※発射直後のムスダン
注目すべきなのは、ムスダンの底部に簀の子状の翼が付いている事です。8枚付いているように見えます。
※上昇中のムスダン
Grid fin - Wikipedia 簀の子(すのこ)、あるいは格子(こうし)の形をした小翼。
簀の子状の翼は操舵翼や安定翼に用いられることがありますが、中距離弾道ミサイルへの適用例としては冷戦時代のソ連のRSD-10(SS-20セイバー)があります。これを模倣して役割が同じものだとすると、上昇中にのみ効果を発揮するもので、大気圏突入後の終末誘導用ではありません。簀の子状の翼は4枚の安定翼と4枚の操舵翼を平行に交互に取り付けたものだと思われます。(追記; 8枚とも全て安定翼の可能性も考えられます)
※RSD-10(SS-20セイバー)の簀の子状の翼。畳まれている。
参考:РСД-10 Пионер - SS-20 SABER
ムスダンはこれまでソ連のR-27弾道ミサイルを模倣して大型化させたものと思われてきましたが、RSD-10の特徴も兼ね備えていたことが新たに判明したことになります。過去に平壌のパレードに登場した時のムスダンには、このような装備は付いていませんでした。
sill think nitric acid-based ox @ain92ru provides Russian literature evidence, saying 4D10 flame just like proton pic.twitter.com/NubA0u6L3T
— xutianran (@stoa1984) 2016年6月23日
噴射炎から硝酸系ベースの液体推進剤ではないかという指摘。
Central flame is more white counting 3 separate verniers flames while likely 4th on other side out of view. pic.twitter.com/TjwxoosBBJ
— Nathan J Hunt (@ISNJH) 2016年6月23日
ムスダン発射時の噴射炎。メインノズルからの太い噴射炎の周囲に小さな噴射炎も見えるという指摘。
※高解像度写真。小さな噴射炎は姿勢制御用と思われる。
TEL(輸送起立発射機)2両を並べてムスダン発射成功を祝う記念集合写真。TELにはタイヤカバーが装着されており、初確認となる。