカ海軍の軍事海上輸送司令部に所属するMLP(機動揚陸プラットフォーム)は1番艦「モントフォード・ポイント」と2番艦「ジョン・グレン」が就役済みです。以下の動画はMLP「モントフォード・ポイント」の揚陸訓練の様子です。


USNS Montford Point Parking Hovercrafts


Navy and Marines test out new ship that will aid in natural disaster responses

MLP1.jpg

MLP(機動揚陸プラットフォーム)は自走する艀(はしけ)で、注排水機構のあるFlo-Flo船を用いて車両や物資の積み下ろしとLCAC(エアクッション揚陸艇)の発進場にしようというもので、徴用した民間の貨物船やRo-Ro船を横付けして、港に頼らず物資を揚陸することが出来ます。軍事上の揚陸作戦のみならず、津波で港湾が破壊された場合の災害救援にも活躍できると期待されています。波の揺れに対してはシーステート4まで対応できる事が実験で確かめられています。

Improved Navy Lighterage System (INLS)  改善海軍艀システム

類似したものに「Improved Navy Lighterage System (INLS) 」改善海軍艀(はしけ)システムというものもあります。こちらは自走出来ない艀(はしけ)なのですが、民間輸送船からでも洋上で物資を積み下ろし出来る点では同じです。波の揺れに対してはシーステート3まで対応できる事が実験で確かめられています。

なおMLP3番艦「ルイス・B・プラー」はヘリコプター甲板を追加し、AFSB(海上前進中間準備基地)として就役する予定で、暫定的にペルシャ湾に配備されているAFSB(I)「ポンス」と交代します。


2014年11月6日に進水した「ルイス・B・プラー」
02時04分 | 固定リンク | Comment (54) | 軍事 |
2014年11月07日
今年で5回目となる自衛隊の実動演習「鎮西26」で、興味深い活動が報告されています。鎮西とは西部を鎮める、26とは平成26年の意味です。

平成26.10.27〜11.26
平成26年度鎮西演習(鎮西26):陸上自衛隊西部方面隊
平成26.11.5 演習参加部隊 (JPEG) (PDF:703KB

MLRS艦上射撃訓練

11月4日に輸送艦「しもきた」の甲板上にMLRS(多連装ロケット発射機)を固定して射撃準備訓練を行ったとあります。陸上自衛隊のMLRSは、日本政府がクラスター爆弾規制条約に参加して以降、弾薬をM31単弾頭ロケットに切り替えています。これはGPS誘導のGMLRSと呼ばれるタイプで、精密誘導が可能になった上に射程は70km超に伸びています。

確かにこれなら、防御力の弱い輸送艦からでも水平線の向こうから精密攻撃が実施可能ですが、自衛隊が実際に訓練を試みているとは驚きでした。(※中国軍では以前から貨物船に自走砲を積んで対地砲撃する訓練が行われています。
00時48分 | 固定リンク | Comment (114) | 軍事 |
2014年10月16日
10月8日、海上自衛隊の新型潜水艦「じんりゅう(仁龍)」が進水しました。


【命名・進水式】海上自衛隊潜水艦「じんりゅう」 SS507 Jinryu JMSDF

SS-501 蒼龍(そうりゅう)
SS-502 雲龍(うんりゅう)
SS-503 白龍(はくりゅう)
SS-504 剣龍(けんりゅう)
SS-505 瑞龍(ずいりゅう)
SS-506 黒龍(こくりゅう)
SS-507 仁龍(じんりゅう)

そうりゅう型潜水艦7番艦になります。
18時11分 | 固定リンク | Comment (174) | 軍事 |